第10話 クライマックス1 「嗜虐と被虐」
前回のまとめ、各PCのプレッジ一覧
フレア :取り戻す/民を護る/敵を打ち倒す
リオン :身の安全を確保する/フレアを護る/戦いに勝つ
ローラン:フレアを護る/フレアを支える/戦いに勝つ
イスキュ:信者を増やす/信者を護る/戦いに勝つ
GM :……さて、俺は今からRPが楽しみだぁ(ゲス笑)
ましろ :おいまたこいつキチった笑いしてるぞw
GM :今回かなりゲスいからなw ……で、クライマックス戦闘だけど、情報収集に時間がかかったので警戒されていて、奇襲とかは出来ません。
ましろ :だよな。まぁ、普通に正面から行こう。
GM :では、ある程度軍を整えた状態でルミア……まぁ、リゼが待ち構えています。変装を解いたのか、髪がブロンドになっていますね。あとリゼの隣には、幼い少女が虚ろな瞳で控えています。
***
リゼ :「ふぅん、中々遅いとは思っていましたが、こう来ましたか。……やはり貴方は、御父上のような暗君ではないようですわね?」
ルミア……いや、リゼがフレアに笑いかける。薄い唇が片側に吊り上がり、こちらを嘲る意図がありありと窺えた。
フレア :「ええ、私は優秀ですもの。だけど、お父様を悪く言うのは許さないわ」
リゼ :「ゆるさない? ……へぇえ、どう許さないのかしらぁ?」
フレア :「それは今から、あなたの身に刻み込んであげる」
怒りを込め、絶対零度の視線を突き刺すフレア。しかしリゼは意にも介さず、愉悦の笑みを深めるばかりだ。
リゼ :「うふ、ウフフフフ……! その目、とても良いですわぁ! 物凄く踏みにじりたい!」
リオン :「全く、こんなのが僕の先輩だと思うと、本当に気持ち悪いね」
心底嫌そうな顔で、リオンが吐き捨てる。
リオン :「それにあんな稚拙な策を張るなんて、魔法師協会からも追放ものだよ。僕が直々に手を下してあげよう」
リゼ :「……へぇ? 出来ると思ってるのかしら、”自称天才坊ちゃん”?」
***
ましろ :うっわ腹立つなぁ!w リオン、どうするあれ!?
amida :もう、ペシャンコにしちゃおうw(ビキビキ
ななむ :……じゃあそろそろ、こっちもRPしていいかな?
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ローラン:「手前ら、姫様には指一本触れさせねぇぞ?」
声を低くして睨みつけ、凄みを利かせるローラン。すると、それまで茫洋としていたリゼの隣の少女がピクリと反応し、ローランへにっこりと笑いかける。
ローラン:「あぁん?」
虚ろな少女:「…いいよぉ、おにぃちゃん。その目、とっても素敵……すっごくゾクゾクしちゃう!」
そう言って、少女はぶるりと身を震わせる。頬は紅潮し目は潤み、ハァハァと息まで弾ませるその様に、さしものローランも悪寒を禁じえなかった。
ローラン:「ったく、ヘンテコな顔しやがって。……ガキが、戦場に遊びに来んなってんだよ」
虚ろな少女:「いぃじゃない。あそびたいのよ、おにぃちゃんとぉ!」
***
GM :そう言って少女は熱い、ねっとりとした、熱湯のような目線でローランを見つめているよ!
ななむ :お、おとといこい(震え声
GM :でまぁ、そういう話をしていると、PC達の軍の兵士が敵兵を指さして騒ぎ始めます。
***
味方兵A :「お、おい。やっぱりあそこにいるの、ココット村のビンス達じゃないか!?」
味方兵B :「本当だ!皆殺しにされたと聞いていたが、生きていたのか!」
ビンス :「何が、生きていたのか、だ! 俺たちの村を見捨てておいて、どの面下げてそんなことを!」
ギラギラとした瞳で、喉も裂けよと声を張り上げるビンス。他の者たちも口々に、守ってもらえなかった恨みを吐き出していく。
フレア :「……これからは、私が守ってあげるわ」
ビンス :「はっ、もうとっくに手遅れなんだよ! 俺は親父もお袋も、妻も娘も! 全員皆殺しにされちまったんだ!」
フレアの訴えにも、彼らは聞く耳を持たない。家族を殺された恨みが、なぜか殺したヘルガーにではなく、守れなかったルーミルへと向けられているようだ。
フレア :「そう……。だったらあなた達を、その呪縛から解き放ってあげなきゃね」
恨み節を受け止め、悲痛な顔で覚悟を決めるフレア。その顔を見て、リゼは恍惚としたため息を漏らした。
リゼ :「あぁ……! かつての同胞が憎み合い、殺し合う姿! 最っ高にゾクゾクしますわぁ!!!」
ひとしきり悩まし気に身をくねらせた後、突然冷静な顔に戻るリゼ。
リゼ :「……とはいえ、この戦力差では得るものがないですわね。 リース、帰りますわよ?」
***
ななむ :げっっす!w 何だこいつw
ニーグ :帰った!?w
ましろ :煽るだけ煽っといて帰るんかい!w
GM :はい、洗脳兵達を見捨てて帰りますw ただ、リースの方は渋っているようで……。
***
虚ろな少女→リース:「おねぇちゃん! ボク、このおにぃちゃんとあそんで帰りたいよ!」
リゼ :「そう?……仕方ないわねぇ。今回は勝てなさそうだから、程々で帰ってくるのよ? では、私はこれにて……」
そう言うとリゼは足を交差させ、優雅に宮廷方式の礼をしたかと思うと、煙幕のようなものを放って消え去る。
後に残されたリースは、濁った瞳をぎょろりと巡らせ、再び熱っぽい視線をローランへ向けた。
リース :「折角憑く相手が見つかったんだ、たっぷり楽しまないと……! さぁ、おにぃちゃん! ボクを殴ってよぉ!!」
年端もいかない少女が、無防備に両手を広げ熱に浮かされたように叫ぶその様は、病的としか言いようがなかった。
***
ましろ :こえぇよー!?
ニーグ :ヤバそう(震え声
ななむ :こ っ ち く ん な ぁ ! ?(ドン引き
一同 :(大爆笑)
GM :いや、そう思うやろなw まっちがいなくそう言うと思うわw
ましろ :……えぇい、気を取り直して! これ、もう聖印掲げても大丈夫?
GM :まぁ、大丈夫でしょう。
ましろ :じゃあ聖印を高く掲げて、最前線に立って突撃します! 「みんな、行くわよ!」
GM :はい! それでは戦闘開始です!