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魔王と呼ばれた男  作者: あき
26/50

一人旅

登場人物や名称一覧


現 世  :元々主人公が住んでいた世界。(物質世界)

霊 界  :今、主人公が生活している世界。(半物質半精神世界)

神 界  :神様が住む精神世界。

イヒン  :霊界に存在する人族。魂の理解度が高く魔法が得意。

ドルーク :霊界に存在する人族。好戦的で力が強い。

イフアン :イヒンとドルークの混血。

妖 人  :魂の理解度が低い転生者。コボルド・ゴブリン・オーク・オーガ等

亜 人  :精霊の影響を受けた転生者。ノーム・ベアーフット・ドワーフ・エルフ等

魔 人  :魂の理解度がすすみ、寿命を超越した存在。バンパイア・リッチ等

古代竜  :理を理解した竜。大抵1万年以上生きている。

ワーガ大陸:ペニ城が存在した大きな大陸。魔王の登場で一度全生物が滅ぶ。

ペニ城  :魔王の襲撃を受けて滅んだイヒンの国の城。

ヨドム村 :隕石衝突後にできた魔海沿いの港町。

ドルクロイ:ヨルド村から陸続きで繋がっているドルークの国。

穴道 徹 :霊界では「トール」と名乗っている主人公。一応魔王。

オルグ  :元ペニ城の戦士長。トールに救出されてからは魔王の眷属となる。

コムケ  :元ペニ城の戦士。トールに救出されてからは魔王の眷属となる。

ゲルダ  :神様に幽閉された魔法使い。冬の女王。トールの登場で解放される。

セレナ  :ゲルダが作ったゴーレム。

シルク :トールの愛馬。ノーム製作の鳥馬ゴーレム。

ヨルドン爺:ヨドム村の墓守。境界の監視人。

ダイゴ  :ヨドム村の自営団の団長。モルテガの子ども。

モルテガ :ヨドム村の村長。ダイゴの父親。

マスター :竜のゆりかご亭のマスター。

マリア  :竜のゆりかご亭の料理人。マスターの妻。

ティアラ :竜のゆりかご亭の看板娘。マスターの娘。

ステラ  :竜のゆりかご亭の店員。マスターの娘。ティアラの姉。

26 一人旅


 キャンピングカーに荷物や食料を詰め込む。


 ドルクロイの首都ババスまでは、馬車で8週間の距離だ。食料品はゲルダの家の食料庫にたくさんストックがある。ビール樽もヨルド村で仕入れて食料庫に補充した。必要な物は、ゲルダの家に穴を通せばいくらでも補充できるので、キャンピングカーには、非常食を1週間分積んだ。


 シルクの魔力も補充しておく。山脈にいる間は、地面を通して僕の体からいくらでも補充できるが、今回は山脈を離れる。魔力満タンで数年活動できるが、魔力砲を連発したら活動限界も短くなる。念には念をと。


 それにしても、シルクは凛々しい。漆黒の羽で覆われ、2本の足で凛として立っている。


 軽自動車なみの大きさのキャンピングカーは白いバスタブを二つ上下逆さにしてくっつけたような卵形をしている。それが、地上30cmほどに浮いているのだ。


 キャンピングカーの上に設置した御者台に乗って、景色を楽しむ。



 関所のヨルドン爺に門を開けてもらい、出発する。



 この世界にきてから、はじめて自分の足・・・自分の乗り物でのんびり旅を楽しむ。戦争に出向くのだが、心は旅景色でうきうきしていた。





 ドルクロイとヨドムの間にある関所は、ヨルドン爺の関所のみだ。300年前、そこでヨドムはドルクロイの侵攻を防いだ。ドルクロイに侵攻することはなかったので、ドルクロイは関所を作らなかったようだ。というよりもヨドムには侵攻するだけの人がいなかった。 


 しかし、途中にいくつかの街と砦は存在する。一応それらの砦に顔を出して、ひとつひとつ落としていくつもりだ。新王に・・・攻められている恐怖を徐々に与えるためだ。




宣戦布告はした。次の砦までは数日かかる。そのまえに向こうから攻めてくるのは自由だ。



 初日は、何事もなく過ぎた。 本来なら、山脈に近づけば近づくほど魔獣が出てくるはずだが・・・眷属どもが気を利かせて、魔獣を近づけなかったようだ・・・。


 


 ぼくは、旅を楽しむことにした。


 日が暮れ始めたので、シルクをとめて野営をすることにした。


 たき火を灯し、肉を焼く。周囲10kmに虫を飛ばし、見張りをさせた。


 何にもない・・・・


 のんびりした時間を過ごした。


 キャンピングカーで寝ようとした時に、髪と服が煙り臭いことに気がついた。このままでは、布団も煙臭くなる。ゲルダの家に帰って温泉に入りたい気持ちを抑えて、キャンピングカーのシャワーで我慢する。


 日本は、旅先に温泉があって良かったな~としみじみと思う。




 こんな調子で3日が経過した。


 もうすぐ砦が見えるところで、虫たちが騒ぎ始めた。情報を共有すると・・・百人ほどの隊が3つ、陣を構えて僕を待っているようだ。


 ゆっくりシルクをすすめ・・・・陣の30m手前でとまる。


 二つの隊が左右に分かれ、僕を囲む。


 鳴き虫を利用して、声を伝える・・・


 「服従か死か・・・決まったのか?」




 陣の後ろの方から、小型の投石器で何かが一斉に飛んできた。



 それは首だった。



 せっかく解放してあげた・・・ヨドムを攻めてきた者達だ。メッセージを託したはずなのに、可哀想に。



 一人の武将が出てきて、喚く。


 「これが裏切り者のなれの果てだ。こいつらの戯れ言を鵜呑みにするとでも思ったのか!だが、宣戦布告は好都合だ。これで堂々とヨドムを攻め落とせる!」


 「みなのもの!まずはこやつを血祭りにあげろ!!」


 「「「「うおぉぉーーーーーーー!!!」」」」


 左右の隊が一斉につっこんできた。

 



 しかたがないので、ゆっくり次元断を延ばし・・・体のまわりを1周させる。御者台の上で振り回したので、若干切断面は斜めになってしまった。


 馬に乗った騎手は馬の首と腰の部分が崩れ落ち、手前の兵士は頭の上の方がすぱっと切り離され、中腹の兵士は胴体をまっぷたつにされ・・・後方の兵士は足首が切断された。


 後ろの方の、足を切られた兵士たちがうごめいている・・・・前方の4分の3ほどの兵は音もたてずに静かに倒れた。



 「生き残りは・・・30人ほどか・・・。」


 それぞれの部隊の、後ろ10人ほどが無傷だ。あんまり殺生はしたくないが、ここで恐怖を伝えないと、次々軍隊を送ってくるだろう。しかたがない。


 司令官含め、ほとんどの兵士が一瞬で死に・・・生き残った兵士は腰を抜かして、後ずさりしている。


 足を切断された兵士のうめき声だけ聞こえる・・・・


 御者台からシルクに飛び乗り、キャンピングカーを切り離す。そして、左側の生き残り集団に向かって、シルクの口を開ける・・・


 魔力を一気に込め、魔力砲を放つ。


 シルクの口からレーザーが飛び出し、着弾と同時に土が蒸発、大爆発を引き起こした。


 爆発の土煙がはれてくると・・・そこには、大きな穴があき、兵士の体がそこらじゅうに散らばっていた。


 ゆっくり向きを変えると、動ける兵士は必死に逃げ出している最中だった。先頭はすでに砦に到達している。


 最初の砦は犠牲になってもらおうと思っていたが、街まで破壊はしたくなかった。


 シルクに乗りながらゆっくり前進する。逃げた兵の最後の1人が城門をくぐり、門は堅く閉じられている。


 門の上から、弓兵が矢を降らしてくる。矢が届くぎりぎりまで前進し、シルクの口を向ける・・・・


 レーザーが、城壁の上を一掃する。溶けかかった石が下落し、中から悲鳴が聞こえる。


 城壁は土壁を石で覆っているが、門扉は木だ。そこにレーザーを打ち込む。一瞬扉が赤く燃え上がるが、すぐ穴があいてしまい、レーザーは街中に吸い込まれる。そして城壁で囲まれた中央部分で大爆発をおこす。


 やってしまった。街には被害をださないはずだったが、扉が弱かった。


 しかたがないので、次元断で扉を切り刻み、中に入る。中央の道には黒い焦げ後が一直線に続き、奥に燃え上がっている大きな建物が見える。



 必死に裏門に向かって逃げ出す人々。兵士も一緒になって逃げ出している。


 再び、鳴き虫を使って、街全体に声を流す・・・・

 「城壁の外に逃げ出した人は、逃亡とみなして皆殺しにする。残った人は、服従か死か・・・・選べ!」


 裏門に待機させていた虫たちから、逃げ出し始めた身なりのよい人々の情報が入ってきた。大きな馬車3台を守るように兵士が囲っている。


 その集団が魔虫の大群に包まれ、中から阿鼻叫喚が聞こえてくると、城門から逃げ出す人々の足は止まった。膝をついて、諦めたかのように呆然としている。遠くに、先に逃げ出した民衆や兵士が見えたが、放っておく。せいぜい、ここの恐怖体験を次の砦に伝えてほしい。



 足が止まった民衆や兵士を城壁の中に戻し、広場に集めた。


 「服従か・・・死か。」


 ざわざわと「服従します。」という声が聞こえてくる。ここの領主はいないのか尋ねると、先ほどの馬車に乗っていたようだ。


 陥落した砦の処遇をどうするか、考えてなかった。


 「たった今から、この砦は僕、トールのものだ。だが、これからババスまで行ってこの国を滅ぼしてくるから、今後のことはその後だ。とりあえず、今ここで一番偉いのは誰だ?」




 すっと一人の男がたって、おずおずと近寄ってきた・・・


 「ト、トール様・・・領主様は亡くなり、その側近も中央の建物の爆破で亡くなりました。今指示を出せる者はいません。」


 うーむ。面倒なことになった。こういうのは、恐怖に負けた領主に任せるのが楽なのに・・・失敗した。もう扉をレーザーで打ち抜くのはやめよう。


 「兵士の隊長各とかはいないのか?」


 「先ほど、トール様を討伐に行かれて、戻ってきていません。戻ってきたのは歩兵だけです。」


 そういえば、次元断で一掃したが、ここの兵士だったのか。


 「貴様は何者だ?」


 「わ、わたしは街組合の代表で、ナ、ナルといいます・・・」


 目線を落とし手足がぶるぶる震え、今にも気絶しそうだが、返事しただけよしとするか・・・


 「ではナナル、今からお前がここの責任者だ。僕が戻ってくるまでここの混乱をおさめ、待っているがいい。」


 鳴き虫でもう一度、街中に聞こえるように言う。


 「今から、ナナルがここの代表だ。彼の指示を聞いて動くように!」



 「「「「「 は、はーーーー。」」」」」


 街中の住民が、土下座した格好でひれ伏して、動かない。




 ナルも、自分の名前を訂正する勇気もなく、土下座しながら、今後はナナルと名乗ろうと決めていた。 

   



 

あまり殺生は書きたくないのですが、仕方ないです・・・。

ドルクロイ編とその後に続く4か国連合編(仮名)は、トールのことが知られていないので、みんな無双されてしまいます。戦闘描写に慣れていないので、これも淡々と状況説明で書いていきます。


もう少し作文力がついたら書き直します。



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