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神城戸tekist
10歳の夏。私は感情を亡くした。
誰にも心を許さなくなった。
小さな少女だった私には何も理解できなかったから。
12歳の夏。君に出会った。
君にだけ心を許した。
許せる理由は単純だった。
13歳の夏。君はあっさりと姿を消した。
とても悲しかったと思う。
_______不思議と涙はでてこなかった。
数年後の夏。私の“カゲ”が消えた。
時も止まった。
そして、全てを失った。
数百年後。君ともまた出会った。
いや、君らと。
嘘ではない、“本当”の仲間と出会った。
消えたはずの君もそこにいた。
この話はそんな私の話。