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「かわいい」といってみたい

作者: 中里高

 昼休み、ハンバーガーを食べるために並んでいたとき、ふと、前に並んでいるOL風の女性を、じつに「かわいい」と思った。


 「かわいい」のであるが、べつに好きなわけではない。化粧だの、いでたちだの、じつにがんばっている。みごとな「たおやめぶり」とでもいうところであるが、これを口にしたあとの展開を想像してみたら、どうも「めんどくさい」と思った。


 「あー、かわいいな」というのは、「いい天気だな」というのと同じくらい単純な感情の発露だが、ナンパなのかとか、色目をつかうとか、酔っているかとか、バカにしているかとか、セクハラとか、パワハラとか、新しくどこかでできたナントカハラスメントとか、とにかく、なんだかんだと詮索されそうである。


 別に他意はない。他意はないというと、他意があるようにも聞こえる。


 高校時代、いわゆるバーコード狀に禿げた国語教師が、ダルそうな女子とコミュニケーションを取ろうとして、「おまえきれいになったな」と、おそらくムリして言うのをみた。「キモイ、ジジイ!」と玉砕しとったが、あれはいくらオッサンでも傷つく。でもまだ、反応があるだけマシかもしれない。


 きっといまのオレの「かわいい」も同じ展開だろう。オレはオッサンだ。


 たぶん、日本でいちばん「かわいい」といわれているのはイヌやネコにちがいない。


 そう思いながら、最近、ネットを中心に批判ばかりされているハンバーガーを頼んだ。子供のころ、夏休みにハンバーガーを食べて、絵日記に書いたことを思いだした。


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