黒歴史のクロニクル その2
本編無視。第二弾
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☆我の異世界救出録
「海のセカイ、パ・シフィック・オー・シャン編」
深し。
いや、この場合は不可視というのか。
我は、深い海の底、光も届かないようなところで、さまよっていた。
深海と言えば、水圧がたくさんある。
ただ、さすがはセカイの救世主田中卓郎。これっぽっちの水圧、押しつぶしておしまい!
「うふ~ん」
ぴこーんぴこぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!
すると突然、助けを呼ぶ女性の声が聞こえた!またまた、我のハートビートが反応!
「いま、飛び立とう!」
飛行遊泳!!!!
「あ~ん。あなたは~ん!」
そこにいたのは、人魚姫。バストは90以上あるがウエストはとても細い。下半身の鱗は人間とは違うものの、確かな色気を感じさせる。
「我はセカイの救世主田中卓郎。混沌世界〈カオスワールド〉の管理者だ。今回ここ、パ・シフィック・オー・シャンにおいて、アリエールが困っていることを察知した。そして、我が、美少女救出の方針にのっとり、急降下してきたわけだ! はっはっは!」
「うふ~ん。あなた、いいカラダしてるわね」
「ありがたいセリフをありがとう……ただ、私にはもう愛している人がいるのだ」
『マスター。あなたのカラダもとても素敵ですよ」
「ではまた会う日まで! 君の体も素敵だ」
チュッ。
アリエールにキスがされた。
わが根城に帰る我とジュリ。
そして夜。
『こ、今度はそっちで……ですか? ああっ、入――自主規制――』
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〈セリフ ム…ムッツリ 久…久子 ロ…ローラン ル…ルーク〉
ル「……すごい文章だ」
久「ルークはこれが読める設定なのね?」
ル「ああ! カタカナでも漢字もなんでもこい!」
久「本編無視でやる気まんまんね。でも、こんなの読んでも無駄なだけよ」
ル「いや、これを読めば、ジョン兄さんの言う『ムッツリの精神』を学べるんだ!」
久「……ムッツリという単語の意味が学べそうね」
ム「ま~た懲りずに読んでるの?」
久「人間は、禁止されたものは破りたくなる生き物なのよ」
ロ「なになに? なにをみてるの?」
ム「ローランは見たらだめだ!」
ロ「いやだ、みたい」
ム「あ! あそこにプリティでキュアッキュアなひとがいる!」
ロ「んん! いまいく!」
久「……今でも何かしらやってるわよね」
ム「うん。なにかしらね」
久「あのオールスターの映画は、アニメーターさんを悩ませていそうだわ」
ム「そうだね――じゃない! 今はそんな話じゃないだろ!」
久「ああ、この、因果関係が狂ってる黒歴史のことだったわね」
ム「そこまで言うか! 何度も言うけど、これでも自信あるんだぞ」
久「じゃあ、自信のあるところ言ってみなさいよ」
ム「『ふかし』のくだりだよ。これは前と違ってうまくできてるだろ!」
久「不可視でも、人魚の姿は見えるのね」
ム「…………」
久「あと、水圧をさらに押しつぶしてどうするのよ」
ム「…………」
久「『・』で区切ればいいってもんじゃないし」
ム「…………」
久「水中で飛ぶってどうするの?」
ム「…………」
久「ていうかどこから急降下してきたの?」
ム「……どこかの上から、です」
ル「あのさ、読んでて思ったんだけど」
ム「……どう、したの……ルー、ク」
ル「どうしたんだい? 元気がないぞ」
ム「いや、もう消せないから……サインペンだから……いいんだ」
ル「そうか。じゃあいいや……あのな、最後の方でな、『アリエールにキスがされた』ってあるじゃないか。これ、助詞間違ってるぞ」
ム「ルークに文法を指摘されたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ロ「ぷり●ゅあ、いないなぁ……」
これぞ、黒歴史ですね。
プリは、初代だけ妹と一緒に見ていました(黒歴史)