第一話 PC1~3オープニング 「帰郷 そして投獄」
PL→PCの対応表
PL:ましろ→PC:フレア のんびり王女
PL:amida→PC:リオン 生意気ショタ魔法師
PL:ななむ→PC:ローラン おっさん騎士
――それは、ほんの気まぐれだった。
祖国を追われ、亡命しての隠遁生活。とはいえ生きていくだけならば、お金はローランとリオンが稼いでくれる。
頼もしい部下達のもと、日がな一日のんびりして、たまに混沌災害が起これば討伐に向かう。そんな日々が、気づけば3年も過ぎていた。
楽しい時間だった。ずっとこのまま、日々を過ごしていても良いとさえ思った。
だがある日、ふと気になったのだ。故郷は、――ルーミルと名を変え、もはや父の国では無くなってしまった故郷は、今どうなっているのだろうと。
――それが、私の運命を変える思い付きだとは、その時は考えもしなかった。
***
GM :では、PC1~3のオープニングから初めて行きます。あなた達は、ルーミル北部のセスティアに名を隠して亡命していたんですが…
ましろ :あ、名前は隠してないです。禁忌だから。
GM :お、おう(汗)。
amida :まぁ、そこら辺はリオン君が、対外交渉は何とかしたんでしょう。
GM :ちなみに亡命中、セスティアの王の下に助けを求めに行ったりはする?
ましろ :しないやろ。
GM :あ、しないのか。じゃあ、隠れ住んでる街の近くで混沌災害が起こったりしたら…
ましろ :まぁお世話になってる街があるやろうから、その街の人たちの為には頑張るよ。基本的には昼行燈なんでそれ以外は…。
GM :ふむ…。どうやって食いつないでたんだろうね?w
ななむ :それはほら、ローランがバイトで日銭稼ぎをして…
amida :リオン君がマネージメントして。
ましろ :フレアちゃんは寝てるw
GM :ローランだけ可哀想w まぁともかく、そうして亡命の旅を続けて、ルーミルに戻ってきたところです。ルーミル領に入って暫くして、ふと気が付くと…ルーミルの軍隊と、偶然バッタリ鉢合わせます。これは〈知覚〉判定もなし。
GM :そして、彼らはPC達の顔を知っていますので、「おい亡命してた奴らが戻ってきたぞ!」「ど、どうする!?」「とりあえず捕まえろ!」とこちらに向かってきます。
ましろ :え…何でフレア達そんなうかつな事してるん?(
GM :まぁ3年経ってるんで、現在のルーミルの様子を見に行ったってことで。あと話の都合上、ルーミル軍の接近には気づかなかったって事でお願いします。
リオン :「くっ!僕としたことが、こんな奴らの接近にも気がつかないなんて…!」
amida :こうやろ?w
GM :リオン君〈知覚〉高いからねw でも今回は自動失敗で。
GM :それで、3人と軍隊なんで多勢に無勢、あなた達は奮戦むなしく捕らえられ、ルーミルの首都へと連行されてしまいます。
ましろ :いや、抵抗なんてしないんで。
GM :あ、しないのか。
フレア :「あー、連れてかれるのねー…。」(とてもねむそうな声)
ましろ :こんな感じ。
GM :なるほどw では遭遇した所で、ルーミル軍の部隊長「ルーク」が話しかけて来ます。
ルーク :「我々はヘルガーとの戦闘の帰りで、貴方がたへの追手ではない。…だが、見つけてしまったものは仕方がないな。申し訳ないが、城まで連行させてもらうぞ。」
ましろ :ほむ、そのルークって、今のルーミルの兵士?フレアと顔見知りでも大丈夫かな。
GM :ああ、フレアの元部下ってことにしても大丈夫。
ましろ :じゃあ、こう返そう。
フレア :「あら、ルークも大変ね。しょうがないわ、あなたの顔を立てて、ついて行ってあげる。」
ルーク :「ありがたい。手荒くせずに済むのなら、それに越したことはないからな。」
フレア :「痛いのは嫌だもの。面倒くさいしね。」
amida :じゃあ、リオンはこう反応するかな。
リオン :「全く、うちの姫様は…。とはいえ、確かに多勢に無勢か。ここは様子を見るしかないね。」
フレア :「そうそう。勝てそうにないなら、無駄な争いはしない方がいいわよ。」
ローラン:「…姫様の仰せならば、是非も無し。」と、構えかけた拳を下ろします。
GM :では3人はそのまま城へ連行され、牢へと入れられます。武器や魔法師の杖も取り上げられますね。そしてルークが牢の前で、フレアにこう訪ねます。
ルーク :「これからアルバン王にお伺いを立てる。運が悪ければ打ち首、良くても従属を強いられるか、軟禁状態になるだろう。その前に、自分から従属する気はあるか?」
ななむ :現王のアルバンって、フレア姫の父親の仇の、弟だったっけ?
GM :そうそう。
フレア :「それは無理ね、私はあの人の下につく気はないわ。あの人が私の下につく、というのなら話は別だけど。」
ルーク:「…そうか、最悪の事態になる可能性が増えたな。…仕方あるまい、ここで大人しくしていてくれ。」
――苦々しげに告げ、牢を立ち去ろうとするルーク。そこへ、フレアがぽつりと言葉を投げかける。
「ルーク。私は、諦めてないからね?」
普段はとろんとして、やる気を感じさせないその瞳は、その時は確かな意思を宿していた。
ルーク :「…私からは、何も言えない。」そう言って、そのまま立ち去ります。
フレア :「…あーもう、面倒くさーいっ!」と、すぐにまためんどくさがりモードにw
リオン :「さて、もう彼への義理立ては済んだだろう?早く脱出の算段を立てないと。」
フレア :「リオン、何か適当に考えちゃってよー。」牢の床に寝転がってごろごろしてる。
リオン :「…ま、そうだね。天才の僕に任せておきなよ。」
ななむ :あ、〈知覚〉で判定してもいい?抜け道とか、牢の壁にヒビや崩れてるところはないか。
GM :それは、判定するまでもなく無いね。あと見張りも数人います。
フレア :「ローラン。いざとなったら、あなたも頼むわね?」見張りの方を見やりつつ。
リオン :「ま、武器無しで戦えるのは僕ぐらいだからね。」(※)
GM :——え!?リオンが返事すんの!?
amida :あぁ、今のそっちか、ローランの方に言ったのか。
ななむ :なぁにを言っとるのかねこのガキャァw(ビキビキ
リオン :「――あぁ、そういえば貴方も素手で戦えたね。忘れてたよ」
ローラン:「言ってくれるなこいつ…。」青筋を立て、拳をポキポキ鳴らす。
フレア :「全く、私はかよわいお姫様なんだから、二人ともしっかりしてよねー。」
GM :といった所で、PC4のオープニングに移ります。
※グランクレストにおいて、魔法師の杖は「魔法の発動判定の際に達成値を+1する」だけの効果しか持たないので、リオン君は簡単な魔法なら丸腰でも扱えます。
なお、ローランはミノタウロスに変身して素手で戦う獣人ですので、身一つでも十全のパフォーマンスが発揮可能。「武器無しで戦えるのは僕だけ」とは一体…。