僕は知らない
「36・37・38 38本目38秒です」
毎日毎日走る僕達。速くなるために、少しでも速く。
「ん~速よなってるなぁ優信1年」
「だよねー・・・はぁ・・・私どうなるんだろ」
「マッチー悩んだって仕方ないやん」
「やま ほんとお金で解決とかないし!!」
「じゃどうすんの!」
「諦めよかな・・・」
「マッチー絶対諦めたらだめだよ」
「やま・・・(こいついいとこあるやん)わかった・・・頑張る」
「(電気代払えなくて人生捨てるなんて)うん頑張れ!」
「32・33・34!40本目34秒です」
「ダウンいくぞ」 「はいっ」
「さぁさぁうちらも行きますか!」
「だね」
「あ!山本君、町田さん」
「柳君!」
「お、おぉ・・・柳・・・じゃん」
「今から?」
「うん、僕はレぺ、マッチーはインターバル。ごめん、いかなくっちゃ。じゃまた」
「山本君頑張って」
「や、柳 あ、あのさ・・・」
「町田さんどしたの?あ!そだ!聞いていい?」
「な、なんだよ・・・」
「町田さんのお母さんって おかめとひょっとしたら に良く行く?」
「はぁ?笑わそうとしてんのか?その名前」
「え?ほらあるでしょトモダチマートから」
「あ!あれか鉄板焼きかお好み焼きの」
「うんそれ」
「そういえば最近食べたって聞いたような・・・それがどしたんだ?」
「気分悪くしたらごめんよ、お母さんってめっちゃイケメンの彼氏いる?」
「!!なんだよ急に!確かにバツイチだし、お前のかーちゃんにも言われたさ」
「お母さん?」
「あぁそだよ!お前と話すつもりで電話したらお母さんに代わりやがって!そん時にな」
「ごめん!僕に用事だったんだね。なんだったの?」
「え?あ・・(やばいやばい・・・)あはは、やまがさぁ愛はお金で買えるって言うからさ
聞いてみよっかなってな・・・」
「えぇ?山本君そんな事言ったの?」
「そだよ!お金無かったら貸そうかとかな」
「うそだ~ん。山本君が?」
「うちもビックリしたよ」
「・・・ん」
「な・な・なんだよ・・・」
「やっぱ・・・」
「なんだよ」
「はぁ・・・」
「だからなんだよ!言えよ」
「町田さんのお母さんの彼氏、めっちゃイケメンだよ」
「お、お、お前知ってんのか?」
「うん、はっきり見た。三原さん・三宅さん・副島さん・鈴木さん・上条さん・中谷さん・青木さん・浜田君・常山もね(笑)」
「・・・おおおおまえら・・・優信・・・」
「大丈夫大丈夫、気付いたの僕だけだから」
「絶対誰にも言うなよ100円あげるから、な」
「言わないよ大丈夫言わないから」
「帰りに100円な」
「いいって」
「だめだよ口止め料な」
「あはは、琵琶湖商業・・・」
「なんだよ」
「(お金・・・(笑))大丈夫言わない」
「約束な」
「うん約束」
「じゃ行くわ」
「がんばって、また」
テクテク
「(はぁ・・・やなぎ・・かぁ)さ がんばろ」
キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーンコーン
「起立!礼、着席」
「はい、じゃ今日は将来の夢についての作文ね。浜田いこうか」
「(絶対呼び捨て)はい!僕の将来の夢は社長になりたいです。沢山稼いでいい車に乗って・・・」
「私の夢は政治家です」
「僕の夢は消防士です」
「じゃ次」
「私の夢は花嫁です・・・。大好きな人のお嫁さんになって幸せになりたいです」
あははは あははは
「こら!笑うな。人の夢をわらっちゃいけません。気にしないで、中谷さん」
「はい」
「次、村山さん」
「はい、私の夢は歌手です。高校に行ったら本格的に頑張ろうと思います」
「次、新田君」
「俺はオリンピック選手だ!100Mでな。絶対 小南、お前には負けない」
あはは あはは
「じゃ小南君」
「僕の夢は新田君と同じオリンピック選手です(笑)新田君 負けないよ」
「じゃ平田さん」
「私の夢はバスケットボールの選手です」
「じゃ次 原君」
「俺の夢は警察官です。絶対犯人捕まえてやる! 港先生は何で先生になったの?」
「先生の話はまた次回(笑)今日も柳君とこいったげる?」
「いくよ~」「いきま~す」
「はい、有難う。続きの人はまた明日」
キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーンコーン
「起立!礼、着席」
「ねぇ やまはどうする?」
「行くよ」「俺もな。村山行くだろ?」「もちろん」「私もいく~」
「私も行くよ。萌々愛とマッチーは?あんたらも行く?」
「・・・う、うん・・・いく」「うちもいく」
「江村は鈴木・副島とか多くなるから後からってさ」
テクテクテク
「萌々愛・・・・あんたの作文あれ(笑)」
「うん・・・いいの 皆笑ってたしね」
「笑えないよ」
「マッチー・・・」
「大丈夫大丈夫。はぁ・・・うん大丈夫。でもいいなぁ素直に表現出来て」
「マッチーも好きだもんね」
「人気あるしね柳(笑)」 「・・・うん」
「俺が景気づけにいつものやってやるさ」
「お!原!頼んだ~~~」
「1番~ショート~柳~背番号6~。今日も3安打の柳、いや~彼のバットコントロールには参ります・・・拓、もうじきいくぜ」
「おお~~~!!」
ピッピッピッピッ
トントン
「あらぁみんなぁ今日も有難うね」
「おばちゃん沢山でごめんね」
「うううん嬉しい。でも高校受験の勉強大丈夫なん?」
「平気平気 ほぼ推薦組」
「あらぁみんな出来るのねぇ」
「スポーツのね(笑) 柳君は他県?」
「うん、間に合ったらね(笑)今はいい夢でも見てるんじゃない?笑ってるように見えない?」
「ホントだ」「ほんまや」
「みんな小学校からずーっと一緒でしょ?学校から帰ってきたら町田のお父さんは何であんな男前なん?から始まって(笑) 山本はお菓とゲームにお金使いすぎ、小西は占い信じすぎって毎日聞かされてね。
村山さんがお前って言ったとか漫画がどーだとか
新田君に負けた小南君に負けた、平田が膝ケガしただの中谷が泣いてたから慰めたら怒られたとかね・・・毎日毎日、友達の事ばかり話してたわ(笑)」
「柳君・・・」「やなぎ・・・」
「おばちゃんが あの日も お父さんの手伝いさせへんたら・・・拓こんなならへんたやろね」
「・・・」「・・・」
「おっちゃんの集金の付き添いやっけ?」
「うん、いつも内装ゆーてくれはるBARでなぁ・・・主人が車にお釣り取りに行ってた時やわぁ・・・。拓ちゃん拓ちゃんって従業員の娘が(笑)
拓に会ったらいつもオレンジジュース出してくれたんよ。勝手にララってあだ名付けて怒られて。間接キスしたとか笑わす話聞いて(笑)。あの日もそれ飲んでる時に指名手配犯がきてな・・・オーナーの方・・・亡くならはったやんか・・・拓は頭パイプで殴られて・・・従業員の娘も・・・」
「おばちゃん・・・俺警察官になって絶対 佐久間と野間捕まえるから」
「原君・・・おおきに頼むで。いつまでも逃げれへんって。みんなありがとうな・・・ほらまた笑ってるんちゃう」
「ほんまや、どんな夢見てるんやろな」
「野球の夢やんな」
「あ~絶対そやわ」
「じゃぼちぼち帰ろか」
「うん柳君またね」
「柳またな」
「お前さっさと起きろよな(笑)」
「柳君・・・またくるよ」
「うちもまたくるよ」
「しゅうご~~~~~~う!」
ダダダダダ
「お願いします」「お願いします」
「近畿・学年別・県選手権・インターハイ・総体・駅伝これからまだまだこなす事いっぱいや。気引き締めていこう」
「はいっ」「はいっ」
「ありがとうございました」「ありがとうございました」
僕達1年は少しずつ速くなり、気が付けば北川先輩より速くなっていた(笑)。
「拓ちゃんお疲れ様」
「あ、お疲れ様です」
「で、どうなの?同じクラスの子入部しそう?」
「はいんねーよ、しつけーな!かまうなよ・泣かすぞ!お前な・・・の繰り返しです」
「うんうん任したよ!」
「あ、あの聞いてます?だからほぼほぼ無理じゃ・・・」
「あっそう、拓ちゃんって諦めるの早くない?そうやってなんでもすぐ諦めるの?」
「・・・じゃ自分で誘ってくださいよ・・・」
「そっかぁわかったわかった。だよね、同じクラスだからってだけでお願いしたの悪かったね。うんそうするね。じゃバイバイ」
「・・・お疲れ様です」
ガラガラ
「ただいま」
「お帰りぃ何よ人生の敗北者みたいな陰気臭いやんか」
「はぁ・・・言ってしまった」
「何を?お母さん今忙しいねん」
プルルルルプルルルル
「拓でて」
ガチャ
「はい・・・やなぎです・・・」
「はろ~マッチーだよ~~~~~ん」
「どちら様ですか?」
「(あれ・・・また今田んちか)う○子なの?」
「・・・うん・・そだよ」
「(?ん柳の声だよな・・・)う○子?お兄ちゃんはそうなの?」
「うんそうだよ・・・お兄ちゃんはう○子に近づくハエだよ・・・」
「(おいおいどしたやなぎ)ハエってな~に?」
「羽根があってね、お手々すりすりしててね、ガスマスクみたいな顔してるやつだよ」
「(ぎゃははー例えやべーな)そうなんだ・・お兄ちゃんはそうなの?」
「うん、もうさお兄ちゃんは諦めが早くて人生の敗北者みたいに暗いんだって。ガリガリで勉強できなくて足も遅くて」
「(おいおい・・・ちょっと柳どした)うん」
「でもさ、こないだいいもの見たよ」
「な~~に?」
「お兄ちゃんの知り合いのお母さんを見かけてねぇ、その方が すっごい男前の人に告白されてたの」
「(ギクッうちのママの話じゃねーか)うん、それで?」
「口止めされてるから言わないよ」
「(言えよ)おちえて」
「おしえない」
「おちえて」
「いいません」
「言え」
「言わない」
「言えよハゲ」
「言えない」
「はぁもう!柳、ウチだよ町田」
「知ってるよ」
「いつから?」
「初めから」
「はぁ?」
「だって う○子とか言い出すから」
「あぁ・・・それはだな暗かったからな」
「え?電気代まだ払ってないの?」
「は?あんた何言ってんの?」
「え?支払い出来なくて電気止まってるんでしょ?」
「誰が?」
「町田さんが」
「何で?」
「山本君から聞いたよ。だからお金貸そうかっていったんだって」
「へ?(あいつ・・・)」
「大丈夫大丈夫 払ったんなら すぐつくよ」
「違う違う違う」
「言わないから安心して」
「(あいつ泣かす)またかけるわ」
「うん、てかさ電話は繋がるの?不思議だね」
「はぁ?どいつもこいつも アホ!!」
ガチャ
プープープー
ピッピッピッピッ
「こんばんは」
「あら山際さん」
「どうです?」
「サクラ?うん変わらず頑張ってるよ。絶対諦めない子だしね」
「ですね(笑)」
「中学生の子もまだ意識戻らなくて・・・」
「大丈夫ですって、サクラも中学生の子も元気になりますって」
「うん、ありがとう」
「続いてのニュースです。斑目5丁目で発生したBAR襲撃事件の犯人とされる 佐久間仁容疑者・野間千鶴容疑者はいまだに逃亡中です」
プルルルルプルルルル
「はい柳です」
「鵜飼です」
「あ・・・先輩・・・今日は・・」
「拓ちゃん気にしたらダメだよ」
「はい、すみません」
「うん それだけ」
「は、はいありがとうございます」
「うんじゃね」
ガチャ
ふぅよかった
「お母さん頭痛の薬ある?」
「また痛いん?あんたよーいたなるな。一回病院行くか?」
「どもないどもないすぐ治るし」
「そうなん?はい」
「ありがと」
ガチャ
「さぁ今夜も あんず が頑張りますよ~。」
やっぱ可愛いよな
いててて・・・
寝よ




