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夢憑依Ⅰ(次元夢旅行、変な能力に目覚めたらしい)  作者: 夢未太士
[第3部]-東京帝都大学
38/44

忘れられない夜が始まる

忘れられない夜が始まる


「お前ら何やってんだ」


突然後ろから声がかかる。


「ああ先輩、先輩も見学ですか?」

「いや俺は中にいると息が詰まるから出てきただけだ」


ケンジ・サイトウはひとつ上の18歳、気功物理学部2年出身は神奈川県、第一防衛学院卒業。

そして空手クラブと気功術クラブに所属する。


「お前ら俺を残して何処行ってたんだよ」

「普通に見学ですよ」

「美女のエスコートつきで」


ヒロキが余計なことを言うと。


「なんだと~どうして俺を誘わない!」

「だって最初外に出るときいやそうな顔してたじゃないっすか?」

「それはだな、周りの空気を読んだんだよ」


「いやそうは見えなかった、あれは面倒くさいって顔だ」

「まあいい、それで美女は何処だ?」

「もう帰っちゃいましたよ」


「くそっ!」


「面倒がらずにアクティブに行動しないといい思いもできないですよ、今はポジティブシンキングですから」


「ポジティブなんだって?」

「女の子も明るい男に興味を持ちやすいって事ですよ」


札幌についてからすでに5時間がたち夕食は北大の食堂で摂ることになった。


室内と野外にテーブルが50以上有り、今日はあまり風が強く無いので野外のテーブルにはかなりの学生が座っていた。ここの食事はメインがジンギスカンだ、ほかのメニューもあるが今回交換授業で訪れた東大の学生(男性のみ)は全員と言っていい、食べ放題飲み放題のジンギスカンを選択した。


札幌と言えば○ッポロビールと言うことであそこの運営で同じ形式の学内食堂が出店している。

この地域は風が強く外のテーブルは風が吹くとなかなかしんどい、ジンギスカンは基本焼肉なわけで、火加減をうまく加減できないとすぐ焦げてしまいかねない。


羊の肉はこの時代でも少し癖がある、一度食べなれればなんてことはないのだが。


少し癖のある羊の肉に抵抗がある人も多い、外のテーブルに陣取り腰掛けたのはアスラとケンジそしてヒロキの3人、このテーブルには4人が座れるが食べ放題スタイルのジンギスカンに女子の参加は基本ありえない、当然回りも男だらけだった。


何故かって?大学生ともなると女子はかなり外見に力を注ぐ、外で大口を開け肉をむしゃむしゃと食べる肉食系女子を好きになる男は少ないといえよう。

そう言う理由から女子はほとんど室内で優雅にお食事をしている、食べる量もこの年代は男の方が断然多いので食べ放題を選択する女子はいないといってよい。


「じゃあ俺肉取ってくるわ」


ケンジがそういうと、ヒロキが飲み物を取りにいく、当然の事だがアルコール入りのビールは20歳からだ、いくら昔とは違い少年法もかなり改善されたとは言え有害な嗜好品の年齢条件はいまだに20歳以上となっている。


ただしアルコールゼロのビールにはOKが出ている、厳密には0.02%以下の場合に限る。

そういうことでヒロキはゼロビールをジョッキで3つ持ってきた。


「せっかく札幌に来たんだから飲まなきゃね、ゼロビールも何種類か飲み比べできるらしいよ」

「お前何処からそういう情報もって来るんだよ」

「一応観光マップはみておくけど、それに俺の親は北海道出身なんだよね」


そこに1年先輩のケンジが皿を3つ持ってきた。

山盛りの羊肉とソーセージのアラカルトそして野菜のオンパレード。

テーブルの上にある北海道の形を模した鉄板には次から次へと食べ物が乗せられてジュウジュウと音を立てる。


ちなみに昔はプロパンガス式だったが今は気功術式電熱調理法だ。

すでに1杯目のゼロジョッキは空となりヒロキは席を立つと、ビアサーバーへと足を運ぶ。


「おいおいマジか」


実はビールはそんなに飲まないほうが価格的には得をする、まあこの時代学食の食べ物には一切お金の支払いは無いのだが、気分的に得をした方が良いだろう。


(酔わないんだけどね)


「ついでに持ってきましたよ」


そういうとシーフードの串焼きをいくつか見繕い持ってきた。

イカとサーモンそしてホタテといくつかの知らない魚たち、まあ北の食事情はそんなに詳しくないので解らないが、まさか食べられない魚は出てこないだろう。


そこからは学生有るある、平らげた量は大皿で15皿にもおよびゼロビールも3人で12杯、有料ならば2万円は越えるだろう。


後半アスラはお方付けが仕事となった。


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