表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/13

魔王の家庭教師③

本日は珍しく2回目の投稿です。

「では早速試してみますか!」

私は無い袖を捲り、意気込んでみせた。



もちろん手持ちのスキル、魔眼と魔感知は発動済み。


さて。どんな魔法を発現させたら良いのか。


私の中の魔法いえばこれ!は空を飛ぶこと。だがどう魔粒子を使えば飛べるのか見当もつかない。



初心者の私に可能なのはもっとイメージ出来るものだろう。

例えば水や風を発生させること。

昨日やったような光の発現なんかもいいのかも。


今は外にいるし光は分かりづらいか。

「よし」

手をポンと叩いて手に魔粒子を集める。

体から暗い魔粒子が発生する。

うん魔王様っぽいね。


頭に思い描いたのは水。

綺麗で喉を潤すことの出来る清潔な水。


イメージすると手に集まっていた魔粒子が輝く始めた。そして青く色を変えて…

「水となれ」

言霊を乗せた瞬間手から水が溢れた。


「うわっ」

ついにやれた!という気持ちとともに感動で胸がいっぱいになった。

本当に水になった。

私魔法使えたよ!


ふと2人を見ると、ルビーは保護者のような温かい笑顔。白夜に至っては泣きそうになっている。


そこまで心配されてたのかしら。



私が生み出した水はイメージした通りの透き通った水だった。

手から溢れて地面に流れていく。

私が魔粒子の放出をやめない限りきっと流れていくだろう。

ダダ漏れはもったいない。

丁度外にいるしちょっと試してみよう。


魔眼で見るとここは魔粒子にあふれていた。大気中にも魔粒子は存在しており、白いような透明のような誰のものでもない魔粒子が存在していた。


自分の魔粒子とそれを繋げてみる。

うまいこと混じり合っていくのが分かった。

「水よ。大地を潤せ。」

イメージを言葉にした。


そして私の手を離れた魔粒子は私の言葉に従い、雨となって地面に降り注いだ。

うん。意外と応用も出来た。

まずまず。

自分で言うのもなんだが天才ですね、なんてね。

でも素質はある。やはり元々は魔王様。


私はどうも水が好きなんだろな。

雨が体を濡らすのが心地よかった。

もっと感じていたいが、あまり降らし過ぎたら地面が潤うどころか飽和してしまう。


魔粒子を維持するのを止めると途端に水は四散し雨は止んだ。

なるほど維持するには魔粒子を常に出すか意識しないとダメなのか。

先ほど言っていた魔術ならば命令式を組み込むことできっと意識を離れても発動が継続するんだろうな。


「うん、なんか意外と分かればわかるもんだ」

2人を振り返り見ると、空を見上げている白夜と下を俯くルビーが目に入った。

あれ?

全然ダメだった?


「ごめん。こんなんじゃまだまだダメだよね?」

調子に乗った自分を悔やみ2人に話しかけた。


「ルイ様!なんて高度な技を!」

「さすが魔王陛下。明らかに超越者ね。(わたくし)疼いて止まらないわ!」


鼻息も荒く私に詰め寄る2人。

なるほど。

良い方の意味でやっちまったようだ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ