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そこでいいんじゃない  作者: リトルバタフライ
21/41

春季高校総体の1日目

春季高校総体、琵琶湖商業の1年生が大活躍していた。


顧問の香月は各中学に足を運び、多方面から身体能力が高い選手を集めていた。


「香月先生、やはり優信はてごわいですねぇ」


「はははは1500の中瀬さん頑張りましたよ。2組目の我妻さんと本田原さんもいいじゃないですか」


2組の1500・・・東高の倉本・優信の港を抑え、この二人が先にゴールしていた。



ザワザワザワザワ


「琵琶湖商業・・・強いよな」 「うん」



鵜飼先輩と港先輩は小野寺先生の話を聞いていた。


「先生の想像以上に琵琶湖商業は手強いな・・・決勝は全力で挑め!」


「はいっ!」 「はいっ失礼します」



テクテク


「先輩お疲れ様でした」


「拓ちゃんありがと・・・ちょっとなめてた笑」


「港先輩もお疲れ様でした」


「・・・」


「・・・・(こわっ)」



悔しかったんだろうな。港先輩は前だけ見て去っていった



「あ~ぁ港ご機嫌ナナメだねぇ」


「悔しいんでしょうね」


「決勝残れてるのに、ちょっとそーゆーとこあるんだぁ」


「へーそうなんすかって・・・先輩余裕すね」


「うん・・・てか拓ちゃん整髪料変えた?」


「え?わかります?まじっすか」


「うんわかるよ」


「おーすごい」


「あはは だって拓ちゃんの事わかるもん」



「おーーーーーい鵜飼ちゃーーーーーん」


スタンドから誰かが手を振っていた。


「あーーーー山際さん!来てくれたの?」


「うん、見てたよ、決勝頑張ってー」


「ありがと、あ、この子よ!拓ちゃん、ほら前に話してた」


「は、初めまして・・・柳拓です」


「うんうんだろうねぇ~。私は山際です笑 へーなるほどねーうんうんなるほどなるほど」


「はい?」


「うん、合格」


「はい?」


「いいね君、うんいいよ」


「えっと・・・」


「じゃ鵜飼ちゃんスタンドにいるからまた!んでボーイもまたね」


「うんまたね」「失礼します」



「今のはね、陸上大好きな山際さん。美術部なのよ」


「へーそうなんですか、なんか運動部っぽいすよね」


「見た目はね笑 めっちゃ運動音痴」


「笑・・・・あ」


「拓ちゃんどした?」


「クラスメイトが来てます」


「どこ?」


「ほらあそこです、本読んでる」


「あのボブの子?」


「はい」


「ちょっと拓ちゃん!中谷もだけどあの子も・・・えーもーすっごい美人じゃない!!イヤだー」


「先輩、だからクラスメイトですって」


「拓ちゃんを見に来たんじゃない?」


「たまたまでしょ」


村山さんはスッと本を閉じ辺りを見渡し、そして・・・目があった


僕は手を振った。


村山さんは真顔で手をあげた。


つい先日まで金髪ポニーテールの激恐だった彼女が 手を上げている




「拓ちゃん、あの子なんか堂々としてるねー」


「はい、怖いものないんとちゃいますか」


「何それ笑・・・じゃこうしたらどんな反応かな笑」


鵜飼先輩はそう言って僕の腕に手をまわし、村山さんに手を振った


暫く先輩を見つめていた村山さんは・・・先輩に頭を下げ意味深に微笑んだ


ギュッと僕の腕に絡ませた自分の腕に力を入れ


「あはは・・・なんか・・・怖いよあの子」


そう言って手を放し、「またねー」と言って去っていった。


スタンドを見上げるとジーっと僕を見つめまた本を読んだ。


人に頭を下げた村山さんを僕は初めて見た。


場所取り場に戻る途中


「ちょとそこの僕ちゃん!ねぇ君だよ君」


「ん?僕っすか?」


「僕っすかって君しかいないじゃん」


「え?いっぱいいますよ ほら・・・(び、琵琶湖商業・・・)」


「君可愛いねぇ。体操服だし1年かな?どこの学校?私も1年宜しく!」


「こら、愛、ダメじゃん!君ごめんなさいね」


「あ、はい失礼します」


「ねぇねぇってばー、どこの学校?彼女いんの?」


「(あーこの人めんどくさー)優信っす!!」


「・・・あそう、じゃ坂下さんと鈴木さんているよね?」


「・・・はい」


「お手柔らかにお願いしますって言っといて」


「は?僕がっすか?」


「うん、君に決まってるじゃん」


「自分で言ってくださいよ」


「えっと良いかな?どうして君敬語なの?私も1年だよ」


「だって・・知らないし」


「あははーーうけんだけど、ね、ね、ね、ちょーうけるよ、だよね中瀬ちゃん」


「え?ま、まぁ」


「(この人さっきの1500の)もういいですか?」


「ま~だだよ」


「もういいでしょ」


「乗り悪いね、もーいーかい でしょ笑」


「(ふぅ・・・きっつ)あのね」



「おー柳!なにしとんねん」


「(ゴリラ)先輩ちょっと・・・つか戻りましょ」


「うわっ!!ゴリラ発見!!」


「どうも初めまして、ゴリ、ゴリラです笑」


「ぎゃははーーいいっすねーいいっすねーのりいいっすね!」


「サンキューベリーロール」


「は?全くおもんないんすけど」


「だろ!こいつのギャグなんだよ、な、柳」


「え?(ハイいわなどつかれるわ)はい」


「だよねーウケないからやめなよそれ」


「・・・はい」


「ではこいつ連れて戻りますのでこの辺で失礼します、わたくし上条でしたー」


「どうも、ゴリゴリラさん、またね、私 町田愛です」



テクテク



「柳お前・・・琵琶湖商業の前で何してんねん。ほんま気つけろよ」


「すいません・・・さっきの人に呼び止められて坂下先輩と鈴木先輩に伝言頼まれまして」


「なんて」


「お手柔らか と」


「・・・そか、俺の隣に先輩らすわってるし伝えといたるわ」


「お願いします」



僕は琵琶湖商業の人に足止めをくらい上条先輩に助けられ場に戻った



「柳君遅かったね」


「浜田君、琵琶湖商業の・・・いたよ鵜飼先輩といい勝負した人」


「まじで」


「うん、なんか軽いノリの人につかまってさ」


「可愛かった?」


「あ、なんだろ・・・そういえば可愛かった笑て浜田君絶対聞いてくるよね」


「だってそんなに女子と話す機会ある?」


「確かに」


「柳君が話してこいオーラだしてんだよ」


「だしてないよ」






「ええっ!!そいつどこおるん!!泣かしたろか!!」


後から鈴木先輩が立ち上がって怒り顔だった


横には上条先輩がいた



「柳!詳しく教えて!!ちょっとおいで」


「は、はい」


鈴木先輩に呼ばれた僕はめっちゃダッシュで芝生をかけあがった


「ちょっと行くでついておいで」


「え?は、はい」


「柳頑張れよー笑」


「(・・・ゴリラ)」


興奮している鈴木先輩の後をおい、琵琶湖商業のテントに来た


「柳どの子?」


「あ、え、えと・・・」


「やぁまたきたんだー笑 あらら今度は・・・ん・・・鈴木さんじゃないですか」


「あんたなぁ口の利き方気つけや!ほんで何挑発してるんよ」


「え?私がですか?」


「坂下と私を周回遅れにして恥かかしたるってか!その口がゆーたんか!!!」


「言ってない言ってない、君!ちょっと勘弁してよ!お手柔らかにってお願いしたよね?」


「は、はい」


「は?柳それホント?」


「はい、この方に そう伝えてねって・・・」


「じゃなんで上条が」


「俺の近くに座ってるから代わりに伝えとくって・・・先輩が」


「・・・・アイツ・・・あんたホントごめん」


「いいですいいです私も安心しましたしーーーー笑」


「じゃまた」


「鈴木さん、ほんと・・・お手柔らかに  ニコッ」


「・・・・(この子なに・・・)はいはーい柳いくよ、上条泣かしに戻るで。ついてこい」


「は、はい失礼します」


テクテク




「なぁマッチ~~さっきの人 柳って言ってた?」


「そうみたいよヤマどしたの?」


「え 多分5000おんなじ組」


「へーよかったじゃん体操服だし」


「なにそれ」


「ちょっと可愛いから負けたげたら?」


「・・・香月先生に聞いてこよっか」


「バーカ笑」









「おいこら上条!!って上条は?浜田アイツどこいった?」


「サブトラ行きましたよ」


「逃げやがったか」


「円盤の確認ですって」


「あーもー」


「あ・・の・・・鈴木先輩聞いていいですか」


「何!?」


「どうして柳君は柳君って呼ぶ人が多いのに・・・僕は浜田って全員呼び捨てなんですかね?」


「はぁ?あんたマジで言ってんの?」


「はい」


「ちょっと勘弁してよ・・・なんでって・・・浜田だから」


「ですから」


「あーもー何なんよどいつもこいつも知らん」


「先輩は柳って呼ぶからいいんです」


「はいはいそうね、そうですそうです」


「先輩大丈夫ですか?なんかありました?」


「(イッラ~~~~)浜田お前ちょっと走ってこい」


「え?いまっすか?」


「そう、はよいけ!!」


「はい」



そうこうしているうちに男子1500の予選が始まった。


なんとまぁ人気なんだな4組あった。


各組3着自動決勝、そして  +4


1組に常山が出場


「ゴーゴーレッツゴーレッツゴー常山!イケイケ常山、負けるな優信」


パンッ


ダダダダ


「ほんと1500って格闘技ですよね」


「うん私なんてほら」


「えーーーっ!!」


鵜飼先輩のアキレス腱は出血していた


「よくあるのよねー、スパイクでガリって笑」


「・・・あはは・・・笑ってますやん」


「うん平気平気。私だってチョクチョクやるし笑」


常山は4分31秒で予選敗退だった。惜しくも+4には入れなかった。


川上は5分03秒で敗退。


北川先輩は


「マジか笑ついてるよねー残ったわ先輩」「ほんとだ」


4分30秒94で・・・4着。決勝進出


次々とこなされてゆく競技。


浜田君にゴリラはサブトラで円盤と聞いていたが、ぶらんぶらんとハンマーを持って帰ってきた。


「鈴木先輩マジすんません。鵜飼・柳、ほないってくるぜよ!」


「もうですか?」「上条ファイト」「お前ほんまアホッ」


「ハンマーは一発決勝じゃ!」


ペラペラ


「・・・あの先輩15時半からっすよ・・・まだ13時前っす」


「・・・知ってるわい!柳お前泣かすぞ!!」


「す、すんません(何で怒られんねん)」



「北川おつかれーーっあんたラッキーやん」


「ちょっと典子先輩・・・」


「だってほんまのことやん、な、柳」


「え?・・・・」


「ま、鈴木の言う通りや。常山の組なら無理やった」


「おー素直素直 笑 坂下に言われたら逆上か」


「別に。あ、常山・川上お疲れ」


「みんなお疲れだったね」


「お疲れ様でした残念です」「お疲れ様でした」





時間がすぎ



「ぬおーーーーーーーーーっ」


ゴリラが抜群の雄たけびで この日ハンマー投げ1位


男子1500の北川先輩は・・・4分29秒22で11着だった。


同時刻いよいよ女子1500M決勝の時間となった。


ユニホーム姿にハチマキの鵜飼先輩と港先輩。


表情は・・・険しかった。


ズラリと並んだスタートライン


東高の 倉本さん・家内さん・名田さん


琵琶湖商業の 中瀬さん・我妻さん・本田原さん


緑学園の 日向さん


比延女学院の 和田さん


優信高校の 鵜飼先輩・港先輩




「位置について」


一斉に時計に手をやり


パンッ



ダダダダダダ




「今スタートいたしました女子1500決勝、生駒さん始まりました」


「かなりハイペースですね」


「そうですね、引っ張ってるのは・・・比延女学院の和田さんですね」


「はい、でも全員ピッタリついてます」


「まもなく200です・・・36秒です」


「・・・はい速いですよこれは・・・ちょっとペース考えないと」


「和田さんの作戦でしょうか?」


「どうでしょうか・・・」



「ゴーゴーレッツゴーレッツゴー優信!」


「イケイケ港・イケイケ鵜飼」


僕達が一緒に笑い練習した故障明けの鵜飼先輩


ほとんど話したことはないが頼れる港先輩


この二人が今1500決勝を走っている


お願い・・・二人とも6着までに入って





「中瀬ち~~ん、あがちゃ~~~んほん~~~~~ファイト~~~~!他大したことないよ~~笑」

































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