第14話 エンディング 「嵐の前の静けさ」
更新が遅れまして、大変申し訳ございません。
GM :ではエンディング、部隊をまとめて砦に帰投したところからです。 損害は軽微やんな?
ましろ :そうやな。なにせ、フレアはダメージくらってないしw
ななむ :ローランが《だいしゅきホールド》喰らったくらいやなw それでもHPは半分も減ってないから、まぁ大丈夫やろ。
ニーグ :カバーで攻撃受けたけど、ダメージ0だったから問題なし。兵達の信仰も深まったでしょう!w
ましろ :カミサマー!!
amida :「見よ、神は災害から我らを守って下さる!」っていう感じでw
GM :自分の攻撃なんだよなぁw
***
GM :……それで、エンディングは具体的にどうする?王城に戻ってもいいけど、タイミングとしてはアルバンが城に戻ってくる前になります。
ましろ :すぐに王城に戻ろうと思うんだけど、その前に砦の人たちを労っていきたいかな。
GM :かつての同胞を手にかけたことになるから、砦の兵たちは沈んだ顔をしていますが。
ましろ :じゃあ、そこはRPしようか。
***
フレア :「ごめんなさい。 こんな事態を招いたのは、君主である私の責任だわ」
そう言って、兵たちの前で頭を下げるフレア。
フレア :「今回の責任は……罪は、私が全部背負うから。だから、あなたたちは自分を責めないで。変わらずに、この国を守ってほしいの」
そう呼びかけるも、やはり兵士達の表情は晴れない。
兵士A :「それが我々の任務だと、分かってはいるのですが……。やはり、やり切れないものはありますよ」
フレア :「そうよね……。だからこそ、あなたたちは手厚く彼らを弔ってあげて」
兵士A :「はい。彼らの村は未だ奪われたままですが、せめて故郷が見える丘の上に、墓を作ってやろうと考えています」
フレア :「その村も、私が取り返すわ。この戦が終わったら、改めて跡地に慰霊碑を立てましょう」
兵士A :「……ええ、そうですね」
そこまで話して、ようやくその兵士は淡い笑みを浮かべた。
――そうして、兵達と別れた後。城へ戻る最中に、リオンが苦々し気に呟いた。
リオン :「……本当に有効な手段だよね。実質こっちの同士討ちで、勝っても負けても奴らは失うものがない。……でも、全く美しくない。気に入らないよ、こういうのはさ」
フレア :「そうね。……でも、だからこそ、私達は前に進まないといけないわ。彼らの故郷を、取り戻すためにも」
そう返したフレアの横顔は、未だ刃のように冷徹で。ルーミルに戻って来たころののほほんとした風情は、欠片もなかった。
***
ましろ :こんな感じで、ひっそりと王城に戻ります。凱旋パレードみたいなことはしない。
GM :はい、では城に戻ると、慌てた様子でルークが迎えに来ます。
***
ルーク :「ど、どうなったのだ!?」
交渉時の焼きまわしのように、息せき切って駆けて来ては肩で息をするルーク。それに対し、フレアもまた交渉の時のように、なんでもない風で答える。
フレア :「ええ、大丈夫よ……」
だが、その後が言葉にならない。黙り込んでしまったフレアに代わって、リオンが説明を引き継いだ。
リオン :「一応、敵軍の殲滅には成功したよ。首こそ獲れなかったけど、敵の筆頭魔法師も逃げ帰ったみたいだし。だからとりあえず、今回の一件は解決と見ていいんじゃないかな?」
ルーク :「……そうですね、苦しい任務を押し付けてしまいました」
「殲滅」の二文字を聞いて、フレアの苦悩の理由を察したルーク。しかしフレアは、気づかいは不要とばかりに首を振る。
フレア :「いいえ、私は君主だもの。元はと言えば、私の責任でもあるしね」
ルーク :「……もうすぐ、アルバン王も帰ってこられる頃だと思います。フレア姫が帰還されたこと、わが国の窮地を救ってくださったこと、全てありのまま国王に報告するつもりです。ですから、悪いようにはされないかと」
フレア :「そうね。ありがとう」
リオン :「ま、どう転ぶかだよねぇ」
イスキュ:「なに、ワシは見守るだけじゃよ。じゃが強いて言うなら、このフレアがワシを信仰する限り、我が加護はこの国の上にある。この国も安泰じゃよ!うん!」
フレア :「ええ、神様。ありがとうございます」
***
GM :メタ的な事を言うと、この「国王の帰還」のシーンは次のシナリオを予定しています。なんで、それ以外で他にやりたいことがあったら。
ましろ :シェリーとは会えるかな?話をしておきたいんだけど。
GM :それなら、ルークが案内してくれるでしょう。……じゃあ、この辺で個別エンディングに行こうか。
〇PC1エンディング:おかえりの言葉
シェリー:「フレア姉さま、お帰りなさい!無事だったのね!!」
フレアが居間に入るなり、そう言って抱き着いて来るシェリー。その目にはうっすらと涙が浮かび、感極まったか頬も淡く色づいている。
リオン :「あーえっと、僕は今回の損害とか書類にまとめないといけないから……」
ローラン:「俺も、気晴らしに散歩でもしてくるわ」
イスキュ:「ワシも戦死者を弔う儀式があるのでなー」
雰囲気を察し、次々とその場から離れていく3人。フレアは小声で「ありがとう」と呟くと、そっとシェリーの小柄な体を抱きしめ返した。
フレア :「シェリー。約束通り、帰って来たわ」
シェリー:「本当に良かったです……。どこにもお怪我はありませんか?」
フレア :「私には、怪我は無かったんだけどね……。でも敵の人たち、全員殺す羽目になっちゃった」
シェリー:「そう、ですね……。彼らも、私達の国の民ですから……」
フレアの腕の中で、悲し気に目を伏せるシェリー。それに対し、フレアが励ますように抱く力を強めた。
フレア :「でも、大丈夫。私は前に進めるから。……殺したんだから、責任を持って進んでいかないと」
あるいは、それは自身を鼓舞する言葉であったかもしれない。……張り詰めた表情のフレアへ、シェリーがそっと頬に手を添えた。
シェリー:「……この先どうなるかは、誰にも分りません。ですが、私は……少なくとも私は、姉さまを支持いたします」
フレア :「ありがとう。……ねぇ、シェリー。私は、この戦を終わらせるわ」
シェリー:「戦を終わらせるために、戦をしなければならないのですね……」
フレア :「そうね。でも、やらなきゃいけないから。私はこれ以上、悲しみが増えるのは見たくないの。……もう、めんどくさいとは言っていられない」
フレアが頬に添えられた手に自らの手を重ね、シェリーの瞳を覗き込む。
フレア :「だから、あなたにお願いがあるの。また私が戦に出る時は、『いってらっしゃい』と『おかえりなさい』を言ってくれないかしら?」
シェリー:「は、はい……///」
頬の桜色を更に濃くして、シェリーはゆっくりと頷いた。
***
GM :……このまま寝室にでもご案内かな?w
ましろ :いや、まだそこまではしないから!「まだ」!w
ニーグ :神様の縁結びレベルが足りてないからね、仕方ないね!
amida :《神性:縁結》のレベルが一上がるたびに、対象年齢も上がっていくんですね分かりますw
ななむ :やめてノクターン行きになっちゃう!w
ましろ :ま、まぁともかく、返事を聞いたら照れたように「ありがとう」とだけ言って、そそくさと部屋を後にします。
GM :はい、じゃあこんなところでシーンを切りましょうか。次はだれ行く?
ななむ :ローランがフレアちゃんと話したいかな。フレアの部屋の前で待ってよう。
ましろ :いいよー。
〇PC3エンディング:遠い背中
ローラン:「よぉ、話は終わったかい?」
フレアがシェリーとの会話を終え、宛がわれた寝室の前までやってくると、ローランが扉の横に立ち、壁に背を持たせかけていた。
フレア :「えぇ、終わったわ」
淡々と答えるフレアだが、シェリーとの会話を思い出したか、若干その顔は赤らんでいる。
ローラン:「そうかい、大分マシになったみたいで良かったよ。さっきは顔色悪かったからな」
フレア :「まぁ、それは、ね……仕方ないでしょ」
ローラン:「仕方ねぇ、のかもしれねぇがよ。……なぁ姫さん。それが辛いなら、あんたが戦場で矢面に立つ必要は無いんだぜ?」
なんでもない、大したことではないという風に肩をすくめるフレア。しかしローランは身を起こすと、フレアを正面に見据えて一歩前へ出る。
ローラン:「おれはあんたに仕えて、あんたの敵を倒すためにここにいる。あんたが主として責を負うってんなら、俺にだって仕える者として、この手を汚す覚悟はある。……だから、あんま独りで抱え込みすぎるな」
フレア :「……」
応える事無く、黙したままローランの横を通り過ぎていくフレア。そして部屋に入ってゆく直前、背中越しにぽつりと呟いた。
フレア :「そうかもしれない……分かってる。それでも私は、この痛みを誰かに背負わせたくはないの」
その言葉を残して、フレアの姿は部屋に消え、パタンと扉が閉じる。一人廊下に立つローランは、チラリと後ろを見やるとため息をつき、ボリボリと頭を掻いた。
ローラン:「まったく、遠いねぇ……」
***
ニーグ :うーん……抱え込むタイプだなぁ、フレアちゃんは。
ななむ :この後はまぁ、訓練場に行って鍛錬でもするんじゃないですかね。僕のやりたいのはこれくらいかな。
ニーグ :まぁ、抱え込むような奴はね?とんでもない宗教にハマっちゃったりするからね?w
ましろ :そぉーなんですよ! とんでもない宗教にハマってますからねー!w
ニーグ :手遅れなんだよなぁ……(遠い目
amida :あ、俺も一コRP入れていいかな?
GM :いいよいいよー?
〇PC2エンディング:思い出のロケット
リオン :「ここに入るのも、久しぶりだね……」
リオンはフレア達と別れた後、かつて使っていた執務室に訪れていた。
自分がここを去り、持ち主が変わった後も用途は変わっていないようで、様々な書類と資料が並べられた風景は懐かしさを感じさせる。
リオン :「早くここも、取り戻せると良いんだけど。さて……」
暫く部屋を見渡していたリオンは、ふと動きを止めると、首から下げていたロケットの蓋を開けて中を覗き込む。
――そこには、ヘルガーの筆頭魔法師リゼと、リオンが並んで描かれた細密画があった。
リオン :「全く、こんな形で再会するとは思わなかったけど……かなり変わっちゃったな、あの人も」
暫くの間、複雑な表情でロケットを見つめていたリオンだが、やがてロケットの蓋を閉じると、再び執務室から出ていった。
リオン :「――ま、僕のやるべきことは、変わりはしないんだけどね」
***
PC一同 :おぉっとぉ!?
GM :ほぉーう、別にいいよ?伏線ブッ込んでくれてもw
amida :ま、リオンのエンディングはこんな感じで。
GM :さぁて、どう料理してやろうかなぁ!?(ゲス笑)……いや、リオンとリゼは因縁付けようかなとは思ってたんだけどね?
ましろ :勝手につけてくれてラッキー、と。
amida :魔法学院で面倒見てもらった、ってくらいしか考えてはいないけどな。
ましろ :じゃあ、最後はニーグラムさんかな?
ニーグ :どうしよっかなぁ……?信徒を増やすようなエンディングでもいいんだけど……GMは何も用意してないんだよね?
GM :用意してないですね。
ニーグ :じゃあまぁ、今回はあっさり行こうか。深く絡んでる人もいないし。
GM :別にリオン君に布教しに行ってもいいんですよ?w国のトップから落としに行くスタイルで。
ましろ :いや、トップはもう落ちてるから(真顔
ニーグ :おっけー、折角だしリオン君に絡みに行こうか。
〇PC4エンディング
イスキュ:「ほう、ここにおったかや」
自室に戻ったリオンのもとへ、イスキュローンが訪れる。当然のごとくノックも無しで、バァン!と扉の音を響かせながらだ。
リオン :「あなたですか……僕は今忙しいんですけど?」
イスキュ:「ほう、そのようには見えぬが?」
そのままリオンの言にも構わず、書類が並べられた机の端に腰かけ、足をプラプラさせ始めた。
リオン :「全く、僕はあなたを信仰しないと言っているじゃないですか。僕は神は信じないんです……貴方の事は、信用はしていますけどね」
イスキュ:「ま、ワシもそれでかまわんよ。信者は増やしたいが、別に洗脳紛いのことはする気はない……ワシの神気に触れて、信仰心に目覚めることはあるようじゃがな!」
リオン :「凡人ならそうかもしれませんけれど、僕は天才なんでそんなことにはなりませんよ」
えっへんと薄い胸を張るイスキューロンに対し、書類に目を向けたまま応対するリオン。相性が悪いようでいて、奇妙な掛け合いがそこには成立していた。
イスキュ:「はっはっは、まぁそれはよい。……この国の民は、今心身ともに疲弊しておる。何某かの拠り所が必要なこともあるじゃろう。その時には、ワシの名を存分に使うがよいぞ」
リオン :「確かに、宗教というのはそれなりに便利なものですからね。そういう意味では、存分に利用させてもらいますよ」
イスキュ:「うむ。お主にとっては、ワシはそのような都合の良い駒でしかないのじゃろうし、それでよい。じゃが……あの君主の娘御だけは、どうにも気になってのう……」
眉根を寄せ、渋面を作るイスキューロンに対し、リオンもまたフレアの話となると顔を上げて答える。
リオン :「ま、確かに彼女は危なっかしいですけどね」
ニーグ :「いや、ワシの神気に触れすぎたのか、信仰心が昂ぶりすぎておる気がしてのぅ……。どうにも参っておるようじゃから、お主の方でも何かしらサポートをしてやる事じゃな」
リオン :「なんだかんだ付き合いも長いですし、何とかしますよ。……最終的には、あの人が乗り越えるべきことですけどね」
ニーグ :「……まぁ、国が大きくなることは、すなわちワシの力が増す事じゃからな。この国には期待しておるぞ?」
そう言い残すと、イスキューロンは机から飛び降り、とてとてとリオンの部屋から退出していった……「儀式の祝詞はこうじゃったかな?」という、些か不安になる独り言と共に。
***
GM :姫様、神様もちょっと引くぐらい信仰心上がってるのかw
ましろ :いや考えてもみろよ、今回のシナリオでどれだけ神様助けてくれた!?wそら信仰もするって!
GM :せやな!……じゃあこんな所で、PC達の個別エンディングは終了です。最後に少しだけマスターシーンがありますね。
〇エピローグ:遠雷の光
――ヘルガー国首都、王城が応接間。
豪奢な王座の真正面に、魔法師のリゼが跪いていた。
「ベリオ様。少々厄介な事になりました。……どうやらあちらにも、天を味方につけた者が現れたようにございます」
そうリゼが奏上すると、玉座の上の人影が身じろぎし、瞳が赤い光を放つ。
「そう、か……腑抜けた奴らばかり故、このまま蹴散らすかと思っておったが、そうもいかなくなったようだな。……して、どのような者どもか?」
「はい。ルーミルが前身、ロドクルーン。その最後の王の、遺児が率いる一行であるようです」
「ふむ……まぁよい。いずれは我が聖印の糧とするだけのことよ。捨て置け、抗うようならその時に押しつぶせばよい」
煩わし気に、人影が手を横に払うと、リゼはそれに応じて深々と頭を下げた。
「畏まりました。では、よしなに……」
***
GM :では以上をもちまして……そういやシナリオ名を言ってなかったな。アロンヌ建国紀第一話、「紅蓮の弓矢、反撃の狼煙」終了となります!お疲れ様でした!
一同 :お疲れ様でしたー!!!
ここまでお読み下さり、本当にありがとうございました!