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観察47:プロポーズ?

「お兄ちゃん結婚しよう」

家でのこと。オレはこころと来週から始まるテストの勉強をしていたんだが、そこへいきなり雪奈がやってきた。

「「………………………」」

そしていきなりの発言だ。オレとこころは無言になるしかなかった。

「とりあえずあれだな………数学は絶対三角比でるな」

「とりあえずあれね………英語は範囲がきっちり設定されてるからそこを重点的にするしかないね」

まぁずっと無言な訳にもいかないので、オレとこころはテスト勉強を再開した。

「………決死の告白を無視された上で流されたんだよ」

残念なことにオレ達には他に選択肢がなかったからな。

「ねぇ、俊行」

「何だよ? こころ」

「アタシと結婚しない?」

「寝言は熟睡して言え」

「いや、熟睡してる時って寝言なんて言うの?」

「知らん。学者に聞け」

オレは適当にこころと軽口を叩きあう。

「そしてお姉ちゃんと私のこの扱いの差は何なのかな?」

冗談に聞こえるか聞こえないか。もしくは本気か本気じゃないか。

「とーくん。結婚しよう」

いや、瑞菜。お前はマジでシャレにならない。というか……。

「どこから出てきてんだ? 瑞菜」

さっきまで確かに瑞菜はいなかったぞ。

「玄関から普通に入ってきたけど?」

………普通に気づかなかった。

「ねぇとーくん。それで結婚するの? しないの?」

「しないよ。まだ。普通に考えたら分かるだろ?」

「あはは……それもそうだね」

「「…………………」」

何故か雪奈とこころがオレ達をにらんでいる。

「なぁ海原。結婚しないか?」

「消えろ永野」

とりあえずオレは何処からか不法侵入してきたやつにそう言って追い出す。

「何故か俺だけ扱い悪すぎないか!?」

「ぐだぐだ言わずにさっさと消えろ。ぶっ食べるぞコノヤロウ」

「くぅ……親友にこの扱いとは……覚えてろよ!」

捨て台詞を残し、永野はいなくなった。

「でも瑞菜。何しに来たんだ?」

「うん。テスト勉強、一緒にしようと思ってね」

「そっか。じゃあ一緒にするか。……良いよな? こころ」

「拒否する理由は全くないわね」

「ありがとう。とーくん、こころさん」

そしてオレ達三人はテスト勉強を始める。

「……そして私はナチュラルに無視なんだね」

はぁ……こいつは。

「雪奈。お前も素直に言えよ。一緒にテスト勉強したいだけなんだろ?」

「そして分かってるのに、今までスルーしてたんだ……」

「ぐだぐだ言ってるとぶっ食べるぞコノヤロウ」

「そして永野さんと同じ扱い!?」

はぁ……めんどくさい。

「さっさとこい」

オレはぐだぐだ言ってる雪奈にそれだけ言って勉強に入る。

「うぅ……お兄ちゃんてば冷たい」

「雪奈。早く来なさいよ」

「ほら、雪奈ちゃん、私の横が空いてるよ?」

こころも瑞菜も雪奈を誘う。

「うぅ………」

何を迷ってんだか……。

「雪奈」

「うぅ……何かな? お兄ちゃん」

「結婚についてはそのうち考えるから一緒に勉強するぞ」

オレの言葉に雪奈は一瞬ポカンとして――

「うんっ!」

――そして笑顔でうなずいた。



オレは罪悪感と共にその笑顔を見ていた。


久しぶりに雪奈がメインヒロインぽい。


最近二日に一回の更新になっててすみません。テスト期間ですので一応勉強してる訳です。と言う訳で、毎日更新は来週の金曜日からの予定ですのでご了解のほどを。

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