第6話 ミドルフェイズ3 「謀略の気配」
GM :では、イベントです。あなた達が今後の予定を話していると、行商人の格好をした黒髪の女性が訪ねて来ます。…ここからはRPで演出しようか。
***
黒髪の女:「もし。…もしやあなた方は、先王のご息女フレア様と、そのご一行様では?」
訪ねて来たのは、濡羽色の長髪を緩くまとめた年若い女性だった。涼やかな切れ長の目をしており、やや薄い唇がうっすらと微笑を湛えている。
フレア :「ええ、そうよ。私はフレア・ルージュ、それがどうかした?」
リオン :「ちょっと、勝手に名乗らないでくれるかな!?(焦」
イスキュ:「ワシは一行というより、崇められる立場なのじゃが……」(一同笑)
黒髪の女→ルミア:「それは失礼いたしました。私、セスティア国の契約魔法師をしております、ルミアと申しますの。今回貴方方の下を訪れましたのは……正直に申し上げますと、フレア様にこの国の政権を取っていただきたいからですわ」
フレア :「……どうして?」
フレアの目が警戒に細められ、、声が一段低くなる。
ルミア :「我々セスティアといたしましても、ヘルガーの非道は許しがたいんですの。ですが共同戦線を張ろうにも、現在のアルバン王は聊か頼りないお方……」
困ったように眉を潜め、目を伏せながら語り続ける。
ルミア :「私どもは、アルバン王よりも頼りがいのあるお方にこの国の君主になって頂き、その上で同盟を結ばせて頂きたいのですわ。それが、貴方…」
そう言い終えると、ルミアはフレアへと流し目を送る。
フレア :「でも私、そういうの面倒くさいのよねぇ…」
ルミアの視線を受け、鬱陶しそうに手を振るフレア。可愛い少女は嫌いではないが、彼女は好みでは無いようだ。
ルミア :「もしあなた方がこの話に乗り、反乱を起こしてくださるのならば、こちらはわが国の兵をお貸しいたしましょう」
リオン :「怪しいけど……でもこれは、チャンスかもしれないね。元々僕たちは反乱を起こすつもりだったし、いい話じゃないのかな?多少怪しくはあるけど、危ない橋でも渡らないと僕らはどうにもならないからね。…戦力差がありすぎる」
ルミアを警戒しつつも、軍略の面からリオンが言い添える。何か気になることがあるのか、時々訝し気な顔をするものの確信には至らないようだ。
フレア :「…ローランとヌシ様は、どう思います?」
決めかねる様子で、フレアが二人に意見を求める。手荒な真似はしたくないようだが、リオンの指摘もまた最もであり、判断がつかないようだ。
イスキュ:「ほ、ただで施しをくれてやるのは神の所業よ。こやつがその域にあるとは思えんがのう」(ドヤァ
ルミア :「先ほども申し上げました通り、こちらにも利があっての先行投資ですので」
微笑みを崩さぬままさらりと答え、動揺した様子もない。
イスキュ:「まぁ何にせよ、ワシはこの国のモノではない。お前たちで勝手にするがいい」
そこまで言うと、イスキューロンはごろりと寝返りをうち、背中を向けてしまう。神として加護は与えるものの、積極的に関与する気はないようだ。
ローラン:「まぁ、俺が一人で決めるなら、組まねぇ。気に入らねぇからな」
いかにも胡散臭い、といった表情でルミアを見やり、フレアに向き直る。
ローラン:「だが、決めるのは姫さん、あんただ。それに、あんたが何をおいてもこの国の王になりたいってんなら、形振り構ってる余裕はねぇんじゃねぇか?」
***
ましろ :うーん、めんどくさいけど…フレアちゃん、目的が「守護」なんだよねw…民守らないとねー。
***
フレア :「…そうね。私は何をおいても、この国の民たちを守りたい。その為には、めんどくさいとかも言ってられないしね。」
覚悟を決めた表情で、顔を上げる。
フレア :「その話、受けるわ。何かあっても、私が責任を取る。…ヌシ様も、どうか力をお貸しください。」
イスキュ:「ほ、任せておけ。お主は中々見どころがある故な。」
フレアからの祈りを受け取り、背中越しに告げる。質の高い信仰心を受け、とても満足そうだ。
ルミア :「…では、この話に乗っていただけるということで?」
フレア :「ええ。」
ルミア :「うふふ…。畏まりました。」
袖で口元を隠し、ひそやかに笑う。
ルミア :「…では、私は国境付近に兵を待機させておきますゆえ。何かありましたら、こちらに」と、大体の位置が書かれた紙を渡します。
フレア :「ええ、ありがとう。」
ルミア :「では、お待ちしておりますわ。」
そう言ってルミアはフードを被り、立ち去っていく。
イスキュ:「あやつめ、妙に手際が良いのぅ。」
ごろんと向き直り、目を細め警戒を露わにする。
リオン :「まぁ、怪しいのは間違いないけどね。念を入れるに越したことはないだろうし、僕は彼女についてこっそり調べておくよ。」
***
GM :といったところで、ルミアとの接触イベントは終わりです。では引き続き情報収集、GMから新たに提示する項目はありません。皆さんで各自調べたいことを調べてください、ということですね。
amida :ルミアとか、セスティア関連についてはリオンが行こうかなと思ってる。難易度高そうだしね。
ニーグ :今出てないのは、②「アルバンについて」だったね。あとは、ディーノについても調べておかないと。
ましろ :ただ、気になってるのが、さ…。ルークが「城の防衛のためにフレア達を捨て置く」って言ってたけども、それって「防衛をしなきゃいけないぐらい敵が近くに来てる」ってことじゃないのかな。
ななむ :ヘルガーの奇襲部隊、とか?
GM :あー、ルークにそこまでの意図はないよ。現状だと、城下町があまりにも手薄すぎるからっていうだけ。
ななむ :セスティアが「協力してヘルガーに立ち向かう」って言っておきながら、その実ルーミルの首都を取りに来てるっていう線は無い?
GM :んー…、その可能性については、「セスティアについて」で調べた方が早いかな。
ましろ :それは、「ルミアについて」で調べても出る?
GM :その二つは別項目で。
ましろ :それなら、「アルバン」「ディーノ」「セスティア」「ルミア」で終わりか。
GM :あ、言ってしまうと、アルバンについて調べてたら、ディーノについても出ます。
ニーグ :ということは…アルバンとディーノは、常に一緒に行動している、ということか!?♂
GM :兄弟だからね!♂
ましろ :ヤバイ!?ホモはやばいってホモは。
GM :ホモはななむの役目だからな。
ななむ :おい(迫真
ましろ :…と、なると、あと調べるべきはヘルガーだね。戦力とか、奪われた村の被害状況とか。現状を知っておかないと上に立てないしね。
ななむ :軍の動きと被害状況は、別の項目になるんじゃないの?
GM :うん、別だね。
amida :メタいこと言うと、ヘルガー関連は次回以降になりそうだから、ある程度は後回しにしていいと思うけどw
GM :…。(黒笑
ましろ :でもこれ、今決めなくていいよね?そしたら、とりあえず②「アルバン」と⑤「ルミア」、⑥「セスティア」だけ調べちゃいましょう。
ニーグ :はい。じゃあアルバン、13出せばいいはず…。(コロコロ)14、よし。
GM :はい、ではアルバン行きまーす。
②現王アルバンについて 難易度15(13)
謀反を起こした従属騎士、ディーノの弟。
勇敢だったディーノが、ヘルガーとの戦いで戦死したため王位を継いだ。
しかし、アルバンは内政の手腕は悪くないものの戦闘はいまいちであり、このところ負け続けである。
スタイルは支援と治癒に長ける「メサイア」で、シェリーという一人娘がいる。
CL換算で5以上はあるはずだが、フラッグ(※1)は現出していない。
GM :そう、ディーノはすでに戦死していたんだよ!
一同 :ナ、ナンダッテー!?(棒読み)
GM :まぁ、5レベ以上なのにフラッグが出ていないって時点で、彼の不甲斐なさについてはお察しですw
ましろ :じゃあ、どうすっかねー…。ルミアとセスティア調べた後、フレアはシェリーについて調べようかな?アルバンと戦わなくても、彼女を通せば話を付けられるかもしれないし、その為にもシェリーの説得は必要だと思うんだよね。
amida :シェリーに関しては調べるとしても、ディーノは本当に戦死したんですかねぇw
GM :んー、そこは「通説では戦死」としておきましょう。後で闇の魔王として復活するかもしれないし…メタいこと言うとそこまで考えてないw
ななむ :じゃあ、あと調べるのは⑤「ルミア」、⑥「セスティア」、⑦「シェリー」、か。
ましろ :セスティア軍の変な動きとかも⑥で出る?
GM :んー、それは相当高い達成値が要るね。
amida :リオンが一番達成値は高いけど、どっちを振ろうか…。
ななむ :じゃあ、ローランが先に⑤「ルミア」振ろうか。えー…そやね。ここで「天運」1個だ。
ニーグ :おぉ!?
amida :ぶち込むねぇ。
ななむ :⑤を、4d6+4で。(コロコロ…)12+4、16!
GM :うん、余裕余裕。
⑤ルミアについて
1か月ほど前から、ルーミルを訪れている薬売り。普段はティアと名乗っている。
彼女の売る丸薬は非常に評判が良く、馬車に轢かれて骨折した子供が3日ほどで完治したそうだ。
ましろ :…おかしくない!?w 3日って。
GM :まぁ、そういう魔法があったよね?っていう話ですね。
amida :《キュアシリアスウーンズ》ですね、分かります。
ななむ :生命魔法師か…。
GM :はい、他に何か調べる人は?
amida :じゃあ、リオンがセスティアについて調べます。3d6+8で《アシスト》も飛ばせるし、何とかなるでしょう。(コロコロ…)19に《アシスト》飛ばして、22です。
GM :よかったね、情報2段階目は20だよ?w
amida :なんか20くさいなーと思ったからw
⑥セスティアについて
同盟こそ組んでいないが、そこそこ友好な方。
騎兵の君主ファルディオ・ルーガルディ、生命魔法師のルミア、魔剣士のヴェリド、そしてファルディオの王具である意志持つ槍、聖槍ウォーリスが主な幹部である。
騎士団もいくつか抱えており、士気を維持して力に変えるフラッグ「フラッド」を有している。
ルミアは小柄で明るいポニーテールの少女であり、基本的に考えるよりぶん殴る方が性に合っているらしい。
ましろ :…あれ、さっきのルミアって偽物じゃね?
amida :だよねぇ。ルミアどう聞いても裏ヒーラー(※2)だし。
ななむ :さっきの自称ルミアは、じゃあヘルガー側か…。
amida :罠くさいな。
ましろ :で、最後の⑦「シェリーについて」。〈情報収集〉かな?
GM :そうだけど、他に振り替えたい技能があったら言ってくれてもいいよ。
ましろ :んー、〈聖印〉で判定とかできる?聖印が身分保障になるなら、それ見せて話を聞くとか。
GM :…聖印見せたら捕まるよ?指名手配中だから。
ましろ :だめかー。
GM :まぁでも、そんなにシェリーの情報難易度は高くないよ?何せ事前に項目作って無かったからねw 出せる情報はあるけど。
ななむ :まぁ、人柄を知るくらいでもいいんじゃないかな?ヒロイン候補みたいだし。
ニーグ :居場所とかは出るんじゃないかな?
ましろ :居場所が分かれば説得しに行けるな、十分十分。…とりあえず、天運1個だけぶっこんどこかw
amida :ヒロイン獲得に必死だなこいつw
ましろ :ヒロインの為に頑張るんやで俺は!(コロコロ…)あー死んだ!10!
GM :10だと1段階目のみだねー。
⑦シェリーについて
アルバンの娘で、一応騎兵の聖印を持っている。
しかし、騎獣である愛犬と基本的にいつも一緒であり、あまり争いは好まない。
今は城にいるが、警備が厳重なためこっそり会うのは難しいだろう。
ななむ :はいGM!《鳥獣の友》使ってその愛犬とお話できますか!?(キラキラ目
GM :折角取ってるから許可しようw 会えれば可能です。会話というより、何となく感情が分かる感じになるけど。
***
リオン :「色々と調べてみたんだけれどね。どうやらあの連中、セスティアとはあまり関係が無さそうというか、偽物じゃないかなぁ?」
フレア :「あら、そうなんだ。……めんどくさいことしてくれるわねー……」
リオン :「ま、何かくさいとは思ってたんだけどね。」
ローラン:「なら、ヘルガーの奴らか……? 奴ら、どうしてもこの国をめちゃめちゃにしたいらしいな。」
リオン :「彼らがどこに所属しているか、はともかくとして……。こちらに友好的かと考えると、ちょっと怪しいよね」
頬を指でトントンと叩きながら、考え込んで。
フレア :「そうね。まぁ……あれ? 私いつ頃行くって言ったっけ? あの自称ルミアとの約束で」
リオン :「準備が終わったら合流してください、とは言ってたね。」
フレア :「ということは…準備が終わってないから、まだまだ向かわなくていいって事ね!」
と黒いこと言いつつ純真な笑みを。
***
ましろ :とはいえ、行かなくてもそのまま攻めて来そうだよな……。
ニーグ :国境で準備してるわけだからな……。
GM :おい、リオンの「禁忌:破約」はどうした!?w 破約だろこれ!
amida :先に約束を破ったのはそっちなんだよなぁw
GM :はい、では情報収集一通り終わったので、一旦シーンを切ります。次がルートの分岐点ですよー。
※1フラッグについて
CL5以上の君主に発現する、聖印の発展形。君主の信念がより確固たる形を得た時に現れるとされる。
国に所属するもの全てを強化するが、君主に大きな負担を強いるため、一定以上の強さが無ければ担いきれない。
※2通称「裏ヒーラー」について
呪法魔闘士、常盤の系統とも。生命魔法で他者を治癒するのではなく、自分の肉体を強化し格闘で戦うヒーラーの変則型。
医師兼武術家という側面からか、《軽功》《調息呼吸》といった中国拳法を彷彿とさせる特技名が多い。