この世界ってなんだ?
「魔法ってどうやって使うんですか?」
「魔法は魔法名を唱えると使えるんですにゃ。」
「魔法名は自分で考えて付けてあげてくれにゃ。」
「じゃあこの世界にはレベルがあるということですか?」
「そうにゃ。ギルドに登録するとこの本がもらえるにゃ。この本には、持ち主のレベルと熟練度とステータスが勝手に写るんですにゃ。魔法が使えるようになったら、その魔法の名前欄に、名前を入れてあげてにゃ。あと魔法とは別に常時やある条件で発動するスキルなんかもあるにゃ。」
「分かりました。ありがとうございます。」
「はい。これ、本と支援金250Gですにゃ。」
俺は本と支援金250Gを受け取った。
「最初は特に慎重に冒険して下さいにゃ。」
「新人はよく調子にのって死ぬんだにゃ。」
「わざわざ忠告ありがとう。」
と返して、ギルドを出ていった。
外に出てそばにあったベンチに座って俺は本を開いた。そこには、
佐藤 拓 LV 1
冒険者熟練度 LV 1
攻撃12
魔攻14
防御21
魔防17
会心15
魔法 ─────
スキル ─────
と、記されていた。熟練度は、多分武器などの扱いのことだろう。
正直このステータスが強いのかすら分からないのにもかかわらず、
「まあ最初だからといいか。」
などと独り言をいいながら、俺はとりあえず、武器屋へ行くために地図を開いた。
「武器屋は東の方角か...少し遠いな、まあがんばるか。」
道ゆく人のなかにはとても大きな大剣を背負っている人や双剣、弓などを装備している人もいた。格好いい武器を持っている人を見ながら歩いていたら、誰かとぶつかってしまった。