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Sランクパーティー

 ラックはバーナードと楽しくレストランで食事をした。



 2人は飲食を終えると


入り口の会計カウンターに向かった。


ラックは歩きながら


先ほどボイマンに回復魔法を


使ったレオナという神官を凝視(ぎょうしする。



 レオナは金髪で透き通るような白い肌をしていた。


レオナが座るテーブルには


剣士風の黒髪の男と


フルプレートの漆黒の鎧兜よろいかぶとの槍使いの男。


そして、兜の左右に白い羽を付けた大剣使いの女性。


その三名とレオナは


4人でパーティーを組んでいるように見える。



 「ラック、あの4人が気になるのか。」


バーナードはラックの視線の先に気付いて声をかけた。



 「ええ。バーナード先輩が神官さまを


S級ランクって言ってたんで


あの人たちはとんでもなく


すごい人たちなのかなって。」



 「まぁな。確かにアイツらは凄い。


アイツらは大陸唯一のS級ランクパーティーだ。


伝説のS級モンスターやら


災害級の古代竜を簡単に討伐してきた奴らだ。


だが、アイツらの凄さはそれだけじゃない。


アイツら、全員がレベル0なんだぜ。


信じられるか。


だから、アイツらの事を


『絶対なるゼロ』って呼ぶ奴らもいる。


おそらく、人間じゃねぇって冒険者の誰しも思っちゃいるが


それを口に出す奴はいねぇな。


レベル0は人を殺したってレベルの下がりようがねぇから


目をつけられて殺される可能性があるからよ。


アイツらのパーティー名は


紫に属する旅団( パープルピープル )』だ。」



 「へぇ~。紫に属する旅団ですか。


それにしてもレベル0で最強って凄すぎますね。」


ラックはバーナードの話を聞いて興味深げに頷いた。



 会計カウンターでラックは


バーナードの分の飲食代も支払った。


飲食代の合計は金貨6枚と銀貨3枚であった。



 バーナードは銀貨1枚分の酒のつまみを平らげて


金貨2枚もするワインのボトルを


3本も飲み干してしまったのだ。



 「やべぇ。持ち合わせのお金。


ギリギリ足りたわ。」


ラックはそっと胸を撫で下ろした。



 「なんかわりぃな。


新人でFランクのお前に


奢ってもらうなんて気が引けるぜ。


今度はオレが何か奢ってやる。」



 「え、本当ですか。


では、俺はその日を楽しみにしています。」



 「オレはギルドでの用事も済んでるからもう帰るぜ。


ラック、もしも、冒険者として


何かわからない事があったらオレに相談しろ。


お前の事はもうダチと思っているからよ。」



 「ありがとうございます。


冒険者になった初日に


A級ランク冒険者の友達が出来るなんて夢のようです。」



 「おい! もう敬語はよせ!


ダチに敬語を使われるとムズ痒くなるぜ。


俺の事はバーニーとでも呼べ。


先輩とかも無しだ! 


呼び捨てでかまわんからな。」


バーナードは照れくさそうに言った。



 ラックとバーナードはレストランの入り口で別れた。



 ラックは視界にスターテス画面を展開した。


(戦場で死んだ魂を全部、回収したからなぁ。


4253個の魂をゲットできたんだっけな。


攻撃力に2200振って3300。


防御力に2000振って2200。


新スキルが5つ解放されたんだよな。


【領域展開(光速化)】10/10


【発勁(浸透勁)】10/10


【発勁(爆発勁)】10/10


【気功術(神気)】10/10


【心意気功術(倍率無限)】10/10


新スキルも全振りできた。


残ポイントは3だけ。


新スキルは


結界内で物理最速スピードを得るスキルと


能力や威力に倍率が乗る『気』を操作する系と


攻撃に倍率が乗る『爆発勁ばくはっけい』と


防御力を無視して肉体内部に作用する『浸透発勁しんとうはっけい』。


『気』で倍率を上げた攻撃力を『発勁』でまた倍率を乗せる。


そんな攻撃もできるんだから、S級ランクにも勝てるかもな。


そういえば、おぼろげに、前世?で


俺は『ゲーム廃人』と友達に呼ばれていた気がする。


俺はオンラインRPG初心者の頃に


武器の攻撃力ばかり気にして最強を目指していたが


攻撃に倍率が乗るスキルの方がダメージが出ると知った時は


目から鱗が落ちる気分だった。


今、俺は倍率が乗るスキルを手に入れている。うれしい。)






 S級パーティー『紫に属する旅団』の4人は


レストランから出て、冒険者ギルドの建物からも出た。


建物の入り口にある大きな階段の下には


高級そうな装飾が施された馬車が停まっていた。


4人はその馬車に乗り込んだ。


その馬車の御者が扉を閉めて馬車の前部に向かった。


その時、突然、馬車の扉が開いた。



 「なんなの? 」


漆黒の鎧の男が扉の方を向いた。


漆黒の鎧兜の男の声は明らかに女の声だった。



 他の3人も扉の方に注目した。


扉を開けたのは黒髪の少年。



 その黒髪の少年はラックだった。


「おい。お前ら、ちょっとツラ貸せ。」


ラックは低い声音で4人に向かって言った。



 「貴方はさっきの。」


レオナは驚いた表情を見せた。



 「少年。僕らに何かようかな? 」


黒髪の剣士がラックに問いかけた。



 「君、まさか、


わたしたちにも喧嘩を売る気なのか?」


羽のついた兜の女性が言った。



 「お前ら三下が何で偉そうにしているのかを


詳しく訊きたいから、とりあえず降りろ。」


ラックは眉間にしわを寄せて言った。



 「え? うちらが三下だって?! 」


漆黒の鎧兜の女性はびっくりしたような声を出した。



 黒髪の剣士は笑顔を浮かべた。


「ククク。少年、君は面白い。


みんな、馬車を降りようではないか。」



 「もう! 馬車に乗る前に言ってよ。少年。」


羽のついた兜の女性は不満をラックに漏らした。



 紫に属する旅団の4人は馬車を降りてラックと対峙した。



 「少年。僕らに用があるなら手短に頼むよ。


僕らはこう見えても忙しいんだ。」


黒髪の剣士は余裕のある表情を見せる。



 「わたしらはS級冒険者だって知ってる?


冒険者の中では一番偉いんだから。」


羽のついた兜の女性は不機嫌そうにラックに言った。



 「俺は今は、ラック・デストって名前だ。よろしく。 


Fランク冒険者の俺が名乗ったんだ。


お偉いSランク冒険者様のお前らも名乗ってみろ。」



 「ん。 ラック・デスト・・ああ。


君が噂のギネタールの金色の英雄か。」


黒髪の剣士は少しだけラックに興味を示した。



 「英雄か何かは知らないけれど


うちらはガンボルト大公の家臣でもあるのよ。


ギネタールの領主って大公の家臣になったそうじゃない。


それじゃ、あんたは陪臣ばいしんじゃないか。


陪臣が直臣にその態度はないんじゃないの? 」


漆黒の鎧兜の女性はラックに文句を言った。



 「はぁ~? 大公の家臣だとぉ~? 


お前らが、今、どれだけ無礼な事を


俺に言ってるか気付いてないんだろうな。」


ラックは怒りの表情を見せる。



 「僕らが君にどんな無礼を働いたっていうんだい。


用がないんなら、僕らはこれで失礼するよ。」


黒髪の剣士は呆れた様子で言った。



 「みなさん、


彼にとっては何か重要な用件なのかもしれません。


キチンと、彼の言う事を聞いてから判断しましょう。」


レオナが3人に向かって諭した。


「わたくしの名前はレオナ・エフィリアです。


統一神教会の神官をさせて頂いております。


好きな食べ物は炭水化物です。


年齢はご想像におまかせします。


わたくし、何歳に見えますか? 当ててみてください。」


レオナはラックに自己紹介をした。



 それを見た羽のついた兜の女性が口を開く。


「わたしはミランダ・バルクだ。


趣味は部屋でサボテンを育てることだ。以上。」


ミランダは照れくさそうな顔で自己紹介した。



 漆黒の鎧兜の女性も続く。


「うちはテレサ・ドランウェルっていうの。


ポジティブって人から言われるけれど実はネガティブなの。」


テレサもラックにそう自己紹介した。



 黒い剣士も恥ずかしそうな顔をして口を開いた。


「僕は、クラウス・ライザーだ。


このパーティーのリーダー的存在だ。」


クラウスの顔は真っ赤になっていた。



 「ふ~ん。レオナ、ミランダ、テレサ、クラウスか。


(こいつら今はそんなお洒落な名前つけてるのか。)


それでクラウスが言ってたリーダーてきってなに? 


お前がリーダーじゃねぇのかよ。


(女に囲まれやがって


ハーレムパーティーモノの主人公気取りか。


でも、しかし、うん。なんだ。その。


こいつらの自己紹介は


フレンドリーな感じがしてちょっとだけ和んだわ。


でも、でも、それでも許さん!!!! )


お前らに10秒やる。俺を暴力でねじ伏せてみろ!


10秒たっても攻撃してこないと瞬殺すっからね。」



 「僕は弱い者イジメなんてしないさ。


用がないようだから僕たちはもう行くから。


君の質問の答えだけれど、本当のリーダーはレオナなんだ。」


クラウスは恥ずかしい事実を口にした。



 「10」


ラックはクラウスの言葉にお構いなしで数字を数え始める。



 「数えたって無駄だよ。


うちらを攻撃したって傷一つ、つかないんだから。


攻撃力も防御力もどっちも100万以上あるんだからね。」


テレサは困った顔をラックに向けた。



 「9」



 「もう、少年は、ほっといていいんじゃないの。」


ミランダは邪魔臭そうな顔をした。



 「8」



 「放置するなんて可哀想よ。


彼、なんだか一生懸命なんだもの。


すごく応援したくなっちゃう。」


レオナはラックに憐れみの目を向ける。



 「7」



 「周囲に見物人が増えてきた。


通行人の邪魔になるのはよくないだろう。」


クラウスは周囲を見渡して気を使い始めた。



 「6」



 「うちがあの少年に一発、入れてわからせようか。」


テレサは少し苛立ちを見せ始める。



 「5」



 「もう、テレサ、やっておしまいなさい。


でも、殺しちゃいけないわよ。そこまでしちゃダメだよ。」


ミランダはもうウザったくなっているようだった。



 「4」



 「彼の攻撃ってどんなのかしら。


わたくし、そこに興味があります。」


レオナは能天気な様子だった。



 「3」



 「まぁ、それで彼の気が収まるなら


僕は一発くらい食らってやってもいいんだがな。」


クラウスはラックに同情しはじめていた。


クラウスは、ふとラックの目を見た。


ラックの左目が微かに紫に光っていた。


「紫の魔光・・・おい! マズいぞ! 


信じられないが、こんなことってあるのか!?


みんな、聞いてくれ! 彼は陛下だ!!! 


みな一斉に全力で攻撃しろ!!! 


時間内に攻撃しないと本当に瞬殺されてしまうぞ! 」



 「2」



 「え~~~!!! テレサ! 


早く陛下に一発入れてよ! 」



 「うわぁ。ヤバすぎる! うちら殺される! 」



 「あらまぁ。天に召される時がきたのかしら。」



 「1」



 「深淵なる闇よ! 漆黒の狭間に、かの者を呑み込め!


異次元転移トランスディメンション!!!』


クラウスは闇魔法を唱えた。



 「聖なる剣よ! 


力を貸して! 聖剣術『両断ホーリースラッシュ!!!』」


ミランダの聖剣から光の斬撃がラックに向けて飛んだ。



 「槍よ! 我が息吹を放て!


竜炎息吹ドラゴンファイアブレス!!!』」


テレサの槍から猛烈な炎が噴き出してラックを襲う。



 「太陽よ。神の名のもとにその威を顕現せよ。


魔に堕ちた魂に救済の光を照らし救い給え!


太陽光線サンライトビーム!!!』」


レオナの杖から強烈な光線がラックに向けて発射された。



 ラックを闇が包んだ。それだけで効果はなかった。


ラックに光の斬撃が当たった。それだけで効果はなかった。


ラックに炎が襲い掛かった。それだけで効果はなかった。


ラックに強烈な光が照射された。少しだけ眩しかった。



 「うわぁ~! やっぱ無理じゃん! 」


テレサは無傷ノーダメージのラックを見て激しく動揺した。



 「僕は最初から陛下ってわかってた。ほんとだよ。」


クラウスは意味もない強がりを言っていた。



 「くっ、殺せ! 殺してみろ! 」


ミランダは心にもない台詞を吐いていた。



 「わたくし、生まれ変わったらお花屋さんになりたいな。」


テレサはもう諦めの境地に至っていた。



 「0」


その瞬間、4人とも頭を抱えて目を瞑った。



 「領域展開! 」


ラックを中心に魔力が周囲一帯に拡がり


自分の領域とこの世界を隔絶した。


それによって領域内はラックは光速で動けるようになった。



 ラックは光速で走ってクラウスに近づくと


ローキックで足を折って、そのまま勢いを落とさずに


回転して、裏拳(バックブローをクラウスの顔面に叩きこんだ。


クラウスは地面に崩れて落ち倒れ込んだ。



 ラックは続いてテレサを見た。


ラックは半身に構えて


体をグッとよじって力を溜める。


力が溜まった瞬間、左足で地面を強く蹴って


テレサに向かって勢いよく真っすぐに


大きく飛びながら右腕を伸ばした先の拳で


テレサの槍を跳ね飛ばした。



 槍を弾き飛ばされた反動で


テレサの体は大きく仰け反った。



 ラックはそのまま勢いを乗せた右足を


ドンッと、強く踏みしてめて


体重を乗せた拳撃をテレサの鳩尾みぞおちに食らわした。


拳撃の衝撃で鎧の胴部位がズバンッと粉々に粉砕された。


ラックはその勢いそのままに右肘を曲げて


次の攻撃に繋げる。


鎧が砕けて生身になったテレサの腹の鳩尾に


ダンッ!っとラックは肘打ちを食らわした。


ラックの肘は肩まで


テレサの鳩尾みぞおちにめり込んだ。


テレサは前のめりに屈みこみ倒れて頭を地面に打った。



 ラックはスッとり足でミランダに近づくと


聖剣を持つミランダの両手をラックは両手で捻りあげて


ミランダの懐に入身し、地面にテレサの体を投げた。


ラックに四方投げを食らったミランダは


ゴンッ!!!と


後頭部を激しく地面に叩きつけられ兜が吹っ飛んだ。


ミランダが叩きつけられた周囲の地面は


その衝撃で時間差で爆発したように土煙があがった。



 ラックは素早い動きで低く屈むと


レオナの腰に向けてタックルをした。


その衝撃でレオナは思い切り息を吐いた。


そして、ラックはレオナの腰に


両腕を回してホールドすると


レオナの体を持ち上げて


くるりと回転させ頭を地面に向ける。


ラックは腰に両腕を回して


回した腕を両手で握ってガッチリとロックした。


そのままラックは地面を蹴った。


レオナの頭を地面に向けて固定したラックは


空に宙高く舞い上がる。


空中で逆さになっているレオナの両脇に両足を乗せた。


そのままラックは体重を乗せて地面に落下した。


ズボっ!!!と、地面にレオナの頭はめり込む。


強烈すぎる地面への衝突の衝撃で


レオナは上半身まで地面にめり込んでいた。


レオナの下半身は直立不動で


足のつま先は天に真っすぐ向いていた。



 すぐにラックはレオナの身体から離れると


何くわぬ顔をして周囲の人々の中に溶け込んだ。



 ラックが光速で動作が出来る領域を


展開していたために周囲の人々の目には


一連の出来事は一瞬の出来事だった。



 周囲の一般人の人々の目には


突然、S級冒険者4人が悲惨な姿で


地面に倒れているのが映った。



 ラックは何事もなかったように大通りを歩き出す。


「あいつら、人間の真似事などしおって!!!


あ。 俺もそうだった。 


でも、俺より先に


人間の真似っこをするなんて生意気だ!


今度、じっくり説教してやるから覚悟しておけよな! 」


ラックは独り言をブツブツ言いながらも


スッキリした顔で大通りを軽い足取りで


時々スキップしながらホテルに向かった。






 はじめまして。


Cookieです。


もしも続きを読みたいを思って頂けたのなら


ブックマークや評価をして頂けると励みになります。


よろしくお願いします。




 今日は仕事が休みでした。


明日も有給を取って休みですが職場の皆さまと


夜にオンラインでマリ〇カートと桃〇をする予定なので


更新できるかは微妙ですが頑張って書きたいです。


でも、ゲームに流されて3年間も


小説を一行も書かなかった反省を胸に


少しでも小説を書いて何かを残したいと思います。


オンラインゲームなんて


サービス終了したら何も残らないんだからね。

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