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夢憑依Ⅰ(次元夢旅行、変な能力に目覚めたらしい)  作者: 夢未太士
[第1章] — [第1部]夢だから
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戦闘開始

戦闘開始


敵からのプレッシャーを感じ取って俺は気功防御術と気功強化術を体全体に展開、頭ではなく体が覚えているみたいな自然な感覚がした。

そして敵へ迫るべく右足に力を入れると土煙が上がった。

次の瞬間今まで見たこともないシルエットが目の前に現れた、ヒト型の蟲、2本足で歩くまるでアリかカマキリのような頭をした蟲化人インセクター。俺の足がたった1歩(一瞬で)で敵の真ん前まで到達してしまったらしい。

うろ覚えの強化術が思ったより強力な突進力を与えた結果だった。


【うわお~~~~】(バギン)


初っ端で先頭のインセクターと激突しそのまま吹き飛ばした。


【アスラなにやってんのよ】


(やっちまった~~~)

(まさか1歩で50m近く飛ぶとは思わなかった)


【アスラ、惚けてる場合じゃないぞ構えろ!】


学長からの叱咤の声が頭に響く、先頭の1匹を派手に弾き飛ばして真後ろにいた2匹を巻き添えにしたが、すぐに後続が今の光景をまるで無視するかのように続々と進んでくる。


(目の前に広がる光景にちょっとビビり始める)


ミサがすぐ隣に駆け寄ると俺の顔から体を一瞬で見回す、ケガがないか確認しているようだ。


【大丈夫みたいね、それじゃ行きますか】と言いながらミサは右に駆け出した。


数秒後インセクターが1匹2匹と宙を舞う、俺も負けじと目の前の敵を殴り飛ばす、驚いたことに蟲化人は攻撃が当たってもすぐに死にはしない。

固い甲羅に覆われていて単純な当身だけでは内臓まで破壊することはできなかった。とりあえず目の前に集中。


(ドン)

(バキ)

(グシャ)


たまに肘や蹴りが入ると敵の装甲も破壊され内臓が飛び出る。


(うぇきもちわり~)


内臓の色は緑がかった青、そしてネバネバしている。          

戦闘が5分ぐらい経った頃前方斜め上から今度は黒い霧状の液体が降りかかってきた。


【アスラ ミサ後退しろ敵の蟻酸攻撃だ】


50mぐらい急ぎ後退すると上空から味方ドローンが現れ雨のような液体を散布する。この世界では気功術と電気を応用したドローンが一般的だ、ドローンにはインセクターの外殻が利用され軽いのに丈夫な仕様、しかも気功術で強化されていてちょっとやそっとでは壊れない。

この時代のドローンにはプロペラはない(不思議)気功術を応用した部品に気の流れを作りそれを機械内部に留める技術が開発されて。

円筒形の部品に気で空気の流れを作り圧力を上げ噴き出す仕組みで動いている。

上空から液体を散布しているのは中型ドローンで下部に液体用(中和剤)のタンクと両側に散布用のスプレーヘッドとマニュピレーターを装備している。

荷物搬送やサンプル搾取などこの世界ではかなり広く使われている。

黒い液体は蟻酸でしかも結構強力、服が溶けるのはもちろん肌につくと火傷のようにただれる。

強化スーツによるガード力と気功術で30分ぐらいは持つと言われているがそれは時と場合による、例えば足の裏や体の背面部分はガードも薄くなりがち(肘や膝の裏)で。気功術で強化されていても、知らないうちに穴が開き戦闘に支障をきたす時も有るので早めの後退である。

今は俺とミサの上にドローンが滞空して中和剤を散布している。


【6班交代に来ましたぞ】

【アスラ君現状は?】


コウ・チヒラ先生とロック・ゼンシュウ先生が交代要員としてやってきた。


【蟻酸攻撃に会い後退中です、おおよそ30体撃破後 現在ガイ先生が防御攻撃にて交戦中です】


2班 3班ともにギ酸攻撃に見舞われているようで6班7班がそのバックアップに回されてきたようだ。

現在はモニターにも危険信号や撤退などの表示はない。


(ホワ~~ワ~~ン)

【ピンポン】


ヘッドバイザーと外部伝達スピーカーから同時に音がする。

「戦闘員にお知らせです」

「戦闘解除直ちに状況確認後中央臨時医療所にて手当を受けてください」


【うお 早いですなもう撤収ですか?】

【この速さだと重症者はいなさそうですね】


2人の先生は交代後すぐに知らされた戦闘中止連絡に胸をなでおろす。

生まれて初めてのインセクターとの戦闘が終わった。

         

と そう思っていた矢先・・・・・


(ウ~~~~~~)再びサイレンが鳴る

「インセクターの第2波が確認されました」

「直ちに最終防衛線に後退し装備の確認をしてください」

「第2波到来まで10分です、直ちに後退してください」

【ぬか喜びでした今日は忙しそうですな】


ガイ先生が戻ってきてアスラの頭を乱暴に掻く。


【おい、今日はお前らしくないな まるで素人みたいだぞ 何かあったのか?】


何かも何も今日初めての戦闘ですとは言えず黙っているとミサが。


【先生アスラ今日はテストのことで頭いっぱいみたいですよ もう歴史もっと勉強しなきゃダメじゃない】

【みなさんおしゃべりはそこまでにして第2波に備えますよ】

【は~い】


防御線まで戻ると格納車が装備を出して待ち構えていた、先ほどの戦闘ではほとんど無傷だったが、スーツの防水シールドがオレンジに点滅していたのでグローブとブーツの交換をした。

交換後チェックするとブルーに代わり再びグローブは淡い光に覆われた。



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