24話 笑う悪魔天使の怒り(対金崎戦Part9)
試合もクライマックスへ。
7回裏。矢島がワンアウト2塁のピンチを背負うがあとのバッターをサードファールフライ、三振にきってとり、スコアボードに0を刻む。
8回表。バッターはやっさんから。ここで攻めきれなかったらもう終わりだ。この1、2番が出てクリーンアップに回したい。今日1〜4番は全員ヒットがでている。同点にするのも逆転するのもここだ。
やっさんがバッターボックスに入る。
1球目。
外からのスライダーをファールにする。
タイミングは合っている。他の球種はどうか。
2球目。
インコースへのストレートをまたファールに。今度は若干振り遅れた。
このピッチャーがこのカウントで三振を狙うなら。
ストレートは多分次はきちんとタイミングを合わせるだろう。スライダーも1球目はファールながらタイミングはバッチリだった。投げるのはチェンジアップかスローカーブ。それもストライクからボールになるような。
3球目。
チェンジアップ。しかし高いボールが落ち切らない。やっさんがそれをきちんと捕らえる。センター前。先頭が出塁。
自分に回る。サインは・・・バントか。今日当たっているとしても仕方ないだろう。まずは同点だ。
この局面というのはおもにサードとピッチャーが前に出る。ファーストも出るが、牽制球のためにモーションに入ってからなのでスタートが遅れてしまう。
なので、ここはファースト側に転がすのがいいとされる。
1球目。
外のストレート。
これをきちんと決める。
よし。1球で決められた。失敗すると流れが悪くなるからきちんとできてうれしい。
バッターは伊藤。
今日タイムリーを初回に打っているがピッチャーが代わって打てていない。しかし当たりは悪くない。
1球目。
スローカーブを外角低めに入れてくる。それを伊藤は見送った。
「ストライク。」
厳しいコースだった。これを打つと内野ゴロになりやすい。狙うならストレートか。
2球目。
外角のスライダー。
これをバットが捕らえた。
打球はレフトへ。しかし伸びない。レフトが定位置より後ろ10メートルあたりでつかむ。レフトフライではランナーはタッチアップすらできない。
ツーアウト。
バッターは浜崎先輩。
外野は定位置。
頼む。ヒット1本でいい。
1球目。
内角へのストレート。
「ボール。」若干コースが厳しいか。ストライクと言われてもおかしくないところだ。
2球目。
外へのチェンジアップ。高さが甘い!!
バットがきっちり芯で捕らえた。打球はライト前に落ちる。
やっさんは3塁を回って一気にホームを目指す。ライトも捕球してバックホーム。好返球だ。
今日2回目のクロスプレーとなる。判定は・・・
再びクロスプレー。好きだな作者と言わないで。一昨日、白神氏と打ち合わせをしました。現在もメールで打ち合わせ続行中。