<0日目・失意の底から立ち上がる>
どんな風に書いたらわかりやすいんでしょうか。いろいろ試行錯誤しながら始めてみます。
私は部屋の真ん中でぼんやりと座り込んでいました。
少し前までは3人で暮らしていた部屋。
今はたった独り。
決して広い部屋ではない……むしろ、狭苦しいはずなのに、その何もない空間が寂しくて、広く感じます。
種族の違う私を大切に育ててくれた両親は、つい先日相次いで亡くなりました。
いくら仲が良かった夫婦だからといって、逝く時まで仲良く手を取りあっていくことはないんじゃないでしょうか。少し恨めしく思ってしまいます。
二人のお弔いが済んでから(こんな風にちゃんと弔えるのは霧の街では珍しいのよ、と世話役のミランダさまは仰ってたけど)私は一日中ぼーっとしています。こんなことじゃ、父さまも母さまも悲しむかもしれないけど、父さまも母さまももういないなら、別にそれでもいいじゃない、という気もします。とにかく、あと少しだけ、こうしていたかった。
どのくらい、そうしていたでしょう。
外から悲鳴が聞こえてきました。
「蛮族の人狩り・・・」
(あなた、行きましょう)
(ふぃでるまもいく! おてつだいする!)
(フィデルマは優しい子だね。大丈夫。私たち2人で何とかなるから、怪我をした人たちのために、薬を用意しておいておくれ)
そんなこともあったなぁ。あんまり派手にやると、仕返しに来るかもしれないからって、いつも目立たない程度に、でしたけど。
でも、もう2人はいない。
私だって、もう、そこまで小さくない。2人を手伝って蛮族を倒したことだってあるんです。ひとりで倒したことはないけど・・・
「父さま、母さま……。
うまくできたら、ほめてくれます……?」
いきなり蛮族の人狩り(+★)
相手はインビジブルビースト(LV3)×1
見えない相手は怖いですね。
危険判定に失敗しつつも、血が飛んで見えるようになればこっちのもの。
順当に避け、ついでに両手利きと追加攻撃の3回攻撃は素敵♪
ひとりでの初勝利を収めました♪
倒し終わると、そこには“浮民の母”ミランダさまが。
両親ともどもお世話になってたし、お弔いの際もお世話になりました。
「ミランダさま・・・」
「フィデルマ。よかったわ、無事?」
ミランダさまは私をお茶に誘ってくださった。ミランダさまにお茶を頂きながら、私はもやもやとしていた気持ちがまとまっていくのがわかりました。
父さまと母さまの思い出がたくさんありすぎて、ここには居たくない。
でも、父さまと母さまから離れて生きていくのはもっと嫌。
だったら……?
「あの、私。この街をでたいです。両親の故郷に行って2人のお墓を作りたい。両親がいないのに思い出だけがあるあの家にいるのは辛いんです。自分一人でこの街を出ようとするなんてきっといけないことだけど・・・」
父さまと母さまはいつも「フィデルマが大きくなったら、3人でこの街を出て旅をしようね」って言っていました。外の世界の美しさを語り、二人の故郷にも連れて行ってくれるって。
ミランダさまはそう、と言って私の頭をなでてくれました。
「そうかい。そうまで言うなら・・・」
と「2:“首狩り”マリリン」を紹介してくれます。
「首狩り、ですか?」
顔が引き攣ったのが分かったのかもしれない。ミランダさまは苦笑して続けました。
「マリリンはお前も小さい頃遊んでもらっただろう? 妹が殺されて、抵抗組織に身を投じ、今では“首狩り”と異名をとるほどの暗殺者だよ。今、マリリンがどこにいるかは分からないが、【13:麻薬窟】、【23:娼婦街】あたりで見たって話を聞いたよ」
あ、マリリンおねーさん。それなら判ります。
それにしても、麻薬窟だの娼婦街だのどっちにしろ、神官の私には行きずらい所ですね・・・
「ありがとうございます!
私、きっとこの街をでます。それまでにミランダさまにもいっぱい、いっぱいご恩返しできるように、がんばりますね!」
と、まずは場所を教えてもらって・・・
【23:娼婦街】から行こう。
今日はとりあえず、準備をして休むことにしましょう。
<A-3><B-3><C-3><D-3><E-3><F-3>
< 港 ><長 屋><C-4><翡翠塔><E-4><叫び門>
< 湖 ><B-5><C-5><娼婦街><麻薬窟><F-5>
< 湖 ><B-6><C-6><D-6><E-6><F-6>
一番最後は地図です。携帯から読んでくださってる方には、何コレ?だと思いますが。分かりずらくてすみません。