ワールドギャップに殴られて
さてさてはてさて、4歳になり目標も出来た俺だが、出来ることは非常に少ない。
俺が持っているのは、精々お洋服が綺麗に着られる短い手足と、赤ちゃん時代から培った天性の聞き上手くらいだ。
個人的には一刻も早く魔法を使ってみたいが、お母様がお許しくださらなくていらっしゃってごさいましやがるので今は無しだ。魔術書勝手に触っただけであんなに怒られるとは思わなかった。
それに加えて、一応やんごとない身分であるので、常にお世話係という名の監視が傍にいる状態だ。
とにかく、俺に出来ることは少ない。
じゃあ現代知識を活かしてチートしてやるぜ、とはもちろんいかない。
内政に口出し出来るほど政治・経済に強いわけがない。前世にあって今生にない制度や道具に心当たりはあるが、じゃあそれを一から説明できるかと言われれば有らん限りのノーを出せる。
あるいは、一人暮らしは長かったので料理ならそれなりにできるつもりだったが、厨房の隅に積まれた薪を見て華麗に踵を返した。あれでどう火力調整すんの?気合い?
家令にしても農家にしても、料理人にしても、彼らはその道のプロなのだ。そんな彼らに、雇い主の息子だかといって上から目線の虫喰い知識なんて披露するべきじゃない。
例えるとしたら、納期内でせっせこ働いていたらクライアントが急な思い付きで不明瞭なアイデアを出してきて、断ることもできず、やってみますねと答えざるを得ない状況だ。
許してはならない。決して、許してはならない。
前世で自分がいかにおざなりに生きてきたのかよく分かる。辛い。周りに人がいなきゃ床に転げ回るところだ。
多分後で加筆しますん。