表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いまは緑色の芝生  作者: 三号


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

49/67

まことしやか

 いやね、俺の住んでいるアパート、うん、まあ、なあんて云うかアパートなんて立派なものじゃあなんだがね、その部屋に俺は住んでいる訳なんだけど、そこのトイレが、いや違うなトイレと云うよりも便器の中がね、どうやらちょっと具合ってえもんが悪いらしい、悪いのか、うううむ、多少判断つかないもんなんだけどさ。

 何がって、そりゃあ、普通だな、普通ですよ俺、俺、僕がそこに用をたしたとして、水をだね、ふごおおおおん、ふごおん、ごふうとか云っちゃってさ、そうそう、流しちゃうわけだ、うん。普通はね、そこで下水道だったっけ、そういう立派な配管てえやつを通っていくらしいんだけどさ、知らないよ詳しい事はさ、専門家じゃあないし、知りたくも無いね。

 でさ、違うのさ、俺の家の便器様は。俺がレバアをひょいいっと捻るとね、聞いてくるわけ、「これを流しますか? どうされますか?」ってえね。凄いよね、さすが時代は進んだと思ったね、俺は。あはははと笑ったよ、初めは。でも、汚いと思おうし、それを便器の中に入れたままにして置くってえわけにもいかないじゃん、そうそう、だから「流します、流します」って云ったのよ俺、ありゃあ、二回も云ってるしい、とか思うでしょ。でも云ったわけよ。そうすると、そこはそれ、俺の家の便器様も普通のトイレと同じようにさあ、ざぶうう、ふごおおんとか云って俺の、あれ、あれだあよ、そう、それを流してくれるのよ。

 これ、便利かなあ、便利と違うのじゃないかなあ、なあんて考えたけどさ、いいじゃん、面白いし、可笑しいから良いのだああ、とか吼えたりして。で、そうさ、この前さ、もし「流しません」って答えたらどうなるか、と思って試しに云ってみたのよ、そうしたらさあ、どうなったと思う、吃驚さあ、さあお立会い、お立会いってえもんよ。

 うん、ええと、実は俺も何か起こるかなあ、どうしようかなあ、とか思ってさ、びくびくしながらさ、便器の前で待ってたのさ、どれくらいかなあ、そうだな、三時間以上は待ってたんじゃないかな、だってさ、夕方にトイレに入ってて、出たら外暗かったし。トイレ、ああ、トイレね、普通に水流してさ、俺の例のものはきれいに流っていったよ、つまらないよねえ、驚かないよねえ、ねえ、先生聞いてるかい? あるよ、俺さ、もっと面白い話あるからさ、聞いておくれよ、次はねえ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ