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第五話 リターンマッチ

森の動物たちの合コンに参加したウサギは……

 森のクマが企画した合コンだった。森に住むほとんどの動物が集まっていたが、一番張り切っているのはウサギで、相手かまわず声をかけていた。

「マジやばくね。あんたチョーかわいくね」

 いいのか悪いのかちっともわからないため、大抵たいていは無視されている。

 そこに遅れてカメがやって来た。

 誰にも相手にされずカリカリしていたウサギは、おとなしそうなカメに八つ当たりを始めた。

「あんたウザイんだけど。見てるとムカツクんだけど」

 カメはゆっくり口を開いた。

「ほほう。それはそれは。先祖の因縁いんねんでしょうか」

「ぜんぜん意味わかんないんだけど」

「ああ、あなたはお若いから、ご存知ないんですね。われわれの先祖もイザコザがあって、競争をして決着をつけたそうです。いかがでしょう。われわれもひとつ、競争をしてみませんか?」

「あんた身の程知らずじゃなくね。空気読めてなくね」

「ええと、それはオーケーということでしょうか?」

「おれがビビるわけなくね」

「うーん、まあ、オーケーということで、話を進めますが、ただ競争するだけではつまりませんから、いっそ全財産をけることにいたしましょうか?」

「おれマジでガチで勝つんだけど。あんたやばくなくね」

「さあ、それは勝負ですから、わかりませんよ。あなたのご先祖様は油断して、途中で居眠りをして負けたそうですからね」

「おれ昨日早く寝たし、さっきコーヒー飲んだし、目えまくってんだけど」

「わかりました。それでは競争の方法を説明します。この森の北にある海岸に行き、早く向こう岸まで辿たどり着いた方の勝ちとします。尚、海の中にはサメがたくさんいますので、どうか気をつけてくださいね」

「それ別の話じゃなくね。おれサメに皮がれちゃわなくなくね。マジやばくなくなくなくね。っていうか、それヒドくなくなくなくなく、うえーん」

「ああ、ごめんなさい。ちょっとからかってみただけなのですがね」

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