五年前のあの日見た夢
登場人物及び歴史的な背景は全てフィクションです、内容や物語には最近流行りの言い回しが沢山出てきます、理解したい方は他のラノベ作品をたくさん読んでから本作品を購読されることをお勧めします。
[5年前のあの日見た夢]
[まずは自己紹介]
[第 1章] — [第1部]夢だから
[若い肉体に万歳]
[彼女は友達以上]
[戦いの幕開け]
[戦闘開始]
[武器選びは難しい]
[学園都市]
[遅めの昼食]
[デートです]
[寮と言う高級マンション]
[インセクターとは]
[武器がいっぱい]
[夕食は男子校です]
[第 1章] — [第2部]再び戦闘―決戦
[後輩は孫]
[戦争は本職へ]
[一夜が明けて]
[夢が終わる]
[アスラ困惑(アスラ本人の閑話)]
[ミサ・コシナ閑話]
[アイ・サオトメ閑話]
[華連邦の一日閑話]
[第 1章]―[第3部]東京帝都大学
[獣人ミシェル]
[母は有名な作家]
[コウ・ミスイ(三錘・功)]
[過去の憑依]
[アキナ・ミスイ]
[恋話より魔法]
[入学式]
[BIW]
[いきなり北海道へ]
[北海道農獣医学部]
[美女は微笑む]
[忘れられない夜が始まる]
[北の大地で戦闘?]
[小樽は虫だらけ]
[ヒデキ・オースティン]
[英雄閑話]
[気功術協会小樽支部]
[そして当日]
五年前のあの日見た夢
朝のうちは靄がかかっていたがおおむね今日はいい天気だった、鬱蒼と茂る森の中に少女と二人その日は山にキノコ狩りへとやってきていた。
「アスラくんこっちにもたくさんあるよ」
「えどこどこ?」
「ほらここ」
「ミサちゃんそれはベニテングタケだから食べられないよ」
「そうなの?」
「図鑑でちゃんと照らし合わせないとだめだよ」
「え~それじゃつまらないじゃん」
「食べられないキノコ持っていってもどうせ捨てられるよ」
少年と少女はアルバイトでキノコの採取に少し離れた山の中へ来ていた。
2人は昔でいえば小学生だがこの時代では小学6年生(10歳)という年齢だ。
10歳と言えど2人共にあるシステムを使い脳の記憶中枢を拡張され大人顔負けの情報を取得している。
図鑑と言っても本ではなく脳内のストレージに記憶されたデータのこと、彼女はアルバイトとはいえ、アスラと一緒にデートがてらキノコ狩りに来ているつもりだが、アスラは結構まじめだった。
「ちゃんと調べないと時間がかかるよ~」
「いいじゃんあたしはアスラ君とずっと一緒にいられたほうがいいもん」
(あちゃーこれじゃあ夕方までに終わらないぞ・・・)
すでに昼が過ぎ午後2時に差し掛かろうとしている、山の中は太陽の光も半分しか入らないが、1時間もすれば徐々に薄暗くなってくるだろう。
この森でとれるのはシメジ、マイタケ、なめ茸など。
そしてタマゴタケ、マツタケも取れればよいのだが、この森には松の木が生えていない。
「ここにもあったよ」
アスラがミサのもとに駆け付けたその時、急に空が陰ってきた。
「アスラくんあれなんだろう?」
空を見上げると黒い物体が無数に空を覆うように飛んでいた、ここは新海市の東にある山裾。
「なんだろう?」
心配になった男の子はキノコ狩りを切り上げることを少女に提案する。
「ミサちゃんちょっと心配だから一度学校に戻ろうよ」
「え~もう終わりなの~?」
「あの空を見たでしょ心配じゃないの?」
「心配だけどもう少し一緒に遊びたいよ~」
「じゃあ学校に戻ってから遊んであげるよ」
「やった~約束だよ」
「うん約束する」
2人は山の中から山道ををぬけ田畑が広がる田園地区へと歩いていく、学校というのはこの田園地区から30k離れた町の南にある東和皇国第三学院のことだ、彼らはそこの小等部に通っている。
東和皇国第三学院は全寮制のマンモス学校、小等部6年中等部6年の12年制5歳から通い始め10歳で中等部へ進学し16歳で卒業する。
2人は国から支給される小使いでは足りないため、ちょくちょくアルバイトをしている。
この時代BIWという記憶装置を利用することで知識は勉強することなく覚えることができる。
そのため彼らは10歳にしてこれまで数々のアルバイトをこなして足りない懐を満たしてきた。
この日は土曜日、学校は休みだが寮は学校の敷地内にあるため一度そこまで戻ることにした。
畑の中を歩き点在する農家の家の近くを通ると各所に取り付けられた緊急放送用のスピーカーから、ただならない音で緊急警報が流れ出した。
【緊急警報 緊急警報 これはテストではありません】
【新海市は現在インセクターの攻撃により戦闘状態に入りました、直ちに避難してください】
【新海市は戦闘状態に入りました、直ちに避難してください】
2人は学院で習ったカリキュラムを思い出し避難訓練のノウハウを思い起こす。
お互いに顔を見合わせると直ちに農家が点在する家々を回り、そこに住む人たちの避難誘導を始めた。
「誰かいませんかー返事してくださーい」
すると一軒の家からおばあちゃんが出てきた。
「どうしたの?」
「おばあちゃん避難しましょうぼくたちも一緒に行きます」
「大事なものだけ持ってきてください、カードとか位牌とか」
おばあちゃんは一度家に戻ると緊急持ち出し用のリュックを背負い2人の前に戻ってきた。
「おばあちゃん準備は良いの?」
「ええよ~」
「じゃあついてきてね、疲れたらおぶってあげるからね」
そうやって次々に農家の家を見つけては声をかけ30kという道のりを歩き始めた、途中の国道についた時にはすでに沢山の人たちが山を抜ける国道を歩いているのが見えた。
道の途中途中では同じ学園の中等部に通う上級生たちが交通整理に駆り出されていた。
「皆さーんこっちでーす」
「ガンバってくださーい」
国道を山に沿って次の町まで歩いていく途中の丘に差し掛かった時に海側の町を振り返ってみると、そこにはおびただしい黒い点が建物から空からを覆いつくしていた。
「先輩あれは何です?」
「敵のインセクターだこれから奴らと戦わないといけない」
他の先輩がさらに付け加える。
「でも今は避難が先よ、あの黒くなっている場所で上級生と先生それから町の大人たちが戦っているの」
「その行為を無駄にしないためにも今はみんなを誘導して早く非難しないといけない」
「はい わかりました先輩たちも頑張ってください」
その時上空から大きな虫が数匹避難民に襲い掛かる。
「よっちゃん行けるか?」
「任せてくにちゃん」
そう言葉を交わすと先輩たちは腰に差してあった鞘から剣のようなものを抜き空から襲い掛かる虫に挑んでいく。
「皆さん頭を下げて!!」
ズバッ ズバッ
2匹の虫はあっという間にバラバラにされ地面へと落下する。
「今のうちですさあ早く」
僕たちは道を歩く長い列に付き添う形で学園へと向かうことにした、僕らではまだ足手まといにしかならない。
今の僕たち2人のやるべきことは市民の避難誘導、あと20k以上移動しなければならないが、お年寄りたちの歩く様子を見るとみんな割と足取りが軽いことに驚いた。
この町の人たちは普段から練気法という健康法を取り入れていて体力を底上げしている。
昔誰かがこの地方に伝えた健康法だという、もちろん学院ではそれ以上の武術系技術も教わっている、その名は気功術・だが僕たち2人は先輩と比べるとまだまだ戦闘に参加できるレベルではない。
国道を更に南へと歩いていく、人の列は何時間も途切れることがなかった。
いくつかの山や谷あいを抜け学院にたどり着いたとき、校庭やその先にある畑には沢山のテントや仮設住宅が用意されていた。
僕らは連れてきた避難民を臨時受付へと連れて行くと、自ら彼らの案内を買って出た。
「案内所はこちらでーす」
「わからない方は学院の生徒に聞いてくださーい」
あちらこちらで学院の生徒が出す声は避難してきた人たちに安心を与えている。
そこへ救急車のサイレンが聞こえてくる
救急車は学院の南側に止まったが学院の南には総合病院もありこの状況であればすでに受け入れ態勢も整っているはずだ。
「すいませーん道を開けてくださーい」
医師と見られる女性を伴い搬送用のストレッチャーが患者をすぐ乗せようと足早に通路を移動していく。
どうやら重傷者が出たらしい、それからは10分沖きぐらいに同じような光景が。
後で聞いたがあの大きな蜂のような昆虫によって、数十人が命を失ったと聞かされた。
2人は子供ながらにこの事態を悔しく思いながらも逃げてきた人たちの誘導をしていた。
僕達はこの日を忘れない絶対に。
(いずれこのお返しをしてやろうと)
その日から5年が過ぎようとしていた・・・・・
初期題名:
次元夢旅行(憑依するおじさん)
新題名:
夢憑依(次元夢旅行、変な能力に目覚めたらしい)
サブタイトル:色々
いい年こいて変な能力に目覚めたのだが(俺にどうしろと・・・)・・今風です
フューチャードリーマー(リアルで魔法は夢でした)・・・・・カッコつけた場合
夢を見たら魔法になってた(60から始める魔法の話)・・・・ありがちですね