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魔王と呼ばれた男  作者: あき
31/50

エステル その2

登場人物や名称一覧


現 世  :元々主人公が住んでいた世界。(物質世界)

霊 界  :今、主人公が生活している世界。(半物質半精神世界)

神 界  :神様が住む精神世界。

イヒン  :霊界に存在する人族。魂の理解度が高く魔法が得意。

ドルーク :霊界に存在する人族。好戦的で力が強い。

イフアン :イヒンとドルークの混血。

妖 人  :魂の理解度が低い転生者。コボルド・ゴブリン・オーク・オーガ等

亜 人  :精霊の影響を受けた転生者。ノーム・ベアーフット・ドワーフ・エルフ等

魔 人  :魂の理解度がすすみ、寿命を超越した存在。バンパイア・リッチ等

古代竜  :理を理解した竜。大抵1万年以上生きている。

ワード大陸:ペニ城が存在した大きな大陸。魔王の登場で一度全生物が滅ぶ。

ペニ城  :魔王の襲撃を受けて滅んだイヒンの国の城。

ヨドム村 :隕石衝突後にできた魔海沿いの港町。

ドルクロイ:ヨルド村から陸続きで繋がっているドルークの国。

ババス  :ドルクロイの首都。

イフアロイ:ドルクロイの東側にあるイフアンの国。

穴道 徹 :霊界では「トール」と名乗っている主人公。一応魔王。

オルグ  :元ペニ城の戦士長。トールに救出されてからは魔王の眷属となる。

コムケ  :元ペニ城の戦士。トールに救出されてからは魔王の眷属となる。

ゲルダ  :神様に幽閉された魔法使い。冬の女王。トールの登場で解放される。

セレナ  :ゲルダが作ったゴーレム。

ヨルドン爺:ヨドム村の墓守。境界の監視人。

ダイゴ  :ヨドム村の自営団の団長。モルテガの子ども。

モルテガ :ヨドム村の村長代理。ダイゴの父親。

マスター :竜のゆりかご亭のマスター。

マリア  :竜のゆりかご亭の料理人。マスターの妻。

ティアラ :竜のゆりかご亭の看板娘。マスターの娘。

ステラ  :竜のゆりかご亭の店員。マスターの娘。ティアラの姉。

ドーガ  :ドルクロイの王。

31 エステル その2


 魔人が本を手にとり、読み始めた時は歓喜した。これでお父様もドルクロイも救われた・・・。魔人の腕が紫になり砂状になってきた時は、すべてが終わったと安堵した。


 なのに・・・なんで・・・


 魔人は、自分の腕が朽ちていくのも気にせず本を読んでいる。そしてある程度読み終わったら、腕を一振りして傷を完治させた。


 「内容が少し古いが・・・よい本だ。だがこういう本は、君たちドルークが読むには危険だ。僕が封印しておこう。」


 本の死の呪いは、この魔人には届かなかったのだ。エステルは恐怖した。もうこの魔人を止める術は持っていない・・・。これでドルクロイは滅亡する・・・

 

 すると下を向きながら絶望しているエステルの耳に、信じられない言葉が聞こえた。


 「これから、王の退位と、我が国になる宣言を行う。娘よ、お主は我が国の代王としてこの国を治めよ。」


 私が代王?・・・この国を治める?・・・この国は助かるの?


 魔人はお父様を自由にすると、お父様に何やら話しかけている。事態の急変に戸惑っていると、お父様が近づいてきた。


 「可愛いエステルや・・・不甲斐ない父親で申し訳ない。儂がヨドムに手を出したばっかりに、魔人を怒らせてしまった。この国は魔人の物になった。だが魔人はこの国をこのまま存続させるようだ。そしてエステル・・・お前を代王に指名した。これから儂は退位する。このドルクロイをお前に託す。申し訳ない・・・・」


 魔人に導かれ、お父様が玉座の間の外にあるベランダに出た。そこからドルクロイの街が一望できるのだ。


 そして、この玉座の間だけでなく、なぜか国中からお父様の退位と国譲りの宣言の声が聞こえてきた。


 ずっとうやうやしく下を向いて畏まっていたエステルであったが、この声を聞いて力なく座り込んだ。


 魔人は、代王としての私に何をさせようというのかしら・・・。ドルクロイの民の為にできることをしよう・・・


 頭の中でいろいろな考えが浮かんでは消えていく。怖い・・・


 宣言を終えた魔人が近づいてくる。


 改めて、うやうやしい体勢をとって下を向く。今度は魔人が話しかけてきた。


 「そういうことだから、この国のことは任せた。僕は家に帰る。何か用があればまた来るから、後はお願いね。」


 魔人は、空間に穴を開けると、そこをくぐって消えた。


 消えた!?


 取り残された私とお父様で、抱き合ってお互いの無事を喜んだ。


 



 数日後、出陣した兵士たちがバラバラと帰ってきた。お兄様も生きていた。だけど、全員憔悴し怯えていた。そしてババスの無事を確認し安堵して泣いていた・・・


 戦死した兵士もたくさんいる・・・だけど誰も語らない。みんな自分の無事が信じられないようだ。


 お父様がお兄様に経緯を話している。


 お兄様は否定することなく頷いていた。そして私に・・・


 「すまないエステル。兄が不甲斐ないばかりに・・・。」涙を流していた・・・。


 私はお兄様を抱擁すると・・・「家族が、このドルクロイが無事だった。それを喜びましょう。」

 

 そうドルクロイは生き残ったのだ。




 しかし・・・お父様が深刻な顔をしている。何を心配しているの?


 「エステル・・・。この国がヨドム村と統合され、ひとつの国になった事が他の国々に知られてしまった・・・魔人様の国になっただけだが、他の国は知らない。きっと我が国がヨドム村を統合したと思っているだろう・・・・」


 私は、はっとした。もしかして・・・・


 お父様が言葉を続ける。


 「イフアンの国イフアロイ、亜人の国フォーセリア、妖人の国オーガロイ・・・・攻めてくるぞ。」



ドルクロイ編はこれで一旦終わります。

この後、まわりの国が攻めてきますが・・・その前に魔人編とドワーフ編を投稿する必要があるので、この二つを先に書き上げます。二つともそんなに長くないです。



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