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ラヴ12 彼女は聞いてくれない?

一度誤って消してしまって遅れました(汗





「毎日勉強漬けになりそうで怖いなぁ…」


「大丈夫!一緒に居られるから♪」


「・・・勉強に縛り付けて目移りしない様にしてるとかないよな?」


「ええと…たまたまの副産物かな?」


「正直に言われてしまっては、何も言えないな…」


 確かに、離れたくないが一番に来てるだろうからなぁ…これが演技だったらもう俺の手に負えないからどうにもならんし?


 そんなわけで、放課後で解放されたが、下手すると授業以外の時間の方が勉強を頑張らないといけなくなった俺は、ちょっとだけ愚痴ったわけだ。まあ、流されたとはいえ愛海瑠と一緒に居るためと無理やりに自分を納得させる。


「それじゃあ、ウィンドウショッピングに行こうよ?円斗君♪」


「人込みの中に行くのか…まあ、デートの雰囲気は出るのか?」


「うんうん♪あ、ついでに夜ご飯の買い出しもしちゃう?」


「それなら、母上に連絡しておかないとか?」


「あ!お願いして良いかな?」


「うむ、お任せあれだ」


 と返事をしてラ○ンで連絡をしていると


「そこバカップル…会話が可笑しいよ?まるで、一緒に住んでいるかのように聞こえるけど?」


「「あ!?」」


 やべぇ!愛海瑠の我がままを受け入れすぎて、色々な境界線があいまいになって来ている気がする!?さすがに、同棲うんぬんは学校に知られたらまずいだろ!?


「喜美子!那々瑠!緊急招集!!」


「普通に集まってで良いと思うけど…」


「私を顎で使うとは…高くつくよ?」


 何だかんだ言って、二人とも愛海瑠の元にすぐに集まった。良い子たちやなぁ。


「実は…昨日あれから円斗君の家に行って、ご両親にお願いして一緒に住ませてもらえる事になったの♪あと、円斗君の婚約者に認定して貰えました♪」


「暴走!それ、完全に暴走してるからね!?」


「最早、ノンストップの暴走列車。愛海瑠を止められる者は皆無…」


「円斗!頑張って止めて!!」


「無理!俺にとっても可愛い彼女の我がままはなるべく聞いてあげたいんだ!俺も嬉しい事が多いし…」


「そこ!君の事を話しているのに、何で嬉しそうに抱き着いてる!?」


「え?だって、円斗君が私の我がまま嬉しいって言ってくれたから!私も嬉しくなっちゃって♪」


「何処から突っ込めば良い?」


「何言っても無駄でしょ?とりあえず、円斗は周りに迷惑にならない程度に手綱を握る様にしなさい!」


「善処します…」


「やらない輩の言い訳以下の返事が来たよ?」


「円斗ぉ?」


「が、頑張ります!!」


 ジト目やめて!可愛いんだもん!!また愛海瑠さんに怒られる!!


「はぁ…とりあえず、気を付けなよ?結構二人は有名人になって来てるからね?」


「え?マジで?」


「うむ。それだけ堂々とイチャついておいて、目立ってないと思うてか?」


「まあ、そう言われればそうだろうけども…」


「やったね♪学校で一番のベストカップル認定だね♪」


「愛海瑠が嬉しそうなので…」


「ああ!もう!円斗が弱すぎて話にならない!!」


「うちらでフォローするしかあるまい、対価は貰うけど」


「出来ればお安いプランでお願いします…」


「お願いすること自体可笑しいからね?」


「お願いしま~す♪」


「暴走愛海瑠は黙ってなさい」


「喜美子が辛辣だよ!?私が何をしたと言うの!?」


「何もしてないとでも?」


「何をしたの?私?」


「俺とイチャつきすぎた?」


「それはもうどうしようもない事だけど、ごめんなさい?」


「謝る気ないよ、この子」


「だろうね…」


「お二人にはご迷惑をおかけします…」


「円斗、謝るより何とかしなさい」


「円斗、お金を用意しておくように」


「二人とも厳しいっす!!?」


「愛の試練だね♪」


「何か違うと思います!!」


「何か入り辛いんだよな…マジで俺たち円斗に差を付けられてないか!?」


「これがリア充の力だとでも言うのか…!?」


「五月蠅い」


「「申し訳ございません、姫!!」」


「しつけられておる…」


「那々瑠…」


「那々瑠は人の事言えないと思うんだよね…」


「何か?」


「「「何でもございません、姫!」」」


 あのちみっこの何処からこんなオーラが!?


「さて、ポチ、タマ、行くよ」


「ワン!」

「ニャア!」


「・・・等々、人間を止めたか…」


「うちの子がごめん…」


「いや、可愛い子に仕えられてあいつらも本望だろうさ」


「可愛い…?」


「も、もちろん俺にとっては愛海瑠が一番可愛いよ!!」


「もう!円斗君は仕方ないんだから♪」


「ハハハ…」


「マーキングかな?」


 うん、確かにそんな感じに愛海瑠にすりすりされてるな、俺…


「あれ?喜美子は今日も部活なの?」


「そうなの!ほら、幸いにも那々瑠の面倒を見てくれる人が現れたからね?」


「那々瑠が聞いたら、私の方が面倒見てるって言いそうだけどね」


「確かに」


「言いそうだなぁ…」


 可能性は限りなく薄そうだぞ?親友たちよ…


「じゃあ、また明日ね!」


「うん、また明日♪」


「またな!」


 喜美子はまたも元気に去って行ったな…元気っ子キャラか?微妙に違うか?どうでもいいか…


「じゃあ、私たちも行こうよ♪」


「そうだな…」



 相変わらず、愛海瑠に腕を組まれながら学校を出て注目を集めなくなった頃、俺は愛海瑠に質問をすることにした。


「愛海瑠、ご両親に挨拶と言うか、同棲の許可を取るのが先じゃないのか?」


 そう、どう考えてもそれを先にしないといけない気がするんだが?


「うん…でも、早く行くとお父さんいないし?」


「ああ、そう言えばそっか」


 うちも遅くなることが多いもんな。たまたま、昨日は早かったが…」


「でも、お母さんだけに先に許可取った方が良いかも…」


「ん?良く聞こえなかったが?」


「えっと、お父さん忙しいから、今日の所はお母さんだけに許可取って、日曜日に改めてお父さんに許可を取るって事にしない?・・・結婚の話もあるし…」


「そ、そうだった!?娘さんを下さいとお義父さんに言わねばならぬのか?俺は…」


 どう考えても許可が出るとは思えないんだが…だって、ただの高校生ですよ?しかも、付き合い始めて2日目の平凡男ですよ?俺が親なら、可愛い愛海瑠をそんな男にはやれんな…


「許可を貰える気がしないんですが…?」


「大丈夫だよ!いざとなったら翠口家に即日入籍します!!」


「それ大丈夫じゃない!それに、まだ無理だし!未成年は親の許可必要だし!!」


「そんな法律なんて私たちには障害にもならないよ!!」


「なるよ!?めっちゃなりますからね!?」


「私の全てを受け止めてくれると言った円斗君は何処へ行ってしまったの!?」


「何か微妙に盛られてるとかの前に、無理な事は存在しますからね!?」


「そっか…じゃあ、とりあえずお母さんにだけ許可を貰ってから考えましょう♪」


「そっちも取れるとは思えないんだけどなぁ!?」


 何でそんなにポジティブなの!?俺にどれだけ補正が掛かってるんですかね?ほんと…


「じゃあ、行こう♪」


「くっ…愛海瑠、わざと押し付けて俺が逃げられない様にしてないか?」


「え~?なんのことかな~?」


「・・・くそぅ、そのちょっと意地悪してやるって顔も可愛いじゃないか!!」


「不意打ちはなしだよ、円斗君!やっと円斗君の可愛いにも慣れてきたと思ったのに…もう!」


「・・・ちょっと前から始まった、その俺の腹に顔をぐりぐりする行動にはどんな意図が?」


「マーキングかな?」


「マジでマーキングかよ…」


「レッツゴー♪」


「ちょ!?いきなり引っ張るの止めてくれ!?」



 俺の不安何て何のその、気が付けば愛海瑠さんの家の前まで連れて来られておりましたとさ。と言うか…


「・・・・え?ここが愛海瑠の…?」


「うん、ここが私のお家だよ?」


「そ、そうですか…随分立派なお屋敷ですな…」


「まあ、歴史ある家らしいからね、うちって」


「なんてこったい…」


「じゃあ、行こう♪」


「待って!心の準備時間を下さい!?」


「~♪~♪♪」


「聞いてないよこの子!?」


 聞いてないどころか、俺を引っ張ったまま立派な門扉を通り抜け、これまた立派な玄関の鍵を開けてしまった!?


「ちょ!?聞いて!?愛海瑠さん!?」


「愛海瑠だよ?」


「愛海瑠…」


「ただいま♪」


「やっぱり聞いてませんでした!?」


 奥からおかえりなさいと声が聞こえ、誰かがこちらに来る気配があった。マジか!?心の準備させて欲しかったですよ!?

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