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詩❲情景❳

汗水晶

作者: 日浦海里

じわりと滲み出てくる汗は

風に触れると冷やしたタオルを当てたみたいに冷たくなって

熱に晒されれば熱した鉄板に乗せたみたいに熱を含んで蒸発してく


その感覚は

肌の上に水を垂らしただけだとしても

きっと何も変わらず同じはずなのに

人の内から生まれい出て

肌の上で丸く光を溜め込んだ水晶は

同じように出来た小さな水滴に比べて

どこか弾ける強さがあったり

どこか湧き立つ熱があったり

鳥肌が立つ冷たさがあったり

目を惹く怪しい魅力があったりする


それはまるで

生み出した人の気持ちを織り込んで

輝いているかのようにも思える


けれどそれは

見つめている人の気持ちを写し込んで

輝いているかのようにも思える


流れ落ちて

熱に消えて

それでも生きている限りは

また内側から滲み出して

また粒になって光り輝いて


その瞬間の生きてる証を

その水晶の中に映し込んで

人は見たいものを見る

ありのままのつもりでも

願望のままであっても

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― 新着の感想 ―
[一言]  涙や汗は、ただの水ではないって。  塩味がするのも、だからこそなのかも。  蒸発しても、塩の結晶を残すのも、それっぽいですね。
[良い点] タイトルにすうっと惹かれて読みに来ました。 そうですよね、単なる現象だけれど、本人なら感じたままに、相手は自分が思うことをそこに映しこんで。 汗水晶。 宝物なのですよね。 素適な着眼点…
[一言]  暑い辛いキツいとその人の苦しみを理解させるが、苦しみを爽快感とし笑顔を見せられ、感動した人がそれを努力の結晶等と表現したのかは分かりませんが、滲み出た汗が結晶化し服に目立つ人に対し街の人は…
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