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おちんのよ、ほしは。  作者: 踊り子
1/1

 ほし

 下にも書いてあるけど、初めて書きました。

 感想とかもらえると嬉しいです。

 「なぁなぁ、好き」

 「俺も」

 「お願いきいてくへれん」

 「ええよ」

 「て、つないでや」

 ベットの彼女は、スマホ。ソファの彼は、本。手を伸ばしてお互いの手を探すようにして、ようやっと見つけたかと思うと離れて。

 互いは目を合わせない。

 「俺のお願いもきいてくや」

 「いいよ亅

 「ギュって握ってええ」

 「いたいて、いたいて、離してまうで」

 「ごめんな、ちょっとだけ」

 「じゃあ、隣行っても文句はないよね」

 ずるずると体を這わせながら隣に座る。

 「窓見てどしたんか」

 「一等星見てるんや」

 「星って、昼間やよ、みえへんよ」

 「俺の星、見えへんてどうやっても」

 「でも、私の星のほうが輝いてる、君のは三等星」

 「ううん、違う、三等星なんてない、一等星だけがある」

 少しにやけた、小馬鹿にしたような笑み。窓から部屋の天井へそしてまた空をみあげる。

 「あの星に生まれて、そして殺されるんだよ」

 「でもね、私の―」

 「自分の運命ってのを知ってるか、俺はわかる、教えてやれないけどね、永遠に殺され続けるんだ星に僕らは」

 「私の星は君と一つなんだよ、だから手を繋いでいられる」

 このとき、一生彼女とはいれられない、過ごせないということが分かった。だって彼女の星は輝いていない。ずっと前からもこれからもずっと。

 星を探しに行こうとその人は言った。

 だから僕の理想だった。

 だから一緒に居ることができた。

 生きてる時間がずれてても、違う時計を持ってても。

 好きと言われたとき、本当はそう答えてはいけないことも知っていた。

 薄っぺらいから、時間が違うから。

 生ぬるい余韻が自分の心の中に広がってゆく。

 彼女は僕の名前を知らない。違う学年だから仕方ないとでも言えるか、言えるわけがない。生きてる時間が違うから、そんなわけがない。

 唐突に告られて、多分もうちょっとしたら僕から会わなくなるのだろう。唐突に裂け始める。馬鹿みたいだ。

 推せなくなったアイドルかってんだよ。

 眠たいふりをして枕に顔をうずめる。彼女は文句を言ってるが構いやしない。星のことを考える。まだ、輝いている。なめらかで、つるんとしてて、かかとを踏んで歩いている靴みたいに不格好で。でもその凹みが好きだったりして。

 彼女の星を思い浮かべてみる。スマホに犯されて、理由はなくて死にたくての彼女の星を。ちょっと前まで援交してたみたいな臭さで、おっさんに向けてた笑顔も僕は見れないような臭さで。馬鹿みたいに人間臭い、女臭い、彼女の匂いがする。

 女とか、男とか言ってるけど。本当はどっちでもいい。今は男だけど女臭さがほしい。低くなる喉も、声も。年頃とでもいいたいようにはえてくる毛も、自分の性のレッテルが気に入らない。

 苦しいんよ、男が。

 女装すればいいのか、でもそんな星を持ってない。

 隣でスマホをいじる音がきこえる。弾むようなタップ。彼女の匂い。

 まだ、僕の星はおちてない。時計をずれてない。多分。

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