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一段を登る

…目が覚めると、私の脚が元通りになっていた。

ナイトメアスパイダーとの死闘を終えた後、私はナイトメアスパイダーが根城にしていた洞窟に入って体を休ませていた。

そして、気づけばいつのまにか寝てしまっていて今に至る。

加護の恩恵なのか、この世界では失った手足が生えて来るのか、はたまたキマイラってそんなトカゲみたいなことが出来る種族なのか。

まあなんだっていい。

とにかく無事に足が元に戻ってよかった。

洞窟を抜けると、昨日倒したままのナイトメアスパーダ―のところにやって来る。

気は引けるけど、虫ってエビみたいな味がするらしいし、こいつもそうなんじゃないかと思って。

…とはいえそのまま食うのはやっぱり気が引ける。

炎の吐息を使って身が焦げないギリギリまで加熱すると、かたい殻を噛み砕いて中身を食べる。

味は…すっごく淡白で塩気のないカニ。

ただ、内臓というか…その、胴体の部分の味はカニ味噌を煮詰めたような濃厚さがあり、足の殻を噛み砕いて味噌と一緒に食べると思いのほか美味しかった。

そんな異世界グルメの話はさておき、私は今すごく力が満ち溢れている。

理由は…おそらくナイトメアスパイダーという格上を倒したことで、一気にレベルが上がりその感覚が馴染んでいない影響だろう。

確認のため、自分のステータスを見る。


名前 無し

種族 キマイラ

レベル 45/50


HP 3601/3601

MP 2800/2800

筋力 4517

防御 4998

精神 4246

防魔 4875

素早さ 4142


スキル 『鑑定』『成長補正』『爪Lv8』『牙Lv8』『咆哮Lv4』『炎の吐息Lv4』『気配感知Lv8』『隠密Lv2』『筋力強化Lv5』『防御強化Lv4』『精神強化Lv2』『防魔強化Lv4』『素早さ強化Lv4』『思考加速Lv4』『貯蓄Lv4』『HP回復速度上昇Lv3』『MP回復速度上昇Lv1』『物理攻撃耐性Lv2』『火耐性Lv2』『状態異常耐性Lv2』

スキルポイント48


うえぇっ!?

めっちゃ強くなってる!?

ナイトメアスパイダー一歩手前じゃん!!

格上を倒すのってやっぱり効率がいいんだ。

その上成長補正で経験値取得量が増してるし、私はなおのこと強くなりやすい。

…だとしてもこのレベルの上がり方は異常な気がする。

やっぱり、ナイトメアスパイダーって私よりいくつも格が上のモンスターなのかな?

そう言えば状況が状況なだけにモンスター図鑑を見てなかったね。

見てみよう。


『ナイトメアスパイダー

 高難度蜘蛛型モンスターの一種。巣を作り、罠を張って獲物が掛かるのを待つモンスター。その糸は破壊することが非常に難しく、またナイトメアスパイダー自信が自在に操って獲物を捕獲するため、ステータスに倍以上の差がある獲物であっても容易く捕らえ、捕食する。成長した個体は竜をも捕食することがある』


…あれぇ?

な、なんで私勝てたの?

竜を捕食って…流石にあのステータスオール10万のドラゴンは無理だろうけど、弱いドラゴンなら食えるって事だよね?

倍以上のステータス差を覆すなら…確か私が戦った個体は40レベルちょいくらいだったはず。

上限が100だから、100レベルに近い頃にはステータスは万を超えるだろう。

そこに弱い竜…下位竜は中位竜のあいつから考えるとステータスは高くても5万を超えるくらいか?

なるほど、説明を聞いても納得できる。

…私が勝てたことになおさら納得がいかないけど。


まあ、考えられる可能性としてあいつが油断していたってのがある。

だって私、巣の存在には気づかなかったのに、罠には引っ掛かってない。

なんだったら糸にからめとられてない。

竜にすら勝てるポテンシャルの秘訣が糸にあるならば…私は糸を使うまでもなくフィジカルだけで勝てる雑魚だったからナイトメアスパイダーが糸を使わなかった。

しかし、結果は意外にも私優勢。

焦って糸を使う頃には私が勝負を決めに掛かったせいで使えなかったとか?

確かに、あいつが焦って糸を使うようなタイミングの時に、私って背中の外骨格を噛み砕いて中に炎ブレスをぶち込んでたね。

そんなことされたら糸が内臓ごと燃えて使えなかったのかも。

…多少無理をしてでも勝負を決めに掛かった私、ナイス!!

奇跡的なファインプレーで生き残り、それどころか大幅レベルアップに成功したんだから、ちょっと調子に乗っていいと思う。

これでドラゴンに襲われたら泣くけど。


それに、強くなったと言っても私には一つまだ弱い点がある。

その弱い点とはズバリHP。

これまで見てきた大抵のモンスターはステータスの最高値がHPを上回る事は無かった。

けれど私はステータスの最高値よりも1000以上HPが低い。

それはつまり強いけど打たれ弱いという事。

せっかくほぼ5000の防御ステがあるのに、HPが低かったら意味がない。

何とかしてHPを伸ばしたいんだけど…そういうスキルってあるのかな?

ちょっと調べてみよう。

スキルポイントを最大使用で習得できるスキルの中にそういうスキルがないか探してみると、それらしいものを見つけた。

その名『HP強化』

普通のステ強化スキルじゃんと思ったけど、どうやら違うらしい。

だって、こいつ習得にスキルポイントを20も消費するんだもん。

明らかに消費量がヤバイ。

つまり、何かしら特別なスキルなのかもしれない。

ちなみについでで見つけた『MP強化』は普通に1ポイントで取れた。

…でも、モンスターがこのスキルを持ってるイメージはない。

おそらくだけど、この二つのスキルに関しては能動的に取らないと、絶対に手に入らないようになってるんだと思う。

なんで?と聞かれると答えられないけど、あの中位竜ですら持ってなかったんだからおそらく間違いないと思う。

となるとこの二つのスキルは取得すべきだ。

この二つのスキルの恩恵によってHPとMPが伸びるなら大歓迎。

特にそれほど変化がないのならスキルポイントをすぐに返却してほしい。

そんなことできないけど。


とまあ、そんなコントはさておき今の私にはやるべきことがある。

それはそう、レベル上げである!

だってあと5レベで進化できるんんだ。

進化できれば一気にステータスが伸びてとんでもなく強くなれる予感がある!

何でもいい、目につくすべてのモンスターを狩って経験値に変えてやるぜ!

カニ……じゃなかった、蜘蛛だ。

ナイトメアスパイダーの丸焼きで腹を満たした私は、目についたすべてのモンスターに襲い掛かる怪物となり、ひたすら暴れまわる事数時間。

日が暮れる頃になんとかレベルが50になり、かなり早い段階での進化が可能となった。


《グレーターキマイラに進化可能です。進化しますか?》


うん、知ってた。

夢の特殊進化はまだまだ先だね。

でもまあ、グレーターキマイラか…ザ・上位種って感じがしていいね。

順当に強くなってる感じがして、努力と苦労が報われる…

はいは~い!進化しまーす!

元ナイトメアスパイダーの巣のど真ん中。

ここならモンスターに襲われることも無いだろうと考え、私はそこで進化を開始する。

いつも通り意識が遠のき始め、進化が始まった。

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