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バカとブスこそ異世界恋愛を書け!

作者: 満原こもじ

バカとブスに意味はありません。

タイトルを『ドラゴン桜』風にしただけ(笑)。

 この度、異世界恋愛短編の拙作が電子書籍化されるという経験をさせていただきました。

 いくつか気付きがあったので、この際エッセーとして投稿しようかと思います。


 気付きその1。

 短編書くべきじゃね?


 自分は元々ハイファン長編を書きたくてなろうに投稿を始めました。

 書くだけで楽しかったですけれども、段々読んでもらいたいという欲が出てくるのですね。

 ところが書いても書いても結果が出ない。

 初投稿作がいきなり書籍化されるような天才と同じことやってちゃダメだ。

 作戦を練らないと。


 有名になると読んでもらえるんじゃない?

 じゃあどうやって名前を売ればいい?

 ヒット作を出せばいい。

 いや、ヒットしないから無名なんだよね?


 堂々巡りに陥りかけた時、なろうのトップページを見て閃きました。

 目立つのはトップページだ。

 トップページに長く掲載されれば、それだけ人目につく。

 ランキング作以外でトップページに長い時間いられるのは、どんな作品だ?

 完結作と短編だ。


 ならば短編を書くべきでしょう!

 長編がコケるともうなろうなんかに来たくなりますけど、短編はコケたってダメージ小さいですよ。

 長編50話書くこと考えれば、短編50作だって書けますよね?

 勝負の機会は50倍。

 きっと一作くらい当たるわ。


 もう一度トップページを見てください。

 作品の情報として載ってるのは、タイトル、ペンネーム、ジャンルなんですよ。

 タイトルの重要性は言わずもがな、ペンネームで読まれるようになりたい。

 一番読まれるジャンルは決まってますよね?

 そうです、異世界恋愛です。


 自分は異世界恋愛短編を書くことにしました。

 全然興味がなくて、読んだことすらないジャンルでした。

 初め悪役令嬢を悪の令嬢と勘違いしていたくらいです。

 婚約破棄された方が悪役令嬢で、婚約破棄の原因となった令嬢のことじゃないんだなと理解するのに半年以上かかりました。


 なるべく他の作家さんのランキング上位作を読むようにして。

 そしてここで気付きその2。

 ウケのいいハッピーエンドにするなら、男と女をくっつけりゃいい。

 オチが決まってるお話書くのなんて簡単じゃね?


 大ヒットは狙わない、テンプレの婚約破棄ものや我が儘妹もの、白い結婚もの等でいいということでしたら、何と出だしまで決まっているではありませんか。

 考えるのは登場人物の名前だけ。

 ベタなお話でも、適度に行間を空けるとかの読みやすいお作法に則っていれば、それなりに読まれると知りました。


 ここで勘違いして欲しくないのは、PVがつかないことと読まれないことは違う、ということです。

 異世界恋愛短編でPVが足りないのはタイトルが悪いです。

 PVがあるのにブラウザバックされるのは内容に問題があります。

 ブラウザバックをできるだけ減らすために、書き方のお作法には従おう、ということですね。

 お作法についてはググればたくさんヒットするでしょう。


 慣れてくるとちょっと変化のあるやつを書きたくなります。

 書いてください。

 テンプレから外れるとウケないことも多いですけど、ビックリするほど読まれることもあるんです。

 短編は手数で勝負。

 失敗しても痛くないですから、どんどん書きましょう。


 さて、短編を書いてて何になるか?

 頑張っても本にならないんでしょ?

 名前を売るだけ?

 自己満足だよね。

 自分もそう思ってた時代がありました。


 世の中アンソロジーというものがありまして。

 いろんな作家さんのお話を一冊にまとめたものですね。

 短編をヒットさせれば、どうですかと話が来ることがあります。

 またコミック原作というパターンもあります。


 つまり短編でも商業化のチャンスはある。

 むしろ短編は連打できる分だけ当たる可能性も多い、ということが言いたいのです。

 昔の異世界転生ハイファン全盛時代より、今の異世界恋愛短編の方が、書き手のチャンスは大きくなってる気がします。


 いや、もちろん商業化なんて全然興味ないよという方も多いでしょう。

 少しでもスケベ心があるなら、取っ掛かりに異世界恋愛の短編はいいと思いますけどね。

 読者数に比例して感想も多い分だけ、学ぶことも多いですし。


 今回自分は、2ヶ月半ほど前の7月21日に電子書籍化の話をいただきました。

 元作品は6千字強の短編だったのですけど、これを1冊分に膨らませて電書化しませんかというものです。

 短編でも本になりますよワクワク。


 ここで注意。

 お誘いをいただいた作品には実は公募タグが付いていたのです。

 ただしその公募は既に結果が出ていて、落選が決定していたものでした。

 公募が終わっているようなのでよろしかったら……というアプローチでして。


 冷や汗が出ました。

 たまたま向こうさんが公募の中身までチェックしていたのでよかったようなものの、公募タグが付いていると商業化の話が来ないという噂はどうやら本当らしいです。


 気付きその3。

 公募が終わったらタグはすぐ外せ。

 チャンスを失うかもしれない。

 ズボラよくない。


 さて、加筆作業について。

 1日5千字も書けば、直しに3日取ったとしてもお盆休み終了までには楽勝で終わるなと思いました。

 バカでした。


 いや、だってストーリーはできてますやん?

 膨らますだけですやん?

 自分は修飾表現をあんまり使わないので、キラキラしい表現を使えばいいと思ってました。


 字数稼ぐのなんて簡単だと。

 そんなことないわ。

 やったことないもんはできないわ。


 気付きその4。

 締め切りは時間に余裕を見るべし。


 結局キャラを増やしてエピソード加えて、ということをしなきゃいけなくて大変でした。

 やってみてわかったことですが、自分の作品の中でも膨らましにくいお話だったです。

 読者さんからたくさんポイントもらえた、イコール完成度がおそらく比較的高めの作品というのは、得てしてそういうものなのかもしれません。


 原稿を上げちゃえば、あとは大した仕事はありません。

 イラストを確認したり、著者校正したり、契約書を交わしたりですね。

 なろうのお作法に則っている原稿ならば、さほど直すところはないと思われます。


 ここでまた注意。

 原稿の書き方には出版社ごとに独自のルールがあります。

 それはある言葉を漢字で書くか平仮名で書くかということに関してもです。

 これは校正の手間だけでなく、読者さんの利を図ってのことだと思われます。

 拘りがなければ言われた通りにしておいた方がいいでしょう。


 今回は電書でしたのでうるさいことなかったですけれども、紙だとページ数が重要になります。

 字数でなくてページ数で指定されることがあるのですね。

 1行何字1ページあたり何行というのを指定できるエディターを使い慣れているといいかと思います。


 結局自分は、本当に読んでもらいたいハイファン長編を大勢の方に読んでもらう、という目的は果たせていないです。

 でも異世界恋愛短編の方はちょっとずつ結果が出始めています。

 と考えると、読んでもらいたいならやはり読者さんの多いところで勝負すべきだなあ、と思います。


 自分も初めは異世界恋愛に全然興味なかったですけれども、書いている内に馴染みもすれば愛着もでてくるもんです。

 個人的に思うことには、ハイファンを書ける人は異世界恋愛を書けます。

 舞台は似たようなものですから。


 歴史物を書ける人は、異世界恋愛を書いてリアリティを出せるという強みがあります。

 ミステリーやコメディーは異世界恋愛と相性がバッチリです。

 異世界恋愛は自由度が高いですよ。

 現実恋愛では使えないような、あっと驚く手法で令息と令嬢をくっつければいいのです。

 

 書かず嫌いで異世界恋愛を避けていませんか?

 興味なんかなくていいんです。

 向いてるか向いてないかとは別物ですから。


 読まれる機会を逃すのはもったいないですよ。

 皆さんも異世界恋愛短編を書いてみましょうよ。

書きたいことは書いて満足です。

ですからこのエッセーに関しては感想返しはしません。

感想欄は開けておきますので、御自由にどうぞ。

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― 新着の感想 ―
恋愛の短編、頑張りました! このエッセイを読んでから、ああでもないこうでもないと書いては消し書いては消し、した作品が高評価いただきました! これもこもじ様のおかげです! ただ、次作へのハードルが…
[一言] こんにちは。 あまりテンプレートを書く事が好きではないのですが、このエッセイを読んで、「書いてみよう!」とやる気が出てきました。 解説もすごい分かりやすかったです。
[一言] 時々、短編の投稿をしております。 短編で当たると、他の作品のPVが伸びます、それだけでなくて星もいただけたりするので、有り難いですね。 主にヒューマンドラマに投稿してるんですが、恋愛の方も…
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