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観察43:納得

「……客、来ないな」

場所はメイド中華永野亭。お昼時なのに料理店であるこの店には人が一人もいなかった。

「こんな風俗まがいの店に真っ昼間から入る強者はいないんじゃない? 俊行」

「………そんなことをこころが言ってるが?」

オレは不届きな事を言ったこころについて永野に意見を求める。

「否定は出来ない」

「………ダメだこいつら」

まぁオレも否定出来ないんだけど……。



「お兄ちゃ〜ん! 来たよ!」

「帰れ」

「いきなり拒絶された!?」

「あはは……とーくん、遊びに来たよ」

「いらっしゃい瑞菜」

「………この扱いの違いは何なのかな?」

いきなり叫んで店に入ったか入らなかったかの差だ。

「てか、お前ら本当に来たのかよ」

「それはこころお姉ちゃんに話を聞いたらね」

「うん。こころさんの話を聞いから」

「……一応確認しておくとどんなことを?」

「お兄ちゃんが変態ってこと」

「とーくんが浮気してること」

「……………………」

あれ? 何ですぐに否定出来ないんだろう?

「俊行。どうでもいいけど、立ち話ばっかりしてないで席に案内しなさい。一応客よ」

「……そう言うお前がしろよ? こころ」

厨房で休んでいたこころが出てきた。

「あ♪ こころお姉……ちゃん?」

「うわぁ……こころさん可愛い」

「どう? 可愛いでしょ」

こころは二人に制服姿を誇らしげに自慢する。やっぱり女の子って可愛い服とか好きなのかな?……まぁ人によるか。

「可愛いすぎるよ……」

「うん。とーくんが骨抜きにされるのも仕方ないかも」

いや、オレは瑞菜一筋ですよ?

「アタシ的にはチャイナ服の方が気に入ってるけどね」

「これより可愛いの?」

「うん。俊行が鼻血を出すくらい」

「「……………………」」

うわぁ……すごい軽蔑の視線が……。



「ところでとーくん」

「ん? 何だよ?」

「バイトはいつ上がるの?」

「知らない。永野次第だ」

「そっかぁ……じゃあ終わるまで待ってるね」

「あん? 何かあるのか?」

「うん。こころさんの制服姿をみたらね」

「あぁ……服でも買いに行くのか?」

「うん。そうだよ」

「じゃあ、永野に話して、できるだけ早く上がれるように頼んどく」

「うん。よろしくね」

こうして瑞菜と買い物に行くことになった。


あくまで買い物です。デートじゃありません。

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