第3部 東京帝都大学
第1章―第3部 東京帝都大学
赤門といえば旧東京大学だが、現在この大学は東和皇国東京国立帝都大学と名前を変更している。
この大学は現在も昔と同じこの国では一番学力が高い大学ではあるが、昔とは違い大学は全て大学院となった。
その為、学習期間は1年~6年以上。
勿論1年で履修し終え卒業してもかまわない、卒業論文をしっかり書き終えそれが教授陣に認められればだが。
この春この学び舎にとある田舎から2人の学生が入学する、其の2人とはアスラ・ミスイとミサ・コシナ。
彼らは半年前華連邦の攻撃を潜り抜け沢山の功績を挙げ特待生として進学してきた。
彼らがその幸運をつかめたのは異例ではあるが、この時代学力はBIW気功術式学習装置によるデータ取得で記憶能力は昔の東大生と比べても引けをとらないぐらい優秀になっていた。
2人は上越リニアモーターで上野に降り立つ、荷物はすでに送ってある為手持ちはタブレットとリュックぐらい。
リニアモーターは新海市から約40分で東京まで移動できる、導入されてすでに500年が経つ現在この国では一番早い移動方法だ。
駅に降り立つと2人はBIWの地図機能を利用して目的の学生寮へと行く予定だ。
「ねえ40分だとお弁当を食べる暇も無かったね」
「そうだね、ミサの作ったお弁当を食べたかったけど、少しお預けかな」
「うふふ 早く学生寮に行きましょう」
二人は地図のナビを使い在来線へ乗り換え目的の場所へと向かうとそこには新海市にある学院寮よりも大きく高い建物が2人を迎えてくれた。
地上35階地下5階の建物は帝都大学へ通う半分の学生を受け入れることが出来る。
大学へ通う学生のもう半分は都内で個別に契約しているマンションを借り上げ使用している、今でも自由を求め4畳半という空間に夢を求める学生もそこそこいたりするからだ、帝都大学院で有名な教授もそのうちに入る。
35階建ての学生寮はかなりの迫力があった、高さもそうだが敷地もかなり広く東京にこの広さは、どうやって土地を買収したのか不思議なぐらいだった。
中に入ると受付がありその横には購買部のようなコンビニがあり、建物の1階部分で殆どの生活用品がそろうようになっている。
ものぐさな人間には非常に使い勝っての良い作りになっているみたいだ、勿論レストランも薬局も有り。
外部からのお客さんも利用できるようになっている。
上の階へ行くにはエレベーターが6つ有り3つが20階より上に行く専用で、3つが19階までの専用になっている。
受付で名前を告げ部屋の登録をする。
「はい承っております、アスラ・ミスイ様とミサ・コシナ様ですね」
そう言うとタッチパネルのモニターを反転し入力画面をこちらに見せる。
「こちらのパネルに右手を押し当ててください」
「こうですか?」
「はい結構です」
ミサも同じようにタッチパネルで手のひらの登録をする。
部屋へ入るキーは各階のエレベーター前のタッチパネルの掌認証で行い部屋の前ではBIWによる脳波スキャン方式で入室する仕組みだ。
従って鍵は持たなくて良いらしい、ちなみに1階から19階までが女子用で20階から上が男子用の宿泊施設となっている、全室個室で広さは1LT(リビングトイレ付き)~2LKTS(リビングキッチントイレシャワー付き)、5階おきに共同風呂があり2Kの個室からシャワールーム付きとなっている。
トイレは全室完備だ、一つの階で36室有り全部埋まると1224人が入所可能になっている。
このような施設は都内にもう一つありどちらも大学まで徒歩20分以内でたどり着く。
アスラの部屋は32階の2ST、ミサの部屋は18階の2STとなっていた。
地下1階はスポーツクラブ、地下2階はゲームセンター、地下3階は図書館、地下4階が多目的ホール、地下5階がランドリーと温泉風呂及び各種管理ルームとなっている。
「すぐ部屋に行くの?」
「いやさっき言ってたミサ特製のお弁当が先でしょう」
「りょーかい」
そう言うと1階に併設されているラウンジへ行き窓際の席を見つけ2人で座った。
「ちょっと待っててね」
そう言うとミサはリュックから紙袋を取り出す。
取り出されたのはお弁当ではなくサンドイッチだった、まあ軽い食事ならこちらの方が食べやすい。
「セルフでコーヒーか紅茶を飲めるみたいだね、どっちがいい?」
「じゃあ紅茶」




