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そこでいいんじゃない  作者: リトルバタフライ
11/41

恋の予感

「プププッツ」


「な、なに?なに?中谷さん何だよ」


部活の集合前、中谷さんは僕を見て笑っている。


「なんだよ笑」


「なーんもないよ。ね・変態カレー君 笑」


「オーマイガーっ笑」


他愛もない事で笑う年頃。


浜田君や沼澤さんなど同級生が集まり あだ名の件で盛り上がっていた。



2年の先輩達がやってきた。


「こんにちはっ」「こんにちはっ」


頷くだけの先輩達。一瞬で僕達1年は笑わなくなった。怖い


ガチャ


無言で女子部室に入る先輩達


中から


「ねぇ、ほんとよ」「最悪」


などなど。


小声で1年女子が


「私たちのことかな・・・」


と呟いた。


「マッスルちーーーす!!爽やか1年諸君ちーーーす」


この時だけはゴリラが天使に見えた


「どした?暗いぞー1年何かあったら相談しろよ!どした?」


でかい声で暗いぞと連発してくる。(一瞬天使と思った自分を悔いた)


やっぱ・・・上条先輩って・・・


「大丈夫です、失礼します」


1年女子は走って向こうに行った。



「柳、腕相撲しよけ」


「え?今っすか」


「僕やります」


浜田君が張り切っていた。


上条先輩は新たな獲物をみつけ


「お前負けたら何で暗いのか答えろよ、はいよ指一本でええわ」


はぁ・・・しつこい・・・負けるけど泣かしたろか笑


「マジっすか!」


浜田君だめ・・・勝てそうな気すんねん・・・でも・・・ほんま強いし


「ゴー!」


ドン


一瞬だった。


だろうな笑


でも上条先輩は


「ま色々あるわい・みんな元気出せよ!女子にもゆーとけ」


と優しかった


「はい・ありがとうございます」


制服の鵜飼先輩が歩いてきた


「拓ちゃん・浜田こんにちは」


「こんにちはっ」「こんにちは」


「俺もいるぞ鵜飼」


「知ってる。だから?」


上条先輩と鵜飼先輩は仲がいい。


不思議なのは 鵜飼先輩と港先輩が話しているのを見たことがない


「じゃまた後で」


鵜飼先輩が去った後、上条先輩に聞いてみた


「先輩、鵜飼先輩と港先輩って仲いいんすか?」


「あ・・・実はな」


上条先輩が神妙な顔をして


「俺も気になってるねんけーーーー聞け、な聞いてこい」



ほんま・・・一回便所呼び出して・・・って一撃で負ける・・・あー腹立つー



僕と浜田君は女子に上条先輩の気にするな言葉を伝えた。


「へーなんか嬉しい」


中谷さんも喜んで・・・タタタタタと上条先輩の所に走っていた。


なにやら楽しそうに二人で話していた


「へー気になるんだ」


「わっビックリしたー」


背後から鵜飼先輩がニコニコしていた


「拓ちゃん、今日はね私は芝で競歩だからいないけど頑張りなよ」


とツンツンヘアをポンポンし、微笑んだ


「そうなんですか」


恥ずかしがりながら返事をした。


「拓ちゃんは何するの?」


「レペッす」


「うわぁ600?」


「はい・・・地獄っす」


「がんばれー」


ワクワクと浜田君が先輩の言葉を待っていた。


「浜田どしたの?私なんか付いてる?」


「え?僕もレぺっす」


「うん拓ちゃんに今聞いたよ」


「は~~い」


「ん?」


「頑張ります」


「うん」


中谷さんが戻ってきた


「先輩こんにちはっ」


「こんにちは。上条頭おかしいでしょ?」


「全然、すっごくいい先輩ですよ」


「・・・あれ・・・ほんと?」


「えぇ」


「へー中谷だからかなー。私なんて お前は猿だ猿だってさ笑」


「ほんとですか?丁寧に話されますよ」


「ははーん中谷、あんた惚れられたよ」


「え?私?」


「うん、絶対」



遠くからゴリラが僕を呼んだ



「何ですか?」


「エヘン!柳君は中谷と同じクラスだったよね?」


(うわぁキモ。どないしたねん・・爽やかなフリがたまらん汗)


「はいそうですよ」


「中谷は彼氏いるのかね」


「何ゆーてんすか、男女交際禁止ですやん」


「じゃ、いないのかね」


「知りませんよ」


「中谷は誰が好きなんだ?例えばアイドルとか」


「フセンハリーズのミックンっすよ」


「おお!ちょっと近いぞ俺!曲は知らん」


(どこがやねん・・・ビックリするわ・・・)


「ほんまですやん!!ちょっと似てますやん」


(あほらし)


「そやんな!どんな歌や」


「アオッ!とか ワオッ! とか 粘着~~~とかっす」


「カセット貸せ」


「あんずの?」


「アホか!フウセンハリー?」


「フセンハリーズ!すみません持ってません」


「泣かすぞ!何で持ってへんねん。中谷には内緒で誰かに借りろや」


「はぁ?先輩・・・鵜飼先輩も好きみたいっすから借りたらよろしいですやんか」


「あかん!あいつに借りは作らん」


(めんどくさー)


「な・柳頼む」


「自分でレンタルしたら・・・」


「柳よ!先輩の言うことが聞けへんのか」


(なにこの理不尽な)


「わかりました、なんとかしますから」


「おー頼むぞ、な、頼むな。ヨロシクメカドック!!ほな向こういけ!さっさといね!」


(うわっ最悪。またや・・・いちいちメカドック入れてこんでいいわ)


「はい」






「拓ちゃん上条なんだって?」


遠くからゴリラの目線が・・・


「1年まとめて頑張れって」


「・・・ほんとに?上条大丈夫かな」



ルンルンの上条先輩は、投てき男子を引き連れて競技場に向かった。


「じゃ拓ちゃん、浜田、行こっか」


「はい」「はい」


僕と浜田君は鵜飼先輩の後を。


さぁさぁ始まりますよ地獄の練習。


「あ・・・柳・・・だよね?」


「福田さん」


同じ中学の福田さんがいた。


「緑学園・・・え?福田さんそうなの?」


「うん、一応ね笑」


緑学園。有名エリート進学校


「青木は頑張ってる?」


「うん、もうじき来るよ。緑学園も今日は競技場練習なの?」


「そう、でも柳が陸上か・・・イメージないな」


「あはは僕も」


「じゃまたね」


「うん、また」


僕の知ってる中では・・・青木さんと競えるのは福田さんだけだ。


賢いし、足速いし、いいな


「じゃねーー」


ニコニコと鵜飼先輩が裸足でスタンド奥の芝生にむかった。


緊張が走った


「こんにちはっ」


「こんにちは」


港先輩がやってきた。


話したのそれだけ



中長は600を1分50で6本。合間5分。地味にキツイ



「ぬおーーーーっ」


時々フィールドから聞こえる上条先輩の雄たけび


円盤に魂を乗せてるのだろう。


今日は特に気合が入っていた


「あーーーーーっわおーーーーー!!」


メスをよんでるのか・・・?まさか・・・ハリーズ・・・


走りながら笑ってしまった1本目


笑えたのはそんだけ。


2本目からは・・・チーン



終わって室内に入った。


「お疲れ」


三原先輩がドリンクをくれた。


一気に飲まないのを覚えた僕。


うんうんと三原先輩


室内の真ん中らへんに福田さんと男性が一人。


福田さんと目が合った。


手招きされたので行ってみたら


「柳、この人同級生の中長の佐久間」


「佐久間 仁ですよろしく」


「柳拓です。よろしく」


「福田から聞いたけど、君中学は野球部なんだって?」


「うん、そうなんだ。毎日必死だよ」


「優信って女子強いよね」


「うん、こないだも先輩にコテンパに笑」


「そっか・・・君は遅いんだね、辞めたら?」


「ちょっと佐久間!柳ごめん」


「いいよ福田さん、佐久間君、僕辞めないからね」


「そう、せいぜい頑張りな」


佐久間仁 1500M 4分9秒31 5000M 15分21



「・・・福田さんじゃまた」



「柳・・・ごめん」




僕は悔しかったが、佐久間君が言った通りだった。



「柳どしたー?」


三原先輩が様子がおかしい僕に話しかけた。


「久しぶりに中学の同級生に会いまして」


「ははーんあの女性?男性?何か言われたんだろ」


「女性です・・・別に」


「ミド高か、賢いんだね・・・横の男の子何?嫌いな顔やわー私。絶対言うなよ寒気する顔やわ笑」


「言いませんよ」


「ほら笑えよ元気出せ!そんな顔してたら階段上ってたら浣腸すんぞ」


「はい・・・」


疲れ切った体で学校に戻った。


「おつおつーーーーっ」


「お疲れ様です」「お疲れ様です」


「柳!ほな頼むぜよ」


(ぜよって・・・・)


「はい」


覇気のない返事をした。浜田君には説明をし


「頑張るしかないね、でも緑学園の男の人、すんごい嫌いな顔だよ僕」


「プププ」


「どしたの?何かおかしい?」


「三原先輩も言ってたから」


「だって自信過剰な顔だし、なんだろ寒気する」


「浜田君まで笑・・・あ、古典の教科書・・・邪魔くさー教室やん」


「あーあ」


「先帰ってて、ごめん」


「うん、じゃお先」「うんまた明日ね」



タタタタタ(古典の先生めっちゃ怖いし)


ガラガラ


「あ!」


「・・・あ・・」


「村山さん・・・まだ居たんだ」


「・・・」


「教科書忘れちゃって」


「・・・」


(あったあった)


「じゃまた明日」



「あ、あのさ・・・」


「うん」


「あだな・・・・」


「ん?何?」


「あだな・・悪かった」


「あはは、いいよいいよ盛り上がったし気にしてない」


「そか・・・すまん」


「うん、あんずダビングしてくるから・・・・って、あのさ」


「なんだ?」


「先輩に頼まれちゃって・・・中谷さん以外でフセンハリーズ持ってる人しら・・・ないよ・・・ね」


「なんで前の奴のはだめなんだ?」


「さぁ・・・ゴリラが言ったから。なんでかわかんないけど内緒なんじゃない」


「ゴリラ?内緒?」


「あ、先輩ね」


「お前先輩にあだ名付けてひどいな」


「村山さんだって僕に」


「・・・だから・・・ごめん」


「ごめんごめんそんなつもりじゃないから安心して」


「どんなつもりだよ笑」


少し村山さんが笑った。


(しゃべるんだな村山さん)


「じゃまた明日ね」


「なぁ、良かった・・・貸すぞ」


「何を?」


「はぁ?バカかお前。ハリーズだよ」


「誰が貸すの?」


「いちいち言わせんな・・・私だ」


「・・・え」


(もしかして・・・ハリーズファンなのか)


「持ってるの?」


「あぁ、明日全部ダビングして やるよ。さらのカセットいっぱいあるし」


「村山さ~~~~ん!!君は女神だ~~~」


「・・・・バ、バカ・・・照」


「ほんとありがと、じゃ あんずもこのカセット以外にもダビングしてくるから」


「さ・さん・・・・きゅ」


「ね、もう帰る?一緒に帰る?」


「はぁ?何言ってんだ帰れよ」


「あははそだね。ありがと。じゃ明日ねばいばい」


「あぁ」




タタタタタ


僕は走って改札に向かった。





(一緒にかえる?・・・・・か・・・ふっ・・・ばか・・・・笑)





電車を待っていると青木さんが来た


「あ青木さんお疲れ」


「お疲れ。福田さんに会った?」


「うん、青木さんも会った?」


「うん、感じ悪い男性と一緒にね。めっちゃ嫌いな顔。私苦手やわー」


「僕には辞めたら?って言ってきたよ」


「え?福田さん?」


「違うよ、横にいた佐久間って人」



「ほっときなよどうせそのうち柳君が速くなるんだから」


「青木さん」


「私わかるの。柳君は負けないよ」


「青木さん・・・」



「あ~~~ぁ今日はこの人ーーーーーっ?」


「何?あんた誰?」


「ねぇねぇ柳っち説明ヨロピコ」


「・・・・え」


「あははははははははははウケる、あんた柳っちってあははははははお腹痛い」


「ムカつくーあんた嫌い」


「いいよいいよ全然だいじょうぶあはははははは、嫌いでけっこー」


「ちょっと柳っち誰よ・・中谷は?」


「中谷って・・・え?野間さん・・・呼び捨てなの?」


「だーかーらー中谷どこよー 一言 言ってやる」


「何を?」


「な・い・しょ・」




「あははははははははははあかんあかん」


青木さんが笑いから抜け出せなかった


「失礼よあんた」


「ごめんごめん・・・あははごめんヒーヒー」


「もういい!じゃ」


野間さんは去っていった。



「あはははははははははは 柳っちて」


「青木さん笑いすぎ」




ガタンガタンガタンガタン





「ただいま」


「お帰り」


「ちょっと あんずダビングするし」


「そやしなんやの?いちいち報告せんでいいわ」





‐村山‐



これと、これと・・・あ、これもかな


トントン



「パパ」


「こんなに散らかしてどうしたんだい?」


「変態カレー君にダビング」


「萌々香がかい?」


「うん、パパのは頼んでおいたよ。明日くれるって」


「え~いいのかな。嬉しいなー萌々香有難う」


「うん、で、変態カレー君に頼まれごとが、ハリーズのダビング」


「なんだか嬉しそうだね」


「だってハリーズファンが増えるんだし」


「それだけかい?」


「え?他になに?」


「何もないよ。じゃほどほどにね」



ガチャ



(萌々香気になる子できたんだね。パパ嬉しいよ)

















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