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一、春の実り

恋をした。夏の夜空に身を委ね、君と過ごしたあの日々を

思い出す。


春、僕たちは新入生としてこの高校に入学した。

1-5組。

全ての始まりはここからだった。

出席番号11番、片岡 (そら)

僕はこの高校で、思いっきり青春を楽しむ。そういった決意が胸をよぎる。クラスに入り、席に着き前の席のやつと他愛もない会話をした。少しして担任が入ってきた。

杉本 (いさお)というらしい。髪は白髪で、少し頼りないような、しかし経験は豊富そうな。そんな担任だった。

担任は僕たちの名前を呼んでいった。ふと左を見ると1人の女子と目があった。互いに知らない存在だ。しかし妙に気になりもう一度見る。彼女はまっすぐ前を向いていた。


入学式の余韻も落ち着き、みな思い思いに過ごしているようだった。前の席にいた、及川 (ちから)とはすぐに打ち解けることができた。僕自身、クラス内でカーストが高い方じゃない。中学生の頃からそうだ。


あれは中学校の入学式の話。小学校から仲のよかった

俊樹(としき)と同じクラスになれて本当に嬉しかった。今思えばあの時期が1番幸せだったかもしれない。入学してすぐ俊樹は持ち前のキャラクターと運動神経のよさから、すぐにカースト上位になっていった。クラスで1番早く彼女も作っていた。そういったこともあってか、次第に僕は1人で過ごす時間が多くなっていた。中学2年になると本当に俊樹とは一回も話さなくなってしまった。


中学でうまくいかなかった分、高校は満喫したい。そんな気持ちが強い高校デビューだった。4月中旬、学校の校門をくぐった僕の目に、桜の花びらと、例の女子が鮮明に映った。






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