目覚め
次の日、俺は寝坊した
言い訳ではないが真のやつが迎えに来なかったからだ。
いつもは真が俺の家に来てそのあと向かいに住んでいる舞を起こしに行くから寝坊なんてしなかったけど・・・今日は、真がこなっかた
そのときは、ただの寝坊かと思っていた。
家から学校まで歩いて20分くらいかかる。
今からだと走ってもギリギリ間に合うか、間に合わないかくらいだ。
しかも、舞も一緒だから本当にギリギリだ。
俺と舞は必死で走りなんとか間に合った。
席に着くとすぐに担任で親父の遺跡仲間の広炭幸人先生が入ってきた
いつもとは違う神妙な顔つきで幸人先生は早足で教卓に向かった。
俺はそんな幸人先生の真剣な顔を見て何かあったのだと悟った。
「みんな知らせておかなければならない事がある。」
静かになったの確認すると話を続けた。
「実は岡崎が昨日、学校からの帰り道に例の通り魔に襲われた」
さっきまで静かだった教室がざわついた。
「幸い怪我は軽傷だったがしばらく病院で安静だそうだ。」
そのあとも先生はみんなに色々言っていた。
『真がそんなわけが……』
その後の授業も耳には入らなかった。
放課後、俺達は唯の提案で舞を連れてお見舞いに行くことになった。
病院に着くと真は元気そうに本を読んでいた。
「あ、皆さんでなにかようですか?」
「なにってお見舞いだよ、お見舞い」
「そうですか、ありがとうございます。」
へいきそうな顔をしているが痛みに耐えているのが動きで分かった。
唯もそれが分かったようだ。
「でも、本当にだいじょうぶなの」
心配そうに唯がたずねたが真は
「唯さん…ありがとうございます。だいじょうぶですよ。」
と笑って答えた。
「でもよ、お前ほんとよく逃げれたよな。だって相手はあの変な通り魔だったんだろ。」
「僕も不思議なんですよ。あの通り魔なぜか追って来なかったんですよ。」
「えっ、追って来なかったってどういうことだ?」
「僕も分からないけど、橋から細い道を学校へ向かって逃げていると途中で追ってこなくなったんです。」
「そっか、それは運が良かったな」
その後、俺らは面会時間終了までたわいもない話をした。