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靴擦れと絆創膏
もうだめかもしれない、と何度思ったことだろう。
やめてしまおう、やめてしまえばいい、と何回考えたか自分でも覚えていない。
わたしははいつから走り続けてきたか。
きっと生まれてきたときから、というのがわたしの考え。走り続けるには自分の足に合わない靴を履いて。
靴ずれだって大変なもの。それを我慢してまで走っている。
そうまでして走り続けることに、何か価値がありますか。
いつかきっと壊れてしまうの。
お母さん、どうしてわたしを生んだのですか、こんなに苦しい思いをして走らせるためでしょうか。
お父さん、こんなにわたしに合わない靴を履かせたのはなぜなの。
ゴールはどこにあるのですか、どれくらい走ればよいのですか。
とうとうわたしには解りませんでした。
だから走るの事をやめようと思います。靴擦れが血が出るほどに痛いし、休む間もなく走りすぎて膝と脛と脹脛が痛くなってしまった。
そうなのだけれど、とても困ったことに、地面がある限りは走り続けるように、わたしの身体は出来ているらしい。
だから、わたしはここから飛ぶ。きっと翼がはえて空を飛べるから。




