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グランクレストRPGリプレイ 「新編:アロンヌ建国紀」  作者: 七無
第一章 反撃の狼煙
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第8話 ミドルフェイズ5 「火花散る交渉」


 GM   :はい、では休憩を挟みまして、改めて行動宣言どうぞ。

 ましろ :ルークを説得に行きます、全員で。で、改めて確認しておきたいんですけど、どういう風に説得しましょう?

 ニーグ :〈力技〉でこう、ガッポイ?(必殺●つぶしのポーズ)

 ましろ :だめぇルークの性別変わっちゃう!w

 GM   :それをした場合、全力で捕らえられます(真顔

 ななむ :自国の軍が国境に布陣していて、更に敵国の魔法師メイジがそれを率いているんだけどどういうことだ、っていう線かな?

 GM   :まぁ、GMは確定情報は出してないけどな。

 ましろ :確定情報だろうがなかろうが、疑わしきは罰せよでええねん。確定としてルークにチクって、ルークの協力を得られればそれでいい。

 ニーグ :君主ロードの台詞じゃないなw

 ましろ :「俺」は、まだ君主ロードじゃないからw 「フレアわたし」は君主ロードだけど。

 GM   :PCとしてじゃなく、PL目線での発言だとw

 ましろ :そうそう。PLとしては、早くリゼぶっ飛ばしてお持ち帰りしたいw

 ななむ :エロ同人みたいにっ!?

 ましろ :いや、百合ではあるけど口説くだけだからw

 GM   :でもこいつら、ジャームやで?(※)

 ましろ :無理やったわ……

 一同  :www



 ましろ :よしっ!つーわけで始めよう、ルークの所に行きます。

 GM   :はーい。どんな感じで城に来る?

 ましろ :真正面から城に近づいて、門番に話しかけます。



***



 フレア :「すみません、ルークを呼んでもらえますか?」

 門番  :「えっ、あっ……る、ルーク様ぁ!フレア王女が!!」


 門番の叫びを聞きつけて、ルークが駆けつける。余程急いでやって来たのか、息も絶え絶えな様子だ。


 ルーク :「はぁ、はぁ……ど、どういう事だ!?」

 フレア :「あぁ、来たんですか、ルーク」

 ルーク :「来たんですか、って……折角わざと見逃していたのに、何故わざわざノコノコと!! もういい、この者たちを捕まえろ!」

 フレア :「それを承知で顔を出すほどの何かがある、とは考えないのですか?」

 ルーク :「っ!……分かった、中へ通そう。だが武器は預からせてもらうぞ」

 フレア :「ええ、構わないわ」


***


 GM   :という感じで、一行は衛兵に周りを取り囲まれ、武器を取り上げられた状態で応接間へ案内されます。

 ななむ :えっ?コレ取れないけど?w(角をつかむような素振り)

 GM   :切り落とし…ても《混沌蘇生》で生えてくるんだろうな、ローランならw

 ましろ :……で、応接間だね?

 ななむ :あ、ローランは姫様の後ろで、無言で睨みを利かせます。「姫様に手を出したらただじゃおかねぇぞ!」って感じで。

 ましろ :んー、それならフレアは……。


***


 フレア :「ローラン、そんなに殺気立ってはダメよ。ルークならきっと大丈夫」


 冷徹にすら思える淡々とした口調に、ローランの気勢が一瞬そがれる。

 ――「本気」になった時の、彼女の癖だ。この状態のフレアには、必ず成し遂げてくれるという頼もしさがある。


 ローラン:「……ま、上手くいくことを祈るだけさ。」


 余計な事をして邪魔にならないよう、ローランはすぐに殺気を収めた。



 ルーク :「……それで、何の用ですか?」


 警戒しながら問いかけるルーク。目の下にははっきりと隈が浮かび、疲れが溜まっているのが窺える。


 フレア :「今セスティアとの国境近くに、ヘルガーの筆頭魔法師メイジのものと思われる軍隊がいるわ。しかも、指揮下にあるのはルーミル軍。あなたはこの事を知っていた?」

 ルーク :「何っ!?……どこでその情報を?」

 リオン :「僕が色々と調べて来たからね。この情報は確かだと断言しておくよ」

 イスキュ:「ワシのお墨付きもあるぞ!」


 自慢げに胸を張るイスキューロンを不安そうに見やり、ルークはフレアへと視線を戻す。


 ルーク :「私が全軍を把握しているわけではないが…軍の中に、反逆を企てている様子の者はいなかったはずだ。にわかには信じ難いが……」

 フレア :「反逆の意志がなくても、操られている可能性もあるわ」

 リオン :「少なくとも、国境に屯しているのは間違いなくルーミルの軍だったよ。それを率いているのがヘルガー国のリゼだというのも、この目で確かめた(大嘘)」

 ルーク :「そこまで断言するからには本当なのだろうが……。前線からまた少し帰還して数は増えたが、やはり皆疲れ果てている。迎撃しようにも、とても本来の力は出せんぞ?」

 フレア :「構わないわ。……その部隊を、私に貸して欲しいの」


 ――ここが正念場だ。満を持して切り込んだフレアに、ルークはくしゃりと顔を歪めた。


 ルーク :「――っ、さすがに、その判断は俺には出来ないっ……!」

 フレア :「何かあったら、私の首を差し出せばいいわ。……お願い、私はこの国を守りたいの」

 ルーク :「そもそも俺は、フレア様の処遇自体を王に確認せねばならない立場なんだ!勝手に兵を預けることも、貴方を殺すことも俺には出来ん!」


 思わず口調を荒げたルークは、一度目を閉じて呼吸を整え、気持ちを落ち着ける。


 ルーク :「……私自身はそんなことは無いと思っているが、貴方たちが敵国と通じていて、ここの守りを手薄にするために我々をおびき出そうとしている可能性も無いとは言い切れないのだ」

 フレア :「なら、あなたが監視役としてついて来てくれてもいいわ。あなたが相手なら、私は抵抗しないから」

 ルーク :「フレア様はご存知ないかもしれないが、私に戦闘力は殆どない! 貴方方4人に太刀打ちは出来んし、抵抗しないという保証もない。……すまないが、協力は出来ない」


 沈鬱な面持ちで、首を横に振るルーク。そこへ、リオンが横から意見を述べる。


 リオン :「でも、ここでリスクを犯しでもしないと、この国は戦争に負けて終わるんじゃないかな?僕の見立てでは、現状この国が戦に勝てる見込みは限りなくゼロに近い。ここで賭けにでも出ないかぎり、戦力を削られ続けてジリ貧になると思うんだけど?」

 

 リオンの指摘に、ルークがうっと声を詰まらせる。その機を逃さず、フレアがさらに畳みかけた。


 フレア :「リオンの言う通りよ。ここであいつらを撃退できなければ、この国の未来は無いわ」

 ルーク :「だ、だが……セスティア方面にも駐留軍はいたはずだ、彼らがいる限りそうそう攻め込まれることは……」

 フレア :「駄目よ。相手は敵国の筆頭魔法師メイジ、一般兵だけじゃ太刀打ちできないわ」


 ――だから、自分が行く。言外の意図を読み取ったルークは、苦渋に満ちた表情で頭を掻きむしった。


 ルーク :「貴方の仰る事は理解できるが……。何度も言うが、私にはそこまでの権限はないのだ!」

 フレア :「なら、私が勝手に行くわ。あなたはそれを見逃してくれるだけでもいいの」

 ルーク :「う……う~む……!」


***


 GM   :はい、ということで。ここで〈話術〉か〈聖印〉判定をどうぞ。ルークはフレアの言動に心を動かされていますが、まだためらいがあります。そこをあと一押しで決断させられるかどうか、という判定ですね。目標値は結構高いです。

 ましろ :〈話術〉に〈聖印〉……フレアちゃんどっちも低いんだけど!?

 GM   :もう一つヒントを出すと、ルークは自分の責任で決断するのは悩ましいけれど……

 amida  :もっと上からの要請があれば……?

 ましろ :あっ、そうか……! GM、フレアとシェリーは顔見知りだったことにしてもいい?

 GM   :元々王女と家臣の娘だから、そういうことにしてもいいでしょう。ゼ●使のル●ズとア●リエッタみたいな感じで。

 ましろ :よしっ!


***


 フレア :「ルーク、あなただけで決められないなら、シェリーを呼んでもらえる? 彼女と私は旧知の仲だから、構わないでしょう?」

 ルーク :「し、しかしっ……!」


 そこへ、コンコンとノックをして、シェリーが入室してくる。薄桃色のドレスに身を包んだ、金髪碧眼の儚げな少女だ。


 フレア :「あらシェリー、久しぶりね」

 シェリー:「お久しぶりです、フレア姉さま」


 挨拶を返すと、シェリーは花開くような笑みを浮かべた。かつてと違い、今はシェリーが王女と呼ばれる身になったが、それでもフレアを姉と慕ってくれているらしい。


 フレア :「あなた、戦とか嫌いよね?」

 シェリー:「……ええ、苦手です。私自身が戦に出るのも……大切な人が、戦場に出るのも」


 未だ前線から帰らぬ父を思って、憂いを帯びた目を伏せるシェリー。


 フレア :「あなたのお父様も、戦いは得意ではないと聞いたわ。……だから、私が代わりに前線に行こうと思うの」

 シェリー:「それは駄目! 姉さまだって、私には大切な人だもの! もし姉さまが、叔父様みたいに戦で死んでしまったら……!」

 イスキュ:「なあに、心配せんでよい。ワシの加護があるかぎり、こやつは死なんよ」

 シェリー:「だ、誰!?」

 フレア :「私の事を助けて下さる素晴らしい神様よ!」(キラキラ)

 シェリー:「え、えっと……?」


 やや尊大な少女を唐突に崇めだしたフレアに、動揺を隠せないシェリー。それを見かねたローランが、軌道を修正しようと口を挟む。


 ローラン:「まぁ、そこの自称神様(「ローラン?」)……神様も、何だかんだで頼りになる人だ。あんたがそれでも姫様を心配するってんなら、、俺も約束しよう。……”猛き角ストロングホーン”の名にかけて、必ず姫様を生かしてここに連れて帰る。それでいいかい?」

 フレア :「で、でも……戦場では、何が起こるか……」


 ――尚もためらうシェリーを、フレアがふわりと抱きしめる。


 シェリー:「ひゃっ!?」

 フレア :「大丈夫、私は必ず帰ってくるわ。私を信じて」

 シェリー:「ふ、フレア姉さま……///」

 フレア :「私は死なないわ。……だって、皆が守ってくれるもの」



*** 



 ましろ :私は死なないわ、皆が守るもの!(最高のキメ顔)

 GM   :それが決め台詞で良いのかホントに!?w


 GM   :……はい、それではフレアは〈聖印〉、ローランは〈意志〉、イスキューロンは〈話術〉で判定してもらいましょう。全員分の達成値が合計50以上で説得成功、今回の出兵の許可が出る上に、次話以降で父親のアルバンにも話を通してくれるでしょう。

 amida  :これ、《アシスト》の支援は乗る?

 GM   :リオンが説得に参加しないなら、不可かな。

 amida  :あー、リオンは理詰めの交渉は得意だけど、情に訴えるのは苦手ってRPだからなぁ。仕方ない。

 ましろ :頑張って百合の花咲かせてみたんですけど、判定にプラス補正ないですかっ!(わくわく)

 GM   :んー、+2だけあげよう。

 ましろ :やったぜっ!


 ニーグ :じゃあ、順番に行こうか。《神性:縁結》で+1ついて、天運も1コ使って3d6+5……(コロコロ)14。

 ななむ :天運2コ使って、4d6+3……(コロコロ)19!

 ましろ :残り17か、こっちも天運2コ使って……(コロコロ)16、イチタリナイ!振り直しくれ振り直し!

 amida  :じゃあ、リオンが《リウィンド》使っとこう。

 ましろ :よっしゃ!(コロコロ……)マジか、14……。

 ななむ :んんー!? ヤバいぞコレ!

 GM   :んー、どうするか……。じゃあ、グラついてる所にリオン君が一言入れたってことで、〈意志〉判定を-1d6で。後出しだし、情に訴えるのは苦手らしいからね。

 amida  :なら、1d6+4……(コロコロ)ホンットに苦手だなぁ出目1だw

 GM   :そ、それでも固定値合わせれば越えてるからw

 ましろ :マジすまんです。まさか《リウィンド》使って出目下がると思わなかった……


***


 シェリー:「分かりました。お父様には、私からも申し伝えておきます。ですので姉さま……必ず、無事に帰ってきてくださいね?」

 フレア :「ええ。任せておいて。私は面倒くさがりだけど、やる時はちゃんとやるから」

 ローラン:「心配ご無用ってな!」

 シェリー:「ルーク、よろしくお願いしますね?」

 ルーク :「はっ! ……この城から迎撃部隊を出すとなると、移動に時間がかかるだろう。国境の駐留部隊に一筆したためておくから、向こうで部隊を調達してくれ。シェリー様のお力添えがあれば、きっと聞き入れてもらえるはずだ。」

 

 兵の手配を進めるルークを見て安心したのか、リオンが深くため息をついてソファーに沈み込む。


 リオン :「ふぅ……やっとうまく行ったか。全く、相手の情に懸けるだなんて不確かな作戦、もうごめんだよ僕は」

 ルーク :「ふ、不確かだったのか!?」

 フレア :「あなたを説得できるかが、ね。……まぁでも、一番の山は越えたわけだから、後はなんとかなるわ。私に任せておきなさい?」

 ルーク :「言っておくが、もしさっきの情報が間違いだった場合、俺の首が飛ぶんだからな!? 頼むぞ?」

 フレア :「大丈夫、その時は一緒に亡命すればいいわ。」

 ルーク :「私には家族がいるんだが!?」


 子供のような掛け合いをする二人を見て、周りの面々は笑みを堪え切れなかった。

 ――これで準備は整った。あとは出撃して、勝利するだけだ。



***



 GM   :ということで、ルークの説得は成功です、お疲れ様でした。

 ましろ :あぶねーありがとうございますすみませんごめんなさい……

 ニーグ :結果的に成功したから大丈夫だw

 GM   :こういう時ましろは大抵成功するのになぁw 珍しいな。

 amida  :これは、シェリーがヒロインではないということを暗示している……?w

 ましろ :かもしれないw

 

 GM   :はい、では次に「プレッジシーン」を挟みまして、いよいよクライマックス戦闘です。

 ※ジャームについて

 『ダブルクロス the 3rd edition』の用語で、理性を消失して戻れなくなった、いわば「改心不能な悪役」を指す言葉。

 

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