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4.夜更かし

「一緒に入るか?」


宿に戻るとリアンが服を脱ぎながら聞いてきた。


「お先にどうぞ!」


リアンが風呂に入っている間、ダニとか南京虫とか怖かった俺は床やベッド周りを重点的に魔法をかけた。


「クリーン」


そういえば、今のうちに確認しておきたいこともあった。


「精霊さん。」


ーはい


「他の人間は魔石が無いと魔法が使えないんですか。」


ー火や水など各元素そのものの簡易体現を除くと魔石が必要です


「他の人間も俺みたいにイメージした通りに魔法が使えますか。」


ーいいえ加護がない人間と疎通は不可ですので精霊の力添えは限度があります


「イメージを伝えずにどうやって魔法を使うんでしょうか。」


ーイメージの代わりとして現象体現のためにある程度決まった詠唱が必要です


「俺が杖…魔石を使うことで魔法に影響はありますか。」


ー魔法の効率はよくなりますが大きな変化ではないでしょう


「なるほど、ありがとうございます。」


変わりはないとしても杖には普段から慣れておいた方がいいだろう。

詠唱はよくわからないから人前では派手な魔法を使わないようにしよう。


しばらくしてリアンが出てきたので俺も風呂に入る。

シャワーと浴槽が両方あるってことはきっとここは上等な部屋なんだろうな。


「ウインド」


風呂から出ようとしてタオルが無いことに気がついた俺はこっそり魔法を使って体を乾かした。

ドライヤーの弱のイメージだ。

風呂から出ると俺は肌着だけ着て部屋に戻った。


するとまだ全身濡れたままのリアンが全裸で立っていた。


「なぜ乾いているんだ。風呂に入らなかったのか?」


「入ったけどタオルが無かったから自力で乾かしたよ。リアンも乾かそうか?」


「ああ、頼む。」


俺は杖を手に取り、小声で何か詠唱しているふりをして魔法を唱える。


「ウインド」


杖からドライヤーのように風が出ていて面白い。

リアンの頭から順に強めの温風を当てて乾かしていく。

下半身に風を当てるとアレは風で暴れていた。

揺れた、ではなく、確かに縦横無尽に暴れていた。


「こんなに長い時間一定量の風を出し続けられるのはすごいな。」


「そう?役に立ってよかった。それにしてもタオルって元々置いてないのかな。」


「いや、多分置き忘れだろう。」


「そうか、そういうのがあると困るね。」


リアンはずっと俺の前で仁王立ちのままだ。

美人は3日で飽きるとかはわからないけど、アレは3日で見慣れたな。

耳とか鼻のように体の一部でしかないんだと考えれば平気かもしれない。


リアンを乾かし終えた俺は自分のベッドに戻ると金貨を取りリアンに渡した。


「なんだこれは。」


「食事代と今日案内してもらったお礼だよ。」


「そっか、残念。せっかくあれこれしてもらう口実を作ったのに。お礼はしっかりいただくよ、ありがとう。」


「リアンは誰とでも…その、するのか?」


「まさか!ずっと冒険で出歩いてるし、たまに出先で歓待を受けたり酒場で声をかけられることもあるけど、むしろ鬱陶しくて避けてたかな。」


まあ確かに使い込んでいる色ではなかったな。


「それはそれで…もったいないな。」


「…そう思うなら俺のベッドに来いよ。」


「いやいや、なんで俺なの?」


「セージは可愛い。」


「そりゃリアンに比べたら可愛い方かもしれないけど…。」


「食事中の泣いてる顔もよかった…僕の下で泣いてる顔も見てみたいと思ったんだ。」


リアンが立ち上がり俺のベッドの方に来た。

…ようやく見慣れたアレとは違い、臨戦体制のモンスターになっていた。


「ちょっとリアン!落ち着いて!」


「本当に可愛い。」


どんどんにじり寄ってくる。

気付くと俺は壁際まで追い詰められていた。

リアンはかっこいいけどあんなモンスターは俺なんか物理的に壊れる負け確イベント過ぎる。

リアン自体より、未知の体験が怖かった。

なんとか俺だけでも一旦外に逃げたい…!




うずくまった瞬間俺は宿の外にいた。

ああ、魔法が発動したんだな。

リアンはきっと突然消えた俺に驚いているだろう。

どうやって誤魔化そうか…。

とりあえず騒ぎになる前に部屋に戻らないと。


部屋に戻るとリアンは相変わらず全裸だったがモンスターは鎮まっていた。


「セージ!突然消えてびっくりしたよ…。よかった、戻ってきてくれて…。」


そういうとリアンは俺に抱きついてきた。

お腹の辺りにアレの存在感を感じる…。

…どうしよう、今度は俺が反応してしまいそうになる。


「ごめん、なんか知らないけど気づいたら宿前に飛ばされてた。何か魔法使った?」


「いや、そんなことするわけがないよ。」


「それならリアンのことを好きな誰かが俺を引き離すために、とか?」


「そんな、瞬間移動なんて魔法が使えるやつなんて知らないぞ。」


「そうか…とりあえず今日は寝よう。今度はどこに飛ばされるかわからないし。」


「あ、ああ…。」


俺は被害者面をしてしらを切り通すことにした。



翌朝、俺は平和な目覚めに感謝した。

リアンはまだ起きる気配はなさそうだ。

俺は服を着ながら朝食をどうするか考えていた。

ひとまず1階へ行き受付で聞いてみたところ、近くに朝から空いてるパン屋があるとのことでそこに行くことにした。


店には焼きたてのバゲットがたくさん並んでいてとてもいい香りだった。

ハムとチーズが挟まったバゲットサンドとコーヒーを2つずつ注文し俺は部屋に戻った。


部屋に戻るとリアンはまだ眠っていた。

いつも俺が起きる頃には先に起きて身支度していたから珍しく感じた。

リアンの寝顔を覗こうと近寄ったところツンとくる独特な青臭さを感じた。

…もしやと思いベッド横のゴミ箱を覗くと丸められたちり紙で埋まっていた。

俺が寝た後にひとりで抜いてたのか…寝坊の原因はそれか。

俺は帰るしか予定がなく急ぐ必要もないのでリアンを起こすのも忍びなく、1人でコーヒーとバゲットサンドを楽しむことにした。



日も昇りコーヒーがすっかり冷めたころにリアンは起きた。


「おはよう、リアン。」


「…おはよう。」


「今日はお寝坊さんだな。コーヒーとバゲットサンドあるけど食べる?冷めててもよければ。」


「…ああ、ありがとう。もらう。」


「こぼさないように気をつけて。」


「…美味い。」


「大丈夫?そんな遅くまで起きてたのか?」


「気がついたら明け方だったよ。」


「ええ!そんな時間まで…。」


一体何をと言いかけたが、ナニだから聞くのは野暮すぎる。

話を変えよう。


「そろそろ帰ろうかと思うんだけどリアンはどうする?まだ部屋にいる?」


「俺も出よう。」


リアンがベッドからゆっくりと起き上がり服を着るのを俺は見守る。

こんな調子で大丈夫なんだろうか。


「待たせたな。」


「それはいいけど…リアンは大丈夫?まだ本調子じゃなさそうだけど…。」


「動けば目が覚めるから大丈夫だ。」


ひとまず宿から出た。

だが俺は西、リアンは東だから真逆の方向だ。


「俺は西門に向かうから。リアンは王都に帰るなら東門だよね?」


「…そうだ。」


「それじゃここで…。3日間お世話になりっぱなしで、本当にありがとう。」


「セージ。」


「ん?」


「もう昼だし食べていかないか?」


「ああ、いいよ。」


正直ずっと寝惚けた感じのリアンが心配だったからよかった。




「そろそろ目が覚めたか?」


「目は覚めてる。」


やっぱり様子がおかしい。

ご飯を食べ終わっても相変わらずだった。

ふと嫌な予感がした俺はリアンのおでこに手を当ててみたところかなり熱かった。


「リアン熱あるよ!」


「ああ。」


「ああじゃないって。近くに病院は?医者に診てもらわないと。昨日びしょびしょに濡れたまま全裸でいたからだろう絶対…。」


「そうだな。」


店員さんに聞いたほうが早そうだ。


「すみません、近くに病院や薬屋はありますか。」


「薬屋なら3軒隣にありますよ。」


「ありがとうございます。」


「リアン、とりあえず薬屋に行こう。」


「ああ。」


俺は会計を済ませリアンをなんとか薬屋まで連れてきた。


「すみません、発熱に効く薬はありますか。」


「そこのお兄さん用かい?解熱用の薬はあるけど、安易に熱を下げないほうがいい場合もあるからね…まずは医者に連れて行ったほうがいいよ。」


「そうですよね、ちなみに病院はどこにありますか?」


「少し遠いから地図を書いてあげるよ。…ここの店を目印に曲がって、突き当たりまで行くと病院があるからね。」


「親切にどうもありがとうございます。行ってみます。」


「リアンまだ歩ける?」


「ああ。」


なんかだんだん悪化してる気がする。

調味料類を入れて籠かごは一旦薬屋さんに預かってもらった。


「俺が背負っていくから乗って。」


かなり重いが、魔法で少し浮かせてなんとかしよう。



「すみません、診てもらいたいのですが。」


受付時間内に無事に着いた。


「こちらの彼ですか?こんな武具つけたままの人をよく背負ってきましたね。」


「朝からぼーっとして様子がおかしくて昼過ぎに発熱に気がついたんです。だんだん受け答えもおぼつかなくなってきて…。」


気がついたらリアンはすっかり眠っていた。


「うーん、ただの風邪のようにも見えるけど体温がかなり高いのが気になるね。薬飲んで暖かくして2、3日しっかり休んでいれば大丈夫だろう。」


「そうですか、わかりました。ありがとうございました。」



どうしよう、また宿取るか一旦俺の家に連れていくか。

無駄に広い2階建ての家、実は2階は空き部屋が3つあった。1階にも少し狭いが持て余してる部屋がある。

ベッドを買ってそこに置こうか。

今は緊急事態だし魔法でなんとかしよう。

まず俺は家の自室をイメージして魔法を唱えた。


「テレポート」


俺のベッドにリアンを乗せ、武器類だけ外して寝かせた。


「テレポート」


先ほどの病院前に戻ってきた。

移動した後だったが念のため誰もいないことを確認した。

その後薬屋で荷物を回収し、家具屋でベッド一式を買った。

ベッドはお店の人が西門の外まで持ってきてくれた。


「テレポート」


ベッドは空き部屋に置いて、俺はしばらくここで寝起きすることにしよう。


その後リアンが大人しく寝ているのを確認したあと、俺は調味料類を整理していた。

牛乳とか常温のままでも平気なのは魔法の力だろうか。

開けたらさすがに痛むだろうから香辛料や油以外は一旦全部冷蔵庫に入れておいた。


時折頭に乗せた濡らしたタオルを交換したが全く起きる様子がなかった。

…そろそろ薬を飲ませないと。

枕を使い体を起こすと、薬を溶かした水を嚥下しているのを確認しつつ少しずつ飲ませていく。

朝昼食べた後でよかった。


次の日の朝もリアンは起きなかった。

体を拭いたり薬を飲ませる時も反応はなかった。

明日朝まで変わらなかったら病院行ってこよう。


リアンがいつ起きてもいいように毎食多めに作っている。

今は調味料も卵もあるからお粥も作れる。



夜、薬を飲ませて灯りを消し寝ようとしたところ物音がしたので部屋に行ってみるとリアンが起きていた。


「リアン!目が覚めたんだね。」


「ああ、ここは…セージの部屋なのか?」


「そうだよ、病院で安静が必要だって言われたから連れて帰ったんだ。」


「それは申し訳なかった。」


「せっかく起きたなら何か食べる?軽めの食べやすいやつ作るよ。」


「…食べる。」


「まだ熱があるんだからベッドにいてね、持ってくるから。」


夕食のスープの残りで米を煮て溶き卵も入れお粥を作った。


「お待たせ。食べられる分だけで無理はしないでいいからね。」


「ありがとう。」


病気で弱った好青年ってなかなか色気があるな…。

気づいたらリアンはお粥を食べきっていた。


「食欲はあるみたいで安心した。薬はもう飲ませたから、今日はこのまま大人しく寝ててね。」


「ああ。」


リアンが寝入ったのを見届けて俺もベッドに入った。



翌朝、リアンはすっかり元の調子に戻っていた。


「熱もすっかり下がったようでよかった。一応もらった分の薬は飲んでね。」


「ああ、本当にありがとう。風邪で寝込んだのって子供の頃以来だよ。」


「それにしても、街出る前でよかった。どこかで森の中で倒れたらどうなってたか。」


「実は宿で寝てからその後の記憶が全くないんだ…。」


「え?!確かに起きた時から様子はおかしかったけど、それは夜更かししたせいで寝不足が原因とばかり…。」


「え、夜更かしって…もしかして起きてたのか?」


「いやリアンが自分で明け方まで起きてたって言ってた。」


「………明け方まで何してたかも言ったのか。」


「いやそれは聞いてないよ。気がついたら明け方だったとしか。」


「そっか、それならよかった。」


まあ、抜いて熱出して寝込んだって逆の立場なら絶対知られたくはないな。


「ところで宿出て3日くらい経ってるけど、任務の方は大丈夫?」


「遅いなとは思われてるだろうけど、元々期限がある任務じゃないから大丈夫だ。」


「ちなみにどんな調査をしに来てたの?」


「詳しいことは言えないが…もっと西に行ったところは草木も生えない荒地で、さらに先には火山がある。今回は火山近くまで行って魔物や異変がないか確認しに行っていたんだ。荒地なのは過去の噴火の影響だろう。」


「そうなんだ。結構日数かかりそうだけど…その割には身軽だね。」


「収納の魔道具を使ってるからな。中にテントとか寝具、非常食とか入れている。」


「そんな便利なものがあるんだ。どのくらい入る?」


「大きめのリュックサックくらいかな。まあ俺が持ってる収納量でもかなり高額だし、持っている人も少ないから知らなくて当然だ。」


「そっか、でも軽装の理由がわかって安心したよ。それにしても、リアンって王都に家持ってたり、剣や魔道具も高価なもの持ってたり…かなり腕利きの冒険者なんだね。」


「まあそこそこかな。貴族の護衛や勅命関連の任務はもらえる金額も大きい。運やコネの方が大事だから冒険者の力量とは比例しない。」


「そこそこの冒険者をわざわざ歓待したりするのかな。…そういえば、ずっと気になってたけどリアンってどこかの貴族子息?」


「え?なんでそう思う。」


「振る舞いに粗雑さがないというか、なんか育ちの良さを感じるんだよ。食事の時は特にそう思った。あまりにも手慣れてたからね。」


「まあ一応は正解かな。末子だし成人前には家を出て冒険者になったんだ。

…だが、それで言うならセージだってそうだ。育ちはもちろんだが、世情に疎いし金にも執着しない。どこかの貴族の隠し子が隔離されてると考える方が自然だ。」


「いやいや、根っからの平民だし、ただ無知なだけだよ。」


「常識的で非常識的、そんな感じはするね。」


「貴族ではないけど、外の世界を知らずに育ったという点では箱入り息子ともいえるかも。」


「10代のようなウブさを持ちながら、妙に達観した冷静さもあったり、突然泣いたり、食材見て我を失ったり…。俺は誰かと居て苦じゃないどころか、楽しいと思えたのはセージが初めてだ。」


「そうか、ありがとう。俺も家族以外でこんなに話したのも一緒にいたのもリアンが初めてだよ。」


「結婚しよう。」


「うん?……なんだって?」


「結婚しよう。」


「いやいや、どういうこと?話が急展開すぎるよ!」


「俺は命を助けられ、献身的な看病をしてくれたセージに感謝している。今俺にできる最大のお礼は俺自身をセージに捧げることだ。」


「そもそも俺が一緒にリッシュの町について行くと言い出さなければ風邪引かなかったわけだし…。」


「俺は詫びないといけないことがある。実は俺は普段家でも普通に服を着ているんだ。」


「はあ!?なんだって!」


「俺はセージを一目見た時から可愛いと思っていたんだが、目の前で俺が脱いだ時に俺の体を見て恥じらう姿を見て、セージにもっと俺のことを意識させようと裸になる口実を作ったんだ。」


「ただの変態だ!」


「しかしそれが祟って結局風邪を引いた…俺の自業自得ってわけなんだ。…本当にすまなかった。」


「その結果結婚したらまさにリアンの思う壺じゃないか!」


「感謝しているのは本当だ。俺はこう見えて一途で真面目だ。その辺の冒険者より稼ぎもいい。…何よりセージも俺のこと結構好きだろ?捨て置かずに連れ帰るほどには。」


確かに…否定はできない。

しかし俺は隠れて透視するくらいでちょうどいいむっつり童貞なのだ。

モロ出しで迫ってくる変態とか刺激が強すぎるわ!


「そうだとしても結婚って…まだ出会って一週間も経ってないのに。」


「まあ、もうすぐ30歳の俺に比べたら20歳そこそこのセージにはまだ早く感じるかもしれないが…そうだ、俺も一緒に住んでもいいか?」


「部屋はたくさんあるからいいけど…。冒険者業と王都の家はどうするんだ?」


「王都の家はタウンハウスとしてちょうどいいから手放さないよ。いつかセージを連れていくから。冒険者業ももちろん続けるよ。家を空ける時は寂しい思いをさせるかもしれないが許してくれ。」


「既に夫気取りか?」


「別にいいだろう、あとは時間の問題だ。」


「…同居は取り消しだ。」


「怒るなって、とりあえず俺は早く治して調査報告に戻らないとな。」


結局リアンが出発したのはさらに2日後だった。

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