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夢憑依Ⅰ(次元夢旅行、変な能力に目覚めたらしい)  作者: 夢未太士
[第3部]-東京帝都大学
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小樽は虫だらけ

小樽は虫だらけ


ほとんどの車が逆方向へ向かう中、学生10人を乗せた4輪駆動車は一路北へと向かう。


「マユミさん蟲との戦闘経験は?」


「無いけど新潟の事件は知っているわ、それに少なからず北海道にも蟲は上陸しているのよ、私は直接戦っていないだけで。戦い方は知っているわよ、映像でも見てたし一応獣医学部なのよね私」


確かに獣医学部では蟲の勉強もしている、基本は獣系だが牛や馬の寄生虫や蜂などのアレルギーは勉強しなければならない、その過程で昨年の新潟で起きた奪還作戦の映像を見たのだろう。


「それにあなたのことも知っているわよ、有名人じゃないあなた」

「そうなの?」


「新海市奪還作戦、敵のインセクター15万、対する第三防衛学園の戦士は443人。他の地区で防衛軍が市外に蟲が出ないように押さえていたため、ほとんどのインセクターは学院に向かって進行していたのに、それを500人に満たない学生が押し返すどころか、敵の司令部を陥落させ捕虜まで取って勝利するなんて。はたから見たら無謀よ、あれを見てばっかじゃないの?って思ったのは私だけじゃないわよ」


「そのとおりだ、お前たちがやられることしか想像できなかったからな」

「いや~なんかすいません、心配掛けて・・」

「いや俺は参加したかった、東大の寮でライブ配信を見て2年早く卒業したのが悔しかったよ」


「俺もだぜ、実はあの日俺は関越リニアに乗り現地へ向かうつもりだったが、さすがに運行停止であきらめたよ」


気功物理学=戦闘系気功術師(戦闘馬鹿)が多い。


「そろそろ海が見えるわよ」


さすがに海まで来ればバッタの群れは少なくその代わり海の向こうには黒塗りの輸送船がたくさん見えた。


「あれがそうだな」

「たぶん」


海に出て右側は海岸になっており大型船の停泊できる場所はほとんど無い、5号線の道沿いは小樽まで船が停泊できる場所が無いので是が非でも小樽を手に入れないことには敵も作戦を進めることはできないだろう。


小樽の町は坂になっておりちょうど港を見下ろせる位置で車を止める。

すでに華連邦の輸送船と見られる船が港に何隻か入港しており、そこかしこで蟲の駆除をしている市民や小樽の気功術師たちが対応に追われているのが見えた。

時刻は明け方の3時お嬢様方には、お肌に悪い時間帯だがそんなことどこ吹く風と勇敢な美女たちは男子顔負けに意気も揚々としていた。


「ここから港までは2kといったところか」

「行こう」


10人はそれぞれに武器を持ち坂を駆け下りる、港に近付くと徐々に見えてくるバッタの姿はほとんど無くなっているが、代わりに蜂の姿が見えてきた。

港に停泊している船の甲板から黒い粒粒が空へと舞い上がりその粒がこちらへと飛んでくるのが解る。


「気功防御術発動!」


先輩がそういうと全員が気功防御を体全体にまとわせる、ひときわ黒い点で覆われた港へと進むと、そこにはおびただしい蟲と一人の男が立っていた。


「アイスバインド」

「アイスウォール」

「アイスガトリング」


魔法の術式が聞こえる、簡易スペルでの魔法術式だ。


「いいところに来た魔法の範囲から外れた蟲を頼む!」


そう言われアスラ達は彼の左右に広がり魔法の範囲から漏れた蟲へと手にした竹刀や棒をふるい殺人蜂をたたく。

すでに謎の男性の前には数10メートルの範囲で蟲の死骸がうず高く積まれており、数百それとも数千の殺人蜂をすでに無効化していた。


「あんただれだ?」

「まあそんなことより、目の前の蜂を何とかしようぜ」


そう言われるとこの男が誰だと探るより次々飛んでくる蜂を叩き落すほうが先決なので従うしかないのだが。


「この~」

バシッパンッ!


「アイスガトリング!」


「ソリャ!」

パシッ!


「ウィンドストーム」

「ウィンドガード」

「シャドウバインド」


謎の男は簡易スペルで広範囲魔法を連発する、アスラ達が1・2匹やっつける間に数十匹を無効化する、チートもいいところだ。


どのくらい経っただろう、空を飛ぶ蜂もまばらになり地面にはおびただしいほどの虫の死骸が積み重なっており、学生たちはお互いの無事を確認しあう。

どうやら俺たちの中に怪我をしたものはいなさそうだ。


「ヒデキ様いつこちらへ?」


マユミが謎の男に声をかける、どうやら知り合いだったらしい。


「ん~とその話は後だ、それより俺は別の船を無効化するから君たちはここで残った蟲の対応と怪我人の保護をお願いするけど。良いかな?」


そういうと彼は空へと飛び上がり別の船へと向かっていった。


「おいマジか空飛んでたぞ」

「マユミさん彼のこと知ってるのか?」


「樺太同盟国と北方諸島連合国の影の立役者、世界気功術協会対外支部統括のヒデキ・オースティン様よ」


「だれ?」

「それより、魔法だよなあれ?」

「たぶん」

「この地球で魔法を実際に使えるのは彼を除いては数人だと言われているわ」


マユミ・キルムはさも詳しそうに突然現れた男性のことを話し出す。


「君は彼と知り合いなんだね」

「父から話を聞いて1週間前に札幌を案内したわ、調べてみたら彼はアンタッチャブルらしいわよ」


気功術協会には確かに対外国支部なる部門がある、特に外国への派遣業務を行う部署だがその統括が誰かを知るのは気功術教会の中でも上位の理事クラスのみ、そんなレアな役職の人物でさらに現実で攻撃魔法を使える者とは、魔法がある事さえ知らないものも居るというのに謎ばかりが深まる。


時折飛来する蜂やバッタを仲間が処理するのを見ながら、彼のことについてさらに質問する。


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