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リルスティン戦記 外伝前日譚 フィルス物語  作者: Lamman
序章

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第一話


今作は、「四季」の物語とは完全別口です。

これから「四季」を読もうと思われている読者は戻ることを勧めます。


言ったぞ!ちゃんと!



「はっ はっ、、はぁっ、はっ」



多くの商人と、一万と少しの住人、そしてひとかけらの奴隷らを一つ所に詰め込んだ街の中を


「はっ はっ、、はぁっ」

ひとつ、影が駆ける。



奴隷ではない。

「はっ、、はっ、はっ」

住人でもない。

ましてや商人が商材を捨てて逃げ出すはずもないだろう。


混雑した街のなかを、駆ける。

ここはベルデルセン王国有数の都市の一つ。


商人と住人と奴隷。そのほかの人種は何かと問われた時、大勢はそう答えるだろう。


「追え!盗人だぁっ」

そう、ぼうけんしゃである。

「宝石泥棒だぁ!追えったら追えよ!」


ここでベルデルセン王国の総人口に占めるおおまかな職種別の人口について、紹介しておこう。

「ええい、待てってんだよ!」

2割を、商人。

「くそっ!何故取り逃がすっ」

1割6分を、町人。

「はっ、はっ、、誰が待って言われて待つもんかよ」

1割と半分を、冒険者だ。

残りは主に百姓、いわゆる農家である。


建物の外壁に拳。

「ええいっ!奴め」

「探せよぉっ!まだ遠くには行っていないはずだぁっ」


ザシュッ


その時。

上空に影が(ひるがえ)る。

次の瞬間、1人の私兵が2人に分裂したかに見えた。

そこには、先程の、

「盗人だぁ!とっととひっ捕えろっ者どもぉっ!」

その時既に人の形をした肉体──肋骨の間をひと突きされている──のそばから男の姿は消え、次の私兵が死神の虜にされた。


ドシュッ


商人は狙われない。

(最後っ)

彼の持つ曲刀が瞬き、あわれ私兵の両腕は胴と泣き別れにさせられる。

次の瞬きのあいだにも、曲刀が翻った。

増援は、ない。

自由に動かせる兵を失ってしまった。

「ぐっ、、!だがっこの狭い人類のるつぼは俺に味方するぞ!」

「、、、愚痴愚痴と」

続けて言う。

「ふっかけてきたのはそっちだろうがよぉ!」

恐るべき速度での肉迫。


冒険者と商人とで、期待できる経験の量は決定的であると言って良いだろう。


だが、中堅(リリン)らと凄腕(アーデ)らの差はその程度ではない。


迫り来る死神の刃は、しかし2人の間に踊り出た1人の人物によって阻まれる。


人影は喝する。

「はぁ〜、遠征帰りだってのによぉ、、王の庇護よ(ユースティティア)王の名の(イヌゥオーミネント)下に(レーギース)命ずる(インペロウ)静まれ者どもよ(スィレーテ)!王の分身の御前(コーゼ アルルス )であるぞ(エ レーギース)!」

その場にいた全員が動きを止めた。


王の庇護(ユースティティア)

この言葉は、自身が王の庇護に預かり、その騒動を解決する上での仲介人となることを宣言する、という意味を持つ。

この言葉には大きな効果がある。それは王に次ぐ臨時的な権力を獲得できるのだ。

その時王の代官から放たれる発言は本来貴族の最上位である公爵より僅かに強い。


彼の名はアニ・オーガスタス。

冒険者の分類上、凄腕(アーデ)という階級に分類される。

これは猛者(アンタレス)と呼ばれる階級に次いで呼ばれる、事実上最上の三の位の一つである。


手に持っていた羊皮紙に臨時の訳書─今回の宣告に双方共同意を表したことを示す役割を持つ─を描き上げる。


「え〜、、ここに両者の血胤(けついん)を落とし、王の審判に黙して従うことを誓いなさい」

一般人が樽を持って来て、アニがもっていた羊皮紙(ペルガメナ)に訳書印を記した。

「チッ」

一方は取り出したナイフで指先を切る。

「はいはい王の御前王の御前」

もう一方は曲刀の刃をなぞる。


双方とも呟きをもらしながらも、大人しく血胤を落とす。

ここに誓いは(オータム ソル)果たされた(トゥメステ)


儀式は終了。

ここから王の代官は少なくとも2人の審査官を任命し両者の弁明と聴衆の反応などを根拠に審査官と王の代官の間で誰に、どのように責任を負わせるかを判断する。


「これで良いよな、、、審査官は、、イルタ、ヤルヴィ、頼む」

「ほいさ」

「わかりました。」


「審査官、私も名乗り出よう」

そこに1人進み出るものがあった。


アニが問う。

「名は」

「ハリス・ファリンだ。冒険者証もある。」

「借りるよ」

冒険者証はその名前と階級を示す。

ハリス・ファリンという名前の横には鮮やかな群青の宝石がはめこまれていた。

(凄腕(アーデ)か、、)

「ありがとう、じゃあ頼むよ」

冒険者証を返し、アニは新しく彼を審査官に迎え入れた。


アニが再び渇する。

「さて、今回刑罰を問うにあたってまず、双方とも、相手の意見を取り入れ、反応せず己の意見のみを述べるのは困難であろう。ここに2枚の羊皮紙(ペルガノ)と羽根を元に作ったペン、インクを用意した。ここに双方の意見を書き連ねることとする。ただし、ヴァルハニ語かスピッツ語で述べなさい。」


ヴァルハニ語とは、現在ベルデルセン王国において最も普及している言語の1つだ。


スピッツ語は、このジムジャス砂漠最大のオアシスの1つであるイディアオアシス並びにイディアオアシスに形成されたこの都市“ウベルス”、またその地域一帯で最もよく使われた言語である。



両者の弁明が、始まる。





※訳書印・・身分証明用の印鑑。





来れ!設定厨!


と言うことでみなさんこんにちは。

若造です。

若づくりはしてませんが。まあそんなことはどうでもよくて、、、さて、この話を読んだとき、いくつか気づいたことがありませんか?勘の良い方ならもしかしたらもっと気づいているかもしれませんが、、、


SAW!!


今の私の脳は原作は田中芳樹、荒川弘先生が漫画化した漫画版アルスラーン戦記に汚染されているのです。


他にも永野護著「ファイブスター物語」か富野由悠季監督&原作「機動戦士ガンダム」などの“気”を微かにでも感じた皆様。

ご明察。


他にもアルスラーン戦記の裁判、、、なんだったっけ、、、まあ、あれを元にして今回の王の庇護(ユースティティア)という制度を作りましたし、言葉づかいも頑張って富野節を意識しました(一応)。


あと、多分わかる人はわかると思います。

これ、うんたらかんたら言ってる部分はラテン語が元になってるんですよね。

これにもちゃんと理由があります。彼ら独自の言語もちゃんと存在しますし、英語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語などの言語が一応使えます。ここらへんは多分ある程度設定変わると思いますが。


、、、など、今んとこそんな感じです。

あ、和の文化はありません。アフリカ系では人種としてちゃんと中に混じってます。純黒人はあまりいませんが、割合として7割くらいの人間が黒人の血が混じってます。貴族とか白豪主義の奴らくらいのもんです。作中でも(間接に間接ではありますが)人の通りが多い場所では結構混血が起こってることが示されてます(多分)。


雑に言うと、これはこの世界観の説明、とでも思ってください。

こんぐらいてすかね。


あ、そうだ。


実を言うと、この物語のあらすじで幾つかこの先のこと言ってるんですけど、実のところ何も決まってないんですよね笑。

あらすじに書いてあることはちゃんとやるんですけど、竜の渓谷での死闘や魔王軍(魔王も出ます)との戦いも描く予定です。


では、また次の話で会いましょう!

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