三章 秋
2学期がいつの間にか始まった。受験期というのも案外緩い言葉で、文化祭、体育祭の準備練習は今まで通りきっちり行われた。
個人的には文化祭も体育祭もあまり好きではない。クラスで団結して一つのことをなすみたいなのはとても好きだ。実際グダグダで稚拙なものだったが、クラスの出し物はとても楽しかった。体育祭も……まぁまぁよかった。
だが、全体的に見ると評価は一変して地に落ちる。はっきり言おう、クソだ。よくまぁこんなにつまらん文化祭体育祭を開催できたものだ。周辺地域でもつまらん文化祭で有名らしい。納得のクオリティだ。
制限は厳しいは、土地は動きいくいは、そもそも立地がクソだはで踏んだり蹴ったり。漫画アニメのようにいかないのは分かっていたが、ここまでとは予想してなかった。
これから高校受験する人はぜひ文化祭に足を運んでほしい。
勉強に話を戻そう。この頃は何やかんやで勉強はしていたが、そっちの準備もあり、正直あんまりエンジンがかかっていなかった。
センター試験2ヶ月前、マーク模試を何個も解いたり、実際のセンターのスケジュールに合わせて模試をやったりもした。そのへんの素材提供は悪くなかったと思う。ただ、私自信が生かしきれなかっただけで。
そんな時期になっても、やっぱり私は勉強が嫌いだった。点数ももうちょっと上げたいってレベルなのにそこでまぁまぁ満足してしまっていた。これにも理由がある。
私には同じくらいの学力、そして同じ文系の仲のいい奴がいた。帰る方向も同じなので、結構仲良くしたつもりだ。多分。
その時、私の中での満足の基準が彼にあった。彼に負けたら悔しい、彼に勝ったら及第点とまぁそんな具合に。しかし、それは間違いだった。
同じぐらいの学力……と記したが実際には若干私のほうが常に上にいた。勝率も7、8割でほとんど負けることは無かった。これがこの先おかしな自信を持ってしまう原因の一つになる。
彼の志望校が私と同じくらいか少し高いぐらいだった。あとは自分で考えてくれ。もう書くのが億劫になってきた。