A{0,5}~A{0,6} 神が気付き始めた
――TIMES_A{0,5}――
2024年9月28日(土)14:10
アラームが鳴る。
――TIMES_A{0,6}――
2024年9月21日(土)14:20
自分の意識の一部が粒になって沈んでいく気がする。
それは自分であり、自分から切り離された何か。
また、この感覚か。
5回目だけど、慣れはしない。
いや、少しは慣れたかな??
分裂する。
そして一つに統合していく。
いつもの粘性のモンスターにでもなっている気分ね。
自分と自分の末端、切り離される私。
ギリギリくっついてる私……。
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気が付くと額に手の感触を感じた……。
――TIMES_A{0,6}――
2024年9月21日(土)14:21
「ウサ先輩。大丈夫ですの? 気を失ってまして? それとも、眠ってただけですの? どちらにせよ突然だったのでビックリしましたですの」
「だいじょうぶよ。それにしても、相変わらずツタエの手はいいわね。回復魔法みたい。あっ いや、何でもない。今の無し」
あまり、いろいろ知ってることを言うとツタエが記憶が移ったと心配をしてしまう。
「大丈夫ですのウサ先輩? 意識が混濁しておりますの?」
「いえ、大丈夫よ。いつもありがとうね」
「いえいえ、どういたしましてですの。いつも? あっ、いえ、昨日のは……」
あっ、まずいな、また癖で『いつも』と言ってしまった。
これ、前回も言ったような……。
「まぁ、えっと、気にしないで」
「はいですの。それより、ウサ先輩。さっき気絶みたいななりました後、なんか変化して無いですか? 微かにですが。魔法少女のスキルでも使ってますの??」
「えっ、何も使ってないけど、何か変わった??」
あれ、何か変化したのだろうか。
「何か、こう、変身前ですのに、変身後のオーラが出てるといいますか……」
「オーラ?」
「言葉の比喩ですの。変身している状態っぽくなったといいますか……」
「あ、手は離さないで。額に当ててて。お願い」
ツタエが説明の途中で、手を私の額から離そうとしたので、ずっと手を当ててくれるようにお願いをする。
「はいですの」
ちょっと驚いたふうにしたツタエだけど、手を額に当ててくれる。
それも嬉しそうに。
そして会話の続きをする。
「それにしても、ツタエが感じたオーラってなんだろうね」
何か私に変化が起きてるのかな。
「ツタエ……? 何か変身前なのに、変身後のような感じがしますの。もしかしまして、常態能力保持レベルを、今、お上げしたですの? 私も同じスキルのレベル1を持っているのですの、ウサ先輩も、持ってましたですのよね?」
「ええ、持ってるし、最近スキルレベルを上げた記憶が……。いや、あれはループ前だからもう消えてるはずで……」
「ループ前? なんのことですの?」
「あっ、えっと…………」
「内緒のことですの?」
「えっと……。まぁ、はい」
内緒かと聞かれ、内緒と答えてしまった。
うーん、どうしよう………………。
「魔法少女には、話せないこともありますですのよね。ウサ先輩の所属しているところの事情もあるのでしょうし、深くは詮索いたしませんの。ただし、話すことが可能になって、話をしてくれる気になりましたら、いつでも私伝えくださいですの。私はウサ先輩からの話を聞くのを決して嫌がりませんの」
ツタエが仏のような慈愛に満ちた様相で、神のようなことを私に言ってくれる。
なんだ、ただの神か。
「ありがとう……。ツタエはいつも優しいわね」
私は涙が出そうになった。
「それにしてもですの…………。ツタエは……。いつも……。ループ……。オーラ……。突然増えた伝わってくる情報量……」
ツタエが小声でぶつぶつと何かを言っている。
「あっ、今更かもしれないけど、ツタエって呼んでもいいかしら」
「もちろんですの」
やはり神だ。
「では、そう呼ばさせてもらうね。ケーキ食べようか」
「手は、もう当てなくて大丈夫ですの?」
「うん、もう大丈夫。ありがとう」
その後私はツタエとケーキを食べながら、いつもの魔法少女の話をした。
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王道物の魔法少女の6期の最終決戦あたりは、作風がガラッと代わってSFちっくで意外性があって面白かった。
王道物の魔法少女の7期を途中まで見てるのだけど、魔法少女である敵が襲ってきて、怖いと伝えた。
魔法少女に、あんなふうに襲われ続けたら精神が参ってしまうのではないかと……。
私はけっして人を襲ったりしないと、心に誓う。
そのような話をいろいろして、今日もとても話が盛り上がった。
ツタエはワクチンの注射の予定があるとかで、
ツタエは午後の3時53分に帰って行った。




