なめんなよ
-昨日-
「ただいま」
「お帰りなさいませ。佐久間のお坊っちゃまが」
「……はぁ」
「萌々愛お帰り!」
「何してんの?」
「プログラム見た?」
「うん、みたけど何?なんでくんの?」
ペラペラ
「ほら5000見ろよ、アイツと一緒の組だぜ」
「だったらなんなのよ」
「コテンパにしてやるぜ笑」
「…そ、じゃ」
「待てよ、な、萌々愛、俺の気持ち…な、わかるだろ」
「ごめん。私はあんたに全く興味ないから」
「やっぱ柳って奴が好きなんだろ?」
「…は?」
「萌々愛は柳拓が好きなんだよな?」
「あんた何言ってるの?」
「ミド高の福田はさ、柳と中学一緒なの知ってるかよ」
「知らないわよ!誰よ福田って。大体興味ない」
「優信にいる青木ミカに唯一勝てない天才スプリンターだよ」
「はぁ?当たり前でしょ!青木さんに勝てるわけ無いわよ。てか ほんと誰」
「今はな。いつも俺といる奴さ」
「ん?ごめん、あんたほんとウザい」
「まいいさ。でもさ、柳とよくいる一緒の先輩、ありゃ柳が好きだよな?」
「………知らないよ」
「またまた笑。わかりやすいよな萌々愛」
「あんたほんといい加減にしなよ」
「いいさ。福田にしろお前の先輩にしろ柳、柳、柳、馬鹿みたいに柳の話ばっか」
「…あんた…まさか鵜飼先輩と知り合い?」
「鵜飼?さぁ誰?1つアドバイスしてやるぜ!萌々愛、お前ってほんとバカだよな!あはははははは」
「……佐久間…」
「じゃ先輩と柳に宜しくなほなバイナラ」
私は佐久間と鵜飼先輩が知り合いだと思った。
「お帰りなさいませお坊っちゃま」
「はいはいお疲れ沢田!ちょっと電話」
「かしこまりました」
プルルプルル
「よ〜福田、どうだ?いけそうか」
「ん〜やっぱ青木には無理かな…てか柳の件、どうなってるの?かなりせかされてるんだけど」
「ま、一応、柳とよくいる先輩を中谷には意識させといたぜ」
「そぅ、頼むわね。響中学ってほんと邪魔くさいよね」
「邪魔くさいって笑 知らないぞ〜門脇キレるぜ 笑。俺だってほんとは面倒く臭いさ」
「あんた中谷って娘が好きなんでしょ?」
「さぁ〜ね。それはいいから。中谷と柳を仲悪くしろって頼まれてるんだろ?だから付き合ってやってるんじゃないか!俺、柳に興味ないし。あんなヘボ野郎。ついでにいつも一緒にいる先輩も」
「ヘボって…陸上はね…野球はほんと上手いから。響中学の門脇さんからの頼みだから私も断われなくて…聞いたら柳だったからビックリした」
「俺も中谷だったからビックリしたよ。で門脇と同中の野間ってのが柳が好きなんだよな」
「そうみたいね。…だけどかなり遠回りで念入りだよね」
「あぁ、ちょっとやりすぎだよな。俺等関係ないし笑」
「私だって」
「福田ってほんとは柳が好きなんじゃ?」
「ち、違うわよ!」
「見たらわかるぜ、ありゃモテるよな」
「あんたこそ…中谷って人」
「俺か?俺は中谷が好きだ!柳には興味ないけど嫌いだ」
「じゃこの話適任じゃない笑」
「あぁ、とことんやってやるけど、野間って奴エグいよな」
「確かに」
「門脇から何か聞いたか?野間って人の事」
「私が聞いたのは響中の野球部マネージャーで、スポ少の時から柳の事が好きみたい。中学なんて柳の打率、出塁率から長打に四死球とか全部調べてるんだって」
「……ヤバいよな」
「もう同じ学校、同じクラスになって毎日テンションマックス。そんな中、中谷さんと仲が良いのが許せないんだってさ」
「怖いよな」
「確かに…門脇さんは私に言うの。野間ちんの計画は実行しないと私がヤバイからって」
「…ほんとヤバそうだな」
「うん。確かに気持ちはわかるよ。…柳って…野球してたら…ほんとカッコいいから…凄いし上手いし」
「福田、お前やっぱ」
「ち、違うって…陸上の柳は…可哀想だけど…」
「だな。だけどあんなやつ程気をつけないとな。ダークホースっぽいよな」
「確かに。運動能力は高いから」
「あいつは賢いのか?」
「……めっちゃアホだった笑。体育と保健は3年間オール5だったよ」
「そっか…中谷と一緒だな」
「え?あの娘賢そうじゃない」
「見た目はな。てかほんとは賢いのかもな。わからないや」
「そうなんだ。柳はほんとバカだからね」
「そか、人間的に賢そうだけどな」
「そう?」
「あぁ、徴発にはのらないし、周りの挨拶とかマジで他校だけど尊敬するわ」
「あれでも優信じゃ駄目なんじゃない」
「厳しいからな優信は」
「そうね。佐久間、負けるなよ5000」
「負けるかよ!あ、福田お前俺応援するんだ笑」
「一応同じ高校だしね」
「15分10くらいかな…今回は」
「そうなんだ、ごめんわかんない5000」
「だよな。あいつは17分位じゃないかな」
「そんなに?柳大丈夫かな?」
「知るかよ!なんだよやっぱ柳かよ」
「違うわよ!あんたとそんなにタイム差あるんだって」
「ま、走らないとわからないけどな」
「だよね…有難う」
「おぉ、じゃ門脇に言われた通り進んでるって頼むな」
「うん。報告する。じゃまた明日」
「はいよ、じゃな」
ガチャ
(…大丈夫かな…柳…)
-柳宅-
【皆さんこんばんは、あんずです。今日はどんな1日だった?もう二度とこない今日。大切な今日だったかな。適当な今日だったかな。私は…ただの今日でした。駄目だね笑、明日も二度と来ない明日になるから、明日がきたら…充実した 今日にしようね!じゃ歌います、聴いてください! 笑顔は夜空に】
TVからあんずが流れた。
【凍える手に温もりを与え、おはようの挨拶。君は毎日右手を上げてニコッと笑う。私の胸の苦しみを〜君は知らないだろう。吐く息が白く映る夜に君からの電話。今日は星が綺麗だよ。静かに表にでて〜いつぶりだろう上を見たのは〜私は忘れていたのかな。満天の星に涙を流し笑った。いつぶりだろう上を見たのは。忘れた気持ちを君は思い出させてくれた。君も見てるかな奇麗な星を。明日は私が手を上げてニコッと笑うから】
プルルプルルプルル
「はい柳です」
「……中谷です」
「…あ…」




