第 2部 再び戦闘―決戦
第 1章 [第2部] 再び戦闘―決戦
【緊急指令 学園北西より敵インセクターの侵入を確認 敵の数約10万 第1級戦闘態勢を発令します 直ちに担当教諭 及び戦闘可能な生徒は学園北側正面エントランスに集合 戦闘に参加する生徒は4級以上 3級以下は避難所にて待機。繰り返します緊急指令 学園北西より敵インセクターの侵入を確認 敵の数約10万 第1級戦闘態勢を発令します 直ちに担当教諭 及び戦闘可能な生徒は学園北側正面エントランスに集合 戦闘に参加する生徒は4級以上 3級以下は避難所にて待機してください。】
館内放送と同時に各種端末からもアラームが鳴る。
(ピーピー)
第1級戦闘態勢とは戦闘に参加する味方の数が5百人以上を擁する戦闘の事、敵のインセクターは数が多いがヒューマンの気功術の前では雑魚に近い、新型さえいなければ4級以上の気功術修練者で対応は可能だ。
この学院の生徒の気功術等級割合は5級が10人、4級が383人、3級が271人、2級が421人、1級の生徒は居ない。
1級は4歳以下の子供の場合がほとんど、練気法の基本は幼児部の最後にBIWを使用して記憶される。
ほとんどがその時に1級を取得し小等部に入学して気功術を本格的に習うようになるので、現在は入学して2か月が経ち、小等部1年生は2級以上の取得者のみになっている。
稀に気功術に対して不向きな生徒もいるがその場合は別の学院へ編入することになる、向いている者とあまり向かない者は早いうちに選別にかけられ学び舎を分かつのだ。
気功術在りきのこの時代ではその方が子供も暮らしやすいとの考えからだが、気功術に向かないからと言って別に劣っているわけではないと断言しておこう。
そう練気法には手っ取り早く修練する方法もあるからだ、それは単純に気功術の高段者からレクチャーを受けること。
初期の何もない状態で形だけを教わっても気さえ感じることは難しいが、高段者に手取り足取り教えてもらえば簡単に覚えることができるし上達するのも早い。
とはいえ個人差はどうしてもぬぐえないので学院単位で分けることになっている。
この学院では現在4級以上の生徒の数を合わせても戦闘に参加する生徒は500人には少し足りないが3級と4級との差はかなりあるので、戦闘能力の足りない3級の生徒を駆り出すよりも4級以上の生徒に限定した方が間違いが起こりにくいと言えよう。
少数精鋭で事に当たった方が戦闘には確実に対応できる、無駄に数だけ増やしてもけが人続出ではどうしようもない。
インセクターは動きが遅いわりに持久力が高く命令は絶対なので気が抜けない、前回のようにタイプの違うインセクターを混ぜたり時間差で攻撃を仕掛けてきたりするので必ずしもこちらが勝つとは言えないのだ。
こちらが負ければ華連邦の領土となってしまい兼ねない、絶対負けられない戦いが今始まろうとしている。
60歳のオヤジは他の事での心配の方が先に立っていた、もしかしたら先ほどの戦闘では無かったウィルス・細菌除去の消毒液を今度は頭からかぶらなければいけないのだ、しかも更に念入りな消毒をされる可能性がある。
少し不安だった、この時代の消毒って大丈夫なのか?
数百年でこれだけ外見が変化するのだから、この時代の薬品が人体に無害だとはどうしても思えなかったが、平均寿命が延びているのでは我慢するしかない、まあそこを越えたからこそこの状況があると思われる、この情報も後で調べておくことにした。
第1級緊急事態発令の場合学内添え付けの装備ではなく個人所有の武器防具も使用可能となる、学園添え付けの防具武具では持ち出せる数に限りがあり、必ず予備が必要になるからだ。もちろんアスラの部屋には防具も武器もすべてそろっており貸し出せるぐらいの物が揃っていたが、使う得物は3種に限定し持ち出すことにした、まずは刀そして盾そしてエアガン。
ライフルは威力があるが嵩張るし敵の数が多いとじっくり構える時間がないと考えたからだ。
盾は小型のもので腕に装着しボタン一つでラウンド状に広がるタイプを選択エアガンはセミオートのガバメントタイプを2丁専用のバックルに装着し戦闘用ジャケットを羽織る。
刀はジャケットの上から背中に斜めに袈裟懸けで装着した。VRヘッドセット グローブ シューズと装着しモニター動作を確認 オールグリーン。
エアガンの弾は装填済みでガスのゲージも満タンこのエアガンはカセット式マガジンで約30発発射できる、弾丸のカセットも4個追加した。
用意が済むとエレベータで1階に降り寮のエントランスから農園が広がる学園北門へと向かった。
【戦闘参加者はⅤRモニターで各自スリーマンセルの組み合わせを確認、戦場の持ち場も併せて確認してください】
【敵インセクターの境界線到達まで10分、速やかに戦闘態勢を取り敵の侵入に備えて下さい】
そこへミサが近寄ってきた。
「アスラ担当地区はどこらへん?」
戦闘地区は10に区分けされていて俺は北第3地区だが今回はミサと班は別なようだ。
「俺は北の第三だから今回は別の班だな」
「ちぇ!私第5地区担当みたい、一緒じゃないけど頑張ろうね♪」
この子はまるで戦闘を楽しんでいるみたいだが、相手がインセクターということで確かに俺も戦闘に対人戦のような忌避感がない。
だからと言って命は蟲でも同じなのだけどね、相手が弱いとまるで自分が悪者のような感じがして、戦闘後少しメンタルが落ち込む気もする。彼女はこの世界の人としてこういうことにすでに慣れているという事でもあるのか。
いずれ俺もそうなるのか少し複雑な気がするが、今はそんな気持ちを心の奥底に沈めて前に進むしかない。
早々にミサと別れ第3地区にて他の班員2人と顔合わせをする。
一人目はミョク・タキサワ中等部5年気功技術クラス5級 2人目は中等部1年アイ・サオトメ気功強化クラス4級、二人とも女子だったが装備はなかなかのもので特にミョクさんは俺が遠慮した遠距離攻撃用のライフルを手にしていた、しかも俺の持っているものより一回りでかいのが一目で分かった。
(エアボンベに気功ブーストが付いたタイプ)
この3人だとどうしても俺がリーダーをしなければならない、年上なので当然だがモニターにもリーダーマークが出ているし。
(☆のマークが名前の横に表示されている)
「よし確認リーダーは俺かな アイさんは今回戦闘参加は初めて?」
「ハイ 初めて参加しますアイ・サオトメですよろしくお願いします」
アイは身長155センチ、年の割にはなかなかのスタイルでこの子もスレンダー美女いやスポーティ少女と言った方が近いか。
「ミョクさんはライフル持参ということは主に後方支援でよろしいのかな?」
「ハイ 先輩今回もよろしくお願いしますです」
今回もということは前にも一緒に戦闘したと言うことだが、俺にはその時の記憶が無いが、こちらを見るまなざしがやや熱っぽい。
まてまてそういえばメールの確認した時その名前があったような…
まあアスラのメールでは丁寧にお断りしてあるはずなので、言い寄られても60歳おやじの恋愛テクニックで少女の恋心をやんわりかわすのはたやすいことと思いつつも、若かりし頃を思い出し少し物思いに更けりそうになる。
この年で恋愛趣味レーションとか、自称経験豊富な60歳おやじだが。
年寄りの冷や水にならなければよいのだが…
「敵インセクター防衛ライン到達まであと5分各自戦闘態勢に移行してください」
「それじゃ2人とも頼むよ、俺とアイさんは前衛 ミョクさんは後衛で支援宜しくね」
「ハイ」
(2人がハモるように返事をする)
通信を音声から脳波変換(簡易テレパシー)に切り替える
【ミョクさんはここで後方待機、敵の様子を見ながら適時支援宜しく】
【俺とアイさんはもう少し前進 あの木の手前で敵の出方を見よう】
【ラジャー】(2人で)
待つこと2分、鬱蒼と茂る森の中から黒い影が次々に現れる、今回は500人規模で自分の班と隣の班との距離は20mぐらい離れているそして後ろには交代の班が詰めている。
先輩としての力量が問われる一戦でもあり、後輩に笑われないように采配することも頭に入れておかないといけない。
60歳親父にちゃんとできるのかって?実はこの歳になるまで一応中間管理職の経験もあるのですよね、戦闘でのリーダー経験はぶっつけ本番だけどね。
後方のミョクが持つライフルからバシュバシュとエアガンの音がする、あいさつ代わりの攻撃が敵インセクターの出足をくじく、弾が当たると同時にアントタイプの複眼が大きく爆ぜた。
(ビチャ バチャ)
敵インセクター数匹をあっという間に仕留めて少し間を置く
【先輩 手投げ弾もありますけど使いますか?】
【いやあまり早く使うと終盤持たないし地面に穴が開くとそこに隠れてしまうこともあるから、もう少し様子を見よう】
【了解】
インセクターは蟲である、蟲は心臓が止まっても数分は動けるし頭が吹っ飛んでも動き続けるものもいる爆発でできた穴に敵の死体が積み重なると、行軍の足枷となってしまうこともあり初期の手投げ弾使用は控える方が良いだろう。
纏まっているのであればいっぺんに退治できるので手投げ弾の使用価値はあるが、見たところそんなに密集して向かって来ている訳ではない。
どうせならずっとライフルでの遠距離攻撃だけの方が楽なのだが、そんなにうまくは行かないだろう。
敵が動かず固まっていれば手投げ弾も効果はあるが、今回は敵の数も多くこちらはどちらかと言うと防戦に近い。ましてや俺にとっては2回目の戦闘なので何があるかはまだ分からないことも多いのだ。本当は爆発物で建物を壊したときのペナルティが怖いという部分もあるからだけどね。
それにしてもすごい数だ、各所からライフルの発射音がまるでサイレンサーを付けたマシンガンのように聞こえてくると200m先には次々と黒い塊が積みあがっていく、インセクターはやられた味方を足げにしても立ち止まることもなく、粛々とこちらへ進んでくる、敵の体は黒一色なので残骸と個体の識別が難しくなる、ライフルでの攻撃もそろそろ限界か。
【残弾確認】
【マガジン交換します】
【よし突撃!】
200m先へ各班前衛が走り出す俺は刀を抜き走りざまに敵インセクターを切りつけた。
(ズバッ バシュ バシュズバッ)
1匹 2匹 3匹
左横を見ると1年のアイちゃんも両手に小刀を携え敵の急所をえぐっている
さすが4級にもなると年が11歳でも技術的には大人と変わらない、日頃の気功武術訓練とBIWで情報量を嵩増ししたおかげか戦闘能力はかなり高い。
このまま行けばそんなに心配することもないか・・・
でも昼間の戦闘のように新手のインセクターが現れることもあるので気を抜くのは時期尚早だ。
数分後
なんかいやな音がする、蜂タイプのインセクターが空から現れた。
蜂タイプは蟻タイプより小さく大きさは子犬ぐらいだがそれでもぶっとい針が見えると誰でも恐怖するだろう、俺でも一瞬ためらってしまうほどだ。
【気を付けろキラービーだ】
一瞬蟻タイプとの戦闘に気を取られたアイがキラービーに後ろを取られた。
キラービーはアイの首筋を確実に狙っていた。
【危ない!】
俺は声をかけると同時に得物をエアガンに換えアイの方向へと飛び出し彼女の脇をかかえ、ちょうどタックルのような形でキラービーの攻撃をかわそうとしたが、一歩遅かったようだ。
(パシュ パシュ)
アイをかばいながらエアガンでキラービーを撃つ、1発目は外れたが2発目が命中し空中で爆ぜた、片膝立ちで地面に倒れたアイを見ると首筋に赤い点があるのが見える。
【衛生班!】
俺は叫ぶとともに空から襲い掛かる新手のキラービーに対抗するため腕の盾を展開した。
(カシュ)
腕の盾でキラービーをはじきバランスを失った敵にエアガンで風穴を開ける、近い位置で発射された弾丸は気功波を多く纏っている為か威力も大きい、かすっただけでかなりのダメージを与えることができる。
だが1丁で30発の弾倉ではいかんせん弾数は少ないと言える。
【先輩援護します】
後衛の交代要員が3人そしてその後ろから衛生班3人が駆け付けた
衛生班は手早くキラービーの解毒処理を行うと簡易担架にアイを乗せた。
【せ んぱ い す い ませ ん】
【大丈夫だ後方でゆっくり休め 初戦でよくやった後は任せろ】
アイの心(なんで どうしてこんなことに先輩に抱きしめられたのは嬉しいけどこんなドジっ子みたいのはやだよ~)
彼女の目から涙がにじむ、悔しかったのだろう彼女もこれでさらに成長すると思うがキラービーの毒は皮膚に触れただけで皮下の神経まで侵す恐ろしいものだ。
戦闘中は体全体に気功を張り巡らせる為いくら気功防御術の装甲を纏っていても全体が均等というわけではない、特に背面や肘かかとなどどうしても意識が薄く、気功術で強化しても直接見える手や膝、足先よりも防御が薄くなってしまうのだ。
彼女の等級は4級前半ぐらいだろうか、手や武器に気功を巡らせ硬度を10に上げようとすると、どうしても目に見えない体の部分の強度は低くなり易い、背後には特に注意が必要だ。
それを改善するには毎日の気功術訓練(修行)や防具の使い方それと体術の能力アップしかない。
まだ直接敵との戦闘を経験したことが無かった彼女には経験不足が仇になった。
担架に乗せられた時に話せたので神経毒の中和は確実にできるだろうと俺は判断した、この時代の医療は人体の欠損部分やかなり重篤な病気でも直せるぐらい発達している。
タブPCで調べてみたが癌やエイズなどの病気は東暦2百年に遺伝子治療のおかげで撲滅している。
この時代の医療は西暦2020年とは比べ物にならないぐらい進んでいるみたいだ。
後続の班と連携しキラービーを確実に撃破していく、キラービーを百匹近く葬むりひと息ついていると後方のミョクさんから連絡が入った。
【アスラ先輩前方に新手です】
携帯バッグから飲料水のチューブを取り出し絞るように飲み干すと前方300M先に禍々しい体躯をした蟲の姿が見えた、カブトムシ型よりでかいカマキリ型とその後ろに芋虫タイプが見える。
カマキリタイプは敵の情報に有った通りだが芋虫タイプは情報に無かった。
いやな予感がする…
【ミョクさん あの芋虫タイプに1発入れてみてくれ】
【了解】
芋虫タイプ、タブPCの情報ではワームタイプの情報が㊙最新情報として掲載されていた、あれは防御と収集かそれともカマキリタイプの増強支援か情報ではそこまで詳しく書かれていなかった、昆虫の芋虫は2タイプに分類されるらしい、蝶や蛾になるタイプとミミズの様なタイプが考えられる。
ミミズの様なワームならば溶解液や毒の噴霧の可能性があり、蝶や蛾のタイプなら粘着糸による狙撃や近接戦闘の阻害が目的だと思うのだが、これらの情報は海外の研究者によるインセクター研究の予測として発表されていた。
ミョクさんが放ったエアライフル弾は芋虫に着弾すると思ったのだが、着弾する手前10mぐらいのところで信じられない事に防御糸により絡め取られたようだ。
芋虫(蝶)タイプの防御糸か…
あれは刀では切れない、切ろうとすると刀に纏わりつき動きを封じられる。
【緊急要請 敵インセクターに防御タイプの新型発見 ドローンによる火炎攻撃を申請します】
【了解 直ちに用意するが5分待て】
【これから火炎攻撃に移行する各員防御ラインまで後退】
俺たちが後退するその時を見計らってカマキリタイプが特攻してきた、かなりのスピードで突っ込んでくる。
バキン!!
俺は振り向きざま奴の懐へ入り込み刀でカマをガードする、さらに返す刀で右のカマを払い敵の左側へステップすると敵の左前足を切りつけた。
運よく敵カマキリの左前脚を切り取ることに成功。
カマキリは普通、獲物に接近するまでは存在を隠すためゆっくりと移動するのだが、大型化し興奮剤を投与されたのか好戦的になったこの敵はゆっくりどころかまるで加速したようにカマを振り上げてきた。
「くそ冗談じゃねえゾ」
もたもたしていればカマの餌食か、興奮したカマキリは距離を取ろうとすればすごい勢いで突っ込んでくる。
前足を一本取られてもまだ勢いはそんなに落ちてない。
今度は左前足がなくなった為か胴体から羽を展開し揚力を確保しようとする。
敵のカマが補助の為に展開した羽音と共に俺の目の前を塞ぐ
(シュン シュン)
俺は左右にフェイントを入れ素早くかわすと大きく敵の視界の外へ飛んで回避する、いくら複眼でもこちらの速さには付いてこれまい、ヤツのカマに刻まれる前に動きを止めなければ。
そこからフェイントをかけながら、さらに左へ周り今度は敵の右足も刈り取る。
ズバッ ズバッ・・・
「これでどうだ」
敵の両足を刈りとるとさすがに俊敏さもなくなり片方のカマで体を支え羽を使って体を大きく見せようとする、右カマを体の支えに使わざる負えなくなった敵は、使えるのが左のカマだけになった。
俺はフェイントを入れながらカマキリの真後ろへ回るとヤツの腹へ気功を纏った刀で切りつけた。バシュ バシュ シュン!敵の胴体を二つに切り離すと確認のため後ろを振り返る。後ろにいたはずのワームから糸状の物質が吐き出されるのが見える、敵ワームの吐き出した防御糸が投網のように迫ってきていた。
「うわっ!こいつら仲間もくそもないのか」
足に気功強化を纏いカマキリのいる場所から離れると、敵の吐き出した糸が味方を巻き込んで纏わりつくのが見える。
間に合った…
寸での所で糸の追撃から逃れると敵カマキリが糸に絡まり身動きできなくなっていた。
俺は糸が途切れた時を見計らって再度カマキリに近付くと首を刎ねた。
首がない胴体が糸に絡まれながらうごめく。
なんて生命力だ、放っておいても良かったのだがきっちりとどめを刺してあげないといけない気がした。
カマキリの首に当たる部分には機械装置の様な部品が見えたからだ、おそらくそこから興奮剤の様なものを注入したり命令を聞かせるような物が仕込んであるのだろう。
切り落としてすぐ味方の防御ラインへ向かうと数秒して首に仕込まれた装置が爆発を起こした。
(ボンッ!)
自爆装置か30メートル以上離れてからの爆発でけがは無かったが・・どうやら死ぬと爆発するように設定されているらしい。
かなり時間差がある為好奇心で近付くと爆発に巻き込まれる可能性がある、今のところ引っかかった味方は居ないようだが安全の為司令部に知らせておくことにした。
【司令部こちら北地区3班アスラ、カマキリタイプの首に爆発物発見注意してください。】
【司令部了解】
防衛線まで戻りながら手元の刀を確認するとやはり糸が付着してネバネバしていた。
カマキリで襲っている最中に防御糸で味方もろとも絡め取られ爆発物で止めか、無理に対応しようとすると敵の術中にはまる、このコンボは厄介かもしれない。
【緊急指令 敵インセクターに火炎攻撃を行う 直ちに戦闘員は後方へ退却せよ繰り返す直ちに後方へ退却せよ】
5秒後
【各員防御ラインまで退却完了 火炎攻撃開始します】
【全員 対煙防御気功術を発動】
気功術を顔面に厚く纏い空気の層を作りフィルター代わりに利用することができる、化学戦の防御マスクよりは軽いが煙やガスを数分間防ぐことができる。
季節は夏前なので風向きはこちらに側にいればまともに食らわないがなんせ化学物質がどのぐらい出るかは未知数だ、それにしても気功防御をフィルターにするとはすごいアイデアだなと感心した。
気功術はすごいな夢覚めて使えるなら使ってみよう。




