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小悪魔彼女に惚れられました。 作者:南条仁

悪魔な彼女

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第8章:告白の言葉

【SIDE:大河内蔵之介】

 これまでの人生で誰か気になる女性がいなかったわけではない。
 本気になれる相手には巡り会えていない。
 日野先輩はそんな僕に言うのだ。

「私でも傍にいたいって思える?」

「え?日野先輩の……?」

 それがどういう意味なのか、理解するのに時間はかからなかった。
 顔を赤らめて告げる彼女を見ればどういう意味か分かる。
 これまでも何度か経験したことがあるシチュエーション。
 他人から好意を向けられるのには慣れていない。
 僕は先輩のことを考えながら、言葉を選ぶ。

「日野先輩。お店を出ましょうか」

 と、まずは場所を変えて話をする事にした。
 そういう話はこのようなファミレスでするものではない。
 だが、彼女はそれを否定と思ったのか、表情を暗くする。

「……ごめんなさい、変なことを言ってしまって」

 もしや、勘違いさせてしまったのだろうか。

「気を悪くさせたかったわけじゃないの」

 シュンッとしてしまう彼女。
 勘違いをさせているとしたら、それは僕の本意ではない。

「違いますよ、日野先輩。このような話をする場所ではないと思っただけです。場所を変えましょう。この近くで落ち着ける場所は……」

 少なくとも、即断することはない。
 自分の気持ちはまだ微妙だとしても、相手を気にしているのは確かなのだから。

「この近くに公園がありましたよね。そちらの方へ行ってみませんか?」

 彼女にそう告げると頷いた。

 

 
 駅前の公園は夜でも人気がある。
 適度な人通りもあるので、日野先輩が襲われたようなシチュにもなりにくい。
 ここなら安心して話をする事ができるはずだ。

「先輩、先ほどの話です。俺に近づきたいと言いましたよね」

「うん。言ったわよ」

「それは“恋人”という意味ですか?」

 ストレートに尋ねると彼女は「え?」と意外な反応を示す。

「ち、違わないけど、違うって言うか。そう言う意味の告白だったわけじゃなくて、その、何て言うのかな。雰囲気で、言ったのもあって」

「別に告白ではなかった、と……?」

 言われてみれば別に好きと言われたわけではない。
 ただ、傍にいたいという台詞だけだった気がする。

「えっと、私は大河内クンに興味があるのよ。今日だってそう。知らない女の子と歩いているのを見て、何だかショックだったもの」

「……僕も日野先輩の事は興味がありますよ」

「それって異性としての興味?」

「だと思います。僕はあまり恋愛経験がありませんので、明確には言い切れませんが」

 それでも、彼女に興味を抱いているのは事実だ。
 彼女も僕に興味を持っている。

「不思議なモノですね。まだ数回しかあっていない間柄なのに」

「……そうね。大河内クン、提案があるんだけどいい?」

 彼女は改めて僕にある提案をする。

「今はまだお互いに好きかどうかも分からない、でもとても気になるって感じだと思うの。だったら、その気持ちを明確にした方がいいでしょう?好きか嫌いか、どちらなのか。明日、暇なら私とデートでもしてみない?」

「日野先輩とですか?それは……」

 悪い提案ではない。
 こちらも彼女に興味を抱く以上はどういう関係を望んでいるのかはっきりさせておきたいと言うのもある。

「いいですよ、日野先輩」

「ホント?それじゃ、明日、待ち合わせ場所は駅前。昼の1時でOK?」

「はい。それでかまいません」

 デートか、互いの気持ちを確認し合うにはいい方法かもしれないな。

「どういう場所に連れて行ってくれるか、楽しみにしているわ」

 だが、彼女は僕にある無理難題を押し付けてきたのだ。
 満面の笑みで言われて「は、はぁ」と頷いてしまう。
 デート場所なんて大した経験もないのでどうすればいいのか。
 それは僕を困らせることになる。
 こういう所から考えなければいけないものなのか。
 だけど、そう思いながらも「悪くないな」とどこか気持ちは高ぶっていた。
 日野先輩との距離が縮まるのかどうか、楽しみだ。
 
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