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第19話 番外編 横山 陥落

本編には、あまり影響がないですが…

後味が悪くなるといやなんで、この日の横山市長を最後まで追っかけました。


リアリティにこだわってみたら……


どんどん登場人物が増え続けて、平凡な名前の田中一郎さんが埋もれいきそうです。


暫くは、伊集院さんと源五郎丸さんにお付き合い下さい。

別室に案内された後も、横山はブツブツと言い訳を呟いていた。


そんな横山を冷めた目で眺めていたアスカのポケットの中で、携帯電話が微かにバイブレーションし着信を知らせていた。

室長(源五郎丸)か、と思う間もなく、アスカの右耳に装着されていたBluetooth無線のイヤフォンマイクが通話開始の信号音を奏でた。


デェ)。」


アスカは符丁の様にミドルネームの頭文字で応えた。


エム)だ。市長は大人しくしているか?」


「しきりに自分を正当化する独り言をブツブツと唱えてますが…………」

「Bestrafung だ。」


「ya!


お仕置きだけでいいんですか?」


つまらなそうな声でアスカは答えながら射るような目つきで横山の背中を睨んだ。


(殺してしまうほうが楽なんだけどなぁ……

あんなに無防備……簡単に始末出来るのにね

ザ・ン・ネ・ン・!)


「な?な・なんだ?」


経験したことがないゾクリとした感じに、自然に冷や汗が流れ、横山は思わず後ろを振り返った。


そこには、ニッコリと優しい笑顔を見せて電話をしているアスカがいただけであった。


「思い過ごしか…」


と思った瞬間に、股間の湿りに気付いた。迂闊にも軽く失禁してしまったのだ。


恥ずかしさで顔を真っ赤にしている横山に、アスカが近づき


「先ほどのご説明の件ですが……私の方でお伝えする様に指示がありましたので、よろしけくれば、こちらにどうぞ。」


とアスカは応接のソファーを示しながら、自分は常務の机に回り、パソコンを起動し始めた。


股間の湿りが気になり、モジモジしていた横山に対して


「何か匂いません!?


臭いですよねぇ。


申し訳ございません。後ほど、清掃員を呼びますので暫くご辛抱いただけます。」


意地悪く、アスカはニッコリと微笑みパソコンのキーボードを操作しだした。

途端に室内の照明が消えて、丁度勧められたソファーの正面の壁が左右に開き、大型の液晶スクリーンが現れた。


「!?…!?…!?………!!!!!!!


な・な・なんなんだ。この映像は?


どうやって…………」


横山はガックリとうなだれて、跪いてしまった。

そこには、汚物にまみれながら、全裸で恍惚の表情で叫びながら、一心不乱に自慰にふけっている横山の姿が映し出されていた。


「うふ、汚〜〜い。

あっ!逝ったみたいですね。

すご〜〜い、まだ続けるんだぁ。

ウ○コさま〜〜だって!?信じられな〜〜い!

まるで、「サル」っ、ですよね。」


画面は突然途絶え、室内には元の静けさが戻った。


放心状態の横山は…気持ちを奮い立たせて、アスカをキッと睨むと……


「どうやって撮った!あの場所は…………

俺の!俺の自宅の地下室なんだぞ…………

絶対に盗撮なんて出来ない………んだ……」


涙を流しながら抗議する横山を尻目に、アスカの手にあるマウスは、次の映像ファイルをクリックした。


「……………………」


それから、30分に渡り、横山の異常な性癖の映像は十数本に渡り映し出された。


「これが……最後のファイルで〜〜す」っと


最後のファイルがクリックされた。


都内の有名料亭の一室の映像であった。

先ほどまでの異常な顔でなく、市長の顔に戻り死角にいる人物と談笑していた。


「いやぁ〜福岡の田舎モンなんて、簡単にコロっと騙せましたよ。

先ずは、予定通りにどこかの大企業を1〜2社誘致したら、ミレニアム・フューチャー製薬の国内最大の工場を誘致します。

いきなりは、批判が帝国・未来ホールディングスに集中するといけませんからね。

社長はそれまでに、中国と詳細を詰めていただければ。

簡単に細菌兵器の開発と言いましてもね。」


ブチン!と画像が切られた。


恐る恐る、画面から目を離しアスカの方を見る横山。


アスカは、腰に両手あてて、投げ捨てるように一声、言い放った。


「ウ○コまみれの変態くぅ〜ん。


ウ○コだけなら、見逃してあげてもいいけどね。

中国と細菌兵器は駄目よね〜ぇ。


国家反逆罪になっちゃうよ〜。」


一生逆らうことは出来ないと悟った横山は、大きく頭を垂れた。


「扉を出たところに矢吹やぶきっておっさんが居てるわ。

この瞬間から、アンタは矢吹に従ってもらうわ。福岡に戻ったら、秘書は全部首にしてね。

取り敢えず、矢吹がついていれば、身の安全は大丈夫よ〜


裏切ったら、今の映像ファイルは、ファイル交換ソフトで、ネットに流すからねぇ〜


で…あんたの首は、ア・タ・シ・が取りにいくからねぇ〜。」


シッシッと犬を追い払う仕草で横山を追い払いながら、アスカは舌なめずりをしていた。


(小心者は裏切る可能性が高いから、楽しみだなぁ〜)




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