プロローグ
これはまだプロローグ。
続きをお待ち下さい。
頑張りますよっ!
プロローグ
「のぅ姫子…人間とはつまらないものだな」
ツインテールに巫女服を着た少女が、ネコ耳を生やす小さな少女に言った。
「戦争とは、神をも無視するのだな。くだらない、くだらない。神を侮辱するモノを倒すための戦いを馬鹿にする神は、何者なのだろうな」
彼女は辺りを見回した。
真っ暗な空。
血に濡れる大地。
転がる遺体たち……。
「戦争なんて、つまらないな。もっと、役に立てることで命をかけてみよ…。愚か者どもが…」
独り言のように呟く。
「マスターマスター。あの人、動いてる」
エプロンドレスに小さな救急箱を持ったネコ耳の少女が彼女に言った。
「生きている者がおるのか…」一人の兵士が彼女を見上げている。
血まみれで、這いずって彼女の所まで来た。
「助けてくれ…。俺は、まだ生きてる。助けてくれ。お嬢ちゃん、敵じゃないだろ?」
「敵ではないが、なぁおぬし…人は殺したことがあるか?」
「あるぜぇ…戦争だからな。たくさん殺してやったぜ。ははは。なぁ、助けてくれ…俺は生きたいんだ」
下卑た笑いを浮かべながら、兵士は手を伸ばす。
「お前が殺した人間の中に、助けてくれと言った者はいただろう?お前はそやつらをどうした?」
彼女は握っていた拳の人差し指と親指をあげた。
俗に言う拳銃のポーズを兵士に向けた。
「ふふふ、バァン…」
笑いながら、兵士に向かって撃つ真似をした。
すると、兵士は糸の切れた人形のように地面にひれ伏した。
「マスター。殺して良かったのぉ?」
「あぁ…。こいつは人を殺したから…まぁ、浅はかな処置だったとは思うが…」
彼女は真っ暗な空を見上げた。
「やっぱり…神なんてつまらないな。姫子、わしは何故神になどなったのだろうな…」
語りかけているのか、独り言なのかわからない言葉に神はそっと自嘲した。
そして風が吹く。
神をも嘲笑うかのように…。