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そこでいいんじゃない  作者: リトルバタフライ
9/41

プチデート?

「おはよー」「おっす」」


土曜日は半日授業だ!    [今は休みかな]


しかも1.2時間目は大好きな体育!


合同。


僕達5組は8組と同じだ。


ザワザワザワザワ


「柳君、練習どう?」


「…浜田君…しんどいよ…なんとか耐えてるけど正直辛いよ」


「僕は出来ると思うんだよなー」


「でしょ!初めは僕もそう思ったよ笑。一昨日なんて…女子の先輩と走ってコテンパにされたし……」


「マジで?キッツいなー」



ピーーッ!


「集合や!」


もひとつキッツいのが…好きな体育…小野寺先生なんだよな。


背の順に並び感覚を開けて体操。


「よ、俺 原忠久ハラタダヒサよろしくっ」


「僕 柳拓。よろしく」


「何部入るんや?」


「え?もぅ陸上部やねん…」


「そか、うちのクラスにもおるな」


「小南君でしょ?」


「そうそう、まだ話した事ないけど」


「原君は何部?」


「俺ダンバレ入るわ」


「ダンバレ?」


「男子バレー部」


「あぁ!だからダンバレなんだ」


誠中学には男子バレー部がなかったから初めて聞いた言葉だった。


馬跳びをし、今日はラグビーだった。


「イケイケイケイケ」「パス」


ルールもわからず、何処に行くか分からないボール、めちゃくちゃ難しい。


クラスの佐藤が前にパスをしていた。


ピッ


そやろな…前に投げたら駄目なんだろ。


それは知っていた


2時間の運動でめいいっぱい汗をかき


体育館の更衣室で着替える男子。


「なぁ柳…あ、拓でいいか?」


「うん、原君どしたの?」


「ちょっと聞いたんやけど、4組の陸上部にヤバい奴おるやろ」


「え?(4組…新田君か)あぁちょっとヤンチャな。全然。怒ったら怖いんだろうけど、いい人だよ」


「え?そうなん、クラスの前田が喧嘩売ってボコボコにされとったぞ」


「あは…あはは…そうなんだ…」


「気に入らんゆ〜て前田からいきよったけどな」


「あ〜ぁ可哀想に前田って人」


「何の話?」


「浜田君!」


「僕は浜田明、よろしく」


「俺 原忠久、よろしく」


こうして少しづつ他のクラスの人とも仲良くなっていった。



教室に戻ると・・・レモンの香りだ


女子達から発せられる爽やかな香り


少し汗ばんでる中谷に萌えた笑


「柳君お疲れ」


「中谷さん疲れ!村山さんお疲れ」


「・・・」


(村山さん体育したのかな・・・)


ガラガラ


「始めるぞー」


英語の授業だ


「4月を英語で、ハイ答えなさい浜田」


「スプリング」


「あほ!ま、時期的にそうなんやけどそれは春やろが」


「じゃ野間」


「エイプリル」


「次!8月!柳」


「オクトパス」


「お前なぁ・・・村山!」


「チッ・・・」


「なんや先生にむかって!!中谷」


「お盆は帰省します」


「ん?何が?」


「ちょっと今年は行けるか・・・部活かも笑」


「はぁ・・・みんな大丈夫か?しゃーない東出」


「アウグスト!!」


キーンコーンカーンコーン


「お、お前ら・・・な、ちゃんとな・・・ほな」


ガラガラ


英語が終わった。


縦に首を振り村山さんが本を読んでいる。


また白い太ももが僕のテンションを上げる。


その顔を中谷さんが見ながら


「ふ~~ん」と薄ら笑いしていた。


4時間目も終わり、残った僕達は弁当をあける。


お父さんが大工だからか、僕の弁当は保温式の3段重ね弁当のお洒落版


汁物・ご飯・おかずに分かれている。


「ほな柳、月曜なバーイ」


「上田君またね」


続々と帰っていく


教室には 既に部活をしている人と・・・村山さんがのこっていた。


「柳君のお弁当面白いね」


中谷さんが興味を持っていた。


「ジャジャーン!!」


(・・・や、やられた・・・お母さん・・・マジか)


「誰やーーめっちゃカレーの匂いしてるやんけ笑」


思わずクールな村山さんが弁当をみて僕を見・・・鼻で笑った


中谷さんは


「もらい!」


カレーを自分のご飯にかけている。


「おーーーたまらん!人の弁当ってたまらないね」


確かに。人の食べてるのが欲しくなる。


横の村山さんのパンが食べたい・・・てか帰らないのかな村山さん。


半日授業で帰ったらゆっくり出来るのに。


「つける?」


僕は村山さんにカレーを差し出した。


「は?馬鹿じゃないのお前」低い声でにらんできた


中谷さんが笑っていた。


村山さんの お前が中谷さんのお気に入り。


「だ・だよね」


僕は教室中にカレーの香りを漂わせて食べた。


「そうそう今夜の歌っ10観る?ハリーズでるの」


中谷さんの言葉に村山さんの手が止まった気がした。


「うん、もちろん。あんずもでるし」


「柳君はあんずちゃんが好きなの?可愛いもんね」


「うん、いつも聴いてるよ」


ウォークマンからカセットを出した。


「あ ほんとだ、ほら私はこれ」


中谷さんはフセンハリーズのカセットをみせた。


チラっと?うううん絶対村山さん 中谷さんのカセットを見た。


「ミックン最高!!」


「今日もあの歌?」


「多分わかんないけど・・・あんずは新曲でしょ?」


「うん宣伝してたね」


「でさ、120分テープ買う?ほらクリアの」


「あー買う買う、絶対買うよ。私は巻き面ピンク買う」


「えー水色っしょ」


新しく発売されるカセットの話で盛り上がる。


「じゃ中谷さん、そろそろ歯磨きして行くね」


「うん、またね」



僕は歯磨きをして部室に向かった。






-教室の中-


鼻歌を歌う中谷(もちろんはリーズの曲)



「じゃ、村山さん私部活行くね。お先」


「・・・ぁ・・」


「ん?」


「・・・じゃ・・」


(わぁ・・ちょっとしゃべった)








-夜-


「さぁ今夜の歌っ10。今週の第10位。朝比奈マリモで  でっかいチーズ工房!」


僕はドキドキしていた。あんずは何位なんだろうか・・・どんな曲なんだろう。


「第4位 フセンハリーズで 奇跡・2日持続の事情!」


【待ってるぜ~~俺の粘着半端ねーーーワオッツ】


(中谷さん・・・叫ぶん好きなんかな)



「今週の第2位 あんずで、恋のお預けTIME」


(きたきたきた)


「大変申し訳ございません。 あんずは本日沖縄です。沖縄のあんずちゃーーーーん」


「はいはーーーい、あ、すみませんイヤホンが」


「全然大丈夫だよーーじゃ宜しく」


【恋を~~恐れない17歳~~】


合間に親衛隊が入ってくる


「L・O・V・E あ・ん・ず  おーぉおーぉ」



ピンクのハッピに鉢巻の親衛隊。


【だから~~こいは~~~おあずけね~~~】「ありがとうございました」



「今週の第1位は 3週連続1位 坂本カレンで あ・ドキッとしたわ」




プルルルルプルルルル


「はい柳です」


「私、中谷。観た?ハリーズ4位だよ・・・」


「うん叫んでた笑。あんずは沖縄からだったね。ちょっとイヤホントラブルかな笑」


「いつも思うけど、あんずって親衛隊凄くない?」


「だよね。たまに聞こえない笑。また坂本カレンが1位だったね」


「うん、宣伝の歌でしょ?あのスナック菓子の」


「そうだよ、めっちゃ売れてるんだって」


「へー。そだ明日オフだしカセット買いに行くよ。柳君も行く?」


「あっ!!」


「どしたの?」


「明日先輩とシューズ買いに行くんだった」


「え?まさか忘れてた?」


「違うよ、お母さんにシューズ代もらわないと」


「あはは そうよね。誰と行くの?」


「鵜飼先輩と」


「ふ~~んそなんだ。可愛いもんね鵜飼先輩」


「坂下先輩がさ」


「あ、ごめんお父さん呼んでるからまたね、バイバイ」


ガチャ



(柳君のばか)





「お母ーーーさん!明日靴買うしお金頂戴」


「えーー?いきなり言わんといてよ。そんなんないでー」


「いるねん、ごめん忘れてた」


「5,000円で足りるやろ?」


「さぁ全然わからん」


「はい一応10,000円な。お釣りかえしや」


「サンキュー!ないでってあるやん」


「あんたは ほんまにぃ」


僕はお母さんにお金を貰い部屋に戻った。


タンスを開け、閉め、開け


「ん・・・」



部活ばっかりの僕は着る服がほとんどジャージだ。


「これでいっか」




-村山-



「はぁミックン最高」


私は歌っ10を観、ハリーズの余韻に浸っていた。


昼の会話で中谷さんもハリーズファンだとわかった。


ついでに横の変態が あんずファンだとも知った。


ちょっと あんずを観てしまった。


(あいつ こんな感じが好きなんか)


中谷さんが変態に見せていたカセット。


それをかけながら漫画を読んだ。




-翌日-



「いってきまーす」「いってらっしゃいってまたその服?」


「ないもん」 「あんたジャージが1番似合うで」


「はいはい。いってきまーす」


僕は鵜飼先輩との待ち合わせ場所 東公園に向かった


「ちょっと早かったかな・・」


暫くして


「ごめーん待った?」


あかーーん!私服の先輩はもっと可愛いがな。


「どしたの?」拓ちゃん大丈夫?」


「へい」


「へい?」


「あ、大丈夫っす。今日はすみません」


「いいよいいよ、じゃいこっか」


「はい」


あれこれ話をしながら専門店に着いた。


「こんにちは」


「あー鵜飼ちゃんいっらっしゃい」


「こんにちは」


僕もおじさんに挨拶をした。


「いっらっしゃい。鵜飼ちゃん可愛い彼氏だねぇ」


「でしょでしょ、めっちゃ可愛いの」


戸惑った・・・冗談だろうけど。


「ゆっくりどうぞ」


「ありがとう」「ありがとうございます」



ズラリと並ぶシューズやスパイク。色んな種類があった


「ねぇねぇこれなんかどう?似合いそう」


ふんわりいい匂いがする。


さぁこい! ってバット差し出してた僕と違って汗臭さ0だな


「かっこいいですね」


そっこーそれに決めた


「お願いします」


「12,900円ね」


「タイム!財布忘れたので取り置きお願いします。夜に取りに来ます」


「はいはいいいよ鵜飼ちゃんの彼氏だしね」


「あはは・・後輩なんすよ僕」


「あら、そうなのかい。鵜飼ちゃんが男の子と買い物来たの初めてだからてっきり」


「いいのよおじさん、拓ちゃんは彼氏みたいものよ」


(・・・ん?)


「ほほー拓ちゃんかい君は」


「柳拓です」


「なるほど、だから拓ちゃんね」


「じゃおじさんごめんね、今夜取りに行かせますね」


「はいはい」



僕たちは店を出た。


「もぅ言ってくれれば貸したのに」


「ダメっす」


「じゃ喫茶店行こ。ここ私出すから」


「はい」


カランカラン


テーブルに座り、先輩はオレンジジュース、僕はグレープフルーツジュースを頼んだ。


「えらいえらい笑」


炭酸を頼まなかったのを褒めたのかな。


「あ、ちょっと頂戴」


先輩は僕のジュースを奪い


「あーおいしいね」と僕のストローで飲んでいた。


「飲む?」


オレンジジュースを差し出された僕は・・・人生初の間接キスをした。


部活の話をし、音楽の話をした。


「へー拓ちゃん あんずが好きなんだー」


「はい。先輩ハリーズが好きなんですね。。中谷さんも好きなんですって」


「ん?あ・・・そっか二人同じクラスなんだよね」


「はい、ミックンが好きだって」


「あはは一緒一緒。拓ちゃん中谷の話になったら嬉しそうよ」


「へ?僕がですか?」


「ま・いいけどね。でもさ なんでそんなに可愛いの?」


「誰がっすか?」


「拓ちゃんよ」


「はい?全然全然」


「そかな、私は可愛いと思うなーいいけどなー」



この日から僕は鵜飼先輩を意識してしまう。


「ちょっとカセット買いたいから寄っていいかな」


「はい、じゃでましょうか」


「860円になります」


「あっ!拓ちゃん財布あるやん」


僕は恥ずかしいが親から貰った金額が足りなかったと正直に話した。


レンタルCD屋の着き


「あははははなんだそだったんだ。そかそか、あったあったこれこれ」


先輩はクリアのカセットテープを手にした


「やっぱ黄色っしょ可愛い。でもピンクもいいな・・・やっぱ黄色」


(黄色チョイスか)






(あ・・・あいつ・・・)







「あれ?村山さんじゃない」


「・・・ぁ」


「村山さんもカセット買いに?」


「・・・・ま・・・」


「何色買ったの?ねぇねぇ絶対ピンクだよ。柳君の言ってた水色はないよねー笑」


「・・・ま・・・じゃな」


「帰るの?」


「・・・ぁ」


「ん?」


「じゃな」


「うん、また明日ね」










「ありがとうございました。またのご来店を」




「あっ!」


「あぁ」


「鵜飼先輩こんにちは。あ・・柳君。先輩失礼します」


「中谷こんにちはまたね」「中谷さんまた」




-中谷-


「あービックリした。いきなり先輩・・・あそっかシューズか。あったあったこれこれ。うあぁ黄色もあるんだ・・・悩むなー」


私はピンクと黄色を買って帰った。



-柳-


「先輩、今日はありがとうございました」


「うん、ちゃんと取りにいきなよ」


「はい」


「じゃ明日部活でね」


「ありがとうございました失礼します」


「うん、拓ちゃんバイバイッ」





「ただいま」



「お帰り早かったやん。お釣りは?」


僕は正直に話した


「えぇ!!そんなすんの?あんたどうすんのよ。スパイクやらTシャツやら優信ジャージやら」


「ん・・・すんませんな」


「はぁお父さんにお願いしーや」


「うん」



夕方


「ただいま」


「お父さんお帰り。田中スポーツって知ってる?」


「ん?瑞町のか?それがどしたん」


「靴をな取り置きしてもらってるねん。取りに行ってくれる?」


「はぁ?今からか?せっかくビール飲もう思たのに」


「ごめん・・・。ハイこれお母さんから預かってるし」


「しゃーないな」


お父さんは10,000円を握りしめて出て行った。



暫くして


「こらぁ拓!足りひんたやないか」


「買ってくれてるやん」


「アホかお前は!かっこ悪い。お父さんの後のねーちゃんわろとったやないか」


「なんでよ」


「何回もすんませんなー言われてお金出したら、は?後2900円いりまっせ言われて


慌てて財布出してみたら空っぽや!!車の中にカバン置いてきてあらへんたやんけ!」


「ほんでどしたん」


「後ろのねーちゃんに3000円借りて後で返したわ。ほんまに」


「良かったやんお父さん。若い人とじゃべれたやんか」


「あほか!命律大の陸上部やてよ。もうじき教育実習するんやて」


うわぁめっちゃしゃべってるやん


「そうなんかごめんなありがとう」


「ま・ええわ新鮮やったしな。お母さんには言うなよ」



こうして僕は新しいシューズを手に入れた。











トントン「入るよ」


「パパお帰り」


「萌々香ただいま」


「早かったね」


「お!新しいカセット買ったのかい?」


「うん」


「萌々香は昔から水色が好きなんだね」


「かわいいもん水色」


「で昨日少し話してくれたカレー持ってきた男の子」


「そう、ビックリしたよ。いきなり食べるか?って」


「あはは貰えばよかったじゃないか。萌々香カレー大好きだろ」


「ジャムパンにカレーはないでしょ」


「確かに笑」


「チラチラ見てくるし」


「ヘ~萌々香に気があったりして笑」


「パパやめてよ~あんな変態」



























































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