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魔王と呼ばれた男  作者: あき
17/50

蠅の王

登場人物や名称一覧


現 世  :元々主人公が住んでいた世界(物質世界)

霊 界  :今、主人公が生活している世界(半物質半精神世界)

      現世で魂の存在に気が付いた者だけ霊界に転生できる。

神 界  :神様が住む精神世界

イヒン  :霊界に存在する人族 人族の中では魂の理解度が高く魔法が得意。

ドルーク :霊界に存在する人族 好戦的で力が強い。

イフアン :イヒンとドルークの混血。

妖 人  :魂の理解度が低い転生者。コボルド・ゴブリン・オーク・オーガ等

亜 人  :精霊の影響を受けた転生者。ノーム・ハーフリング・ドワーフ・エルフ等

魔 人  :魂の理解度がすすみ、寿命を超越した存在。バンパイア・リッチ他

ワード大陸:ペニ城が存在した大きな大陸。魔王の登場で一度全生物が滅ぶ。

ペニ城  :魔王の襲撃を受けて滅んだイヒンの国の城。

ヨドム村 :隕石衝突後にできた魔海沿いの港町。

穴道 徹 :霊界では「トール」と名乗っている主人公。一応、魔王。

オルグ  :元ペニ城の戦士長。トールに救出されてからは魔王の眷属となる。

コムケ  :元ペニ城の戦士。トールに救出されてからは魔王の眷属となる。

ゲルダ  :神様に幽閉された魔法使い。冬の女王。トールの登場で解放される。

セレナ  :ゲルダが作ったゴーレム。

ヨルドン爺:ヨドム村の墓守。

ダイゴ  :ヨドム村の自衛団の団長。モルテガの子ども。

モルテガ :ヨドム村の村長。ダイゴの父親。


17 蠅の王


 ヨドム村とのファーストコンタクトは最悪だった。


 事前の情報収集をしなかったのが敗因だ。まさか村の南側がすでに危険地帯とは考えもしなかった。塀も堀も無いもんだから行き来自由なのかと勘違いしていた。


 小さな穴を飛ばして、情報を収集する手もあるが、ずっと見ていないといけないから面倒だ。たかだか村の情報を集めるのに、コムケを呼び戻すのもかわいそうだ・・・。


 僕は情報収集に長けた新しい眷属をつくることにした。


 さっそく山脈に魂の破片を探しにいく。オルグの部下は全員切り離したので、残っているのは自我の無い魂ばかりだが、それでも指示には従うので便利だ。


 自我のない魂の切り離しは経験済みだ。前回は狼の群の魂を切り離した。みな狼の姿になったが、指示があるまでじっとして動かなかった。とりあえずオルグの配下に置いた。


 山脈の上で目を閉じ、小さい魂の塊を探した・・・今回は情報収集に長けた虫の魂をさがしている。・・・・思った以上に小さい魂の塊はたくさんあった。次々と掴んでは、次元断で切り離していく。なんか金太郎飴を切っている要領だ。


 しばらくすると、肉の塊は様々な虫に変化していった。ううむ。少し気持ちが悪い。ところが、村の情報収集を指示すると、虫たちに羽が生えて蠅みたいな姿となって飛んでいった。昔見た、「風の谷のナウシカ」に出てくる腐海の虫を小さくしたような・・・足が10本以上ある蠅や、太りすぎの蠅もいたが気にしないようにする。


 これで、ずっと見張っていなくても村の情報が頭の中に入ってくる。蠅達が見たこと聞いたことを共有できるのだ。


 また、新しい発見として、僕が見たこと無い場所でも、蠅達が見ている場所なら、穴を出せることがわかった。蠅、グッドジョブ!


 魔獣や魔虫は魔法が使えると聞いたが、前回の狼も今回の蠅も、魔法が使えないようだった。魂に自我がないからだろうか?その代わり体の形を変えられるようだ。


 一仕事終えたので、小屋にもどってのんびり過ごすことにした。以外と虫は便利なので、暇な時に小さい魂を切り離す作業を続けようと思った。





 チャンスはすぐにやってきた。




 大きな商業船が港にやってきたのだ。


 さっそく船員風の服を見繕って、フード付きのマントを羽織り、村はずれの空き家の中に穴を出した。蠅が周囲を見張っているので、人がいないことは確認済みだ。


 たくさんの船乗りが港を出入りしている。その集団に紛れて村の中に移動した。


 この村には酒場が2カ所ある。


 ひとつは前回入った宿屋の1階にある酒場。船員は基本的に船で寝泊まりしているようで、部屋数はそんなに多くない。3階立てで、中央部分が吹き抜けになっている。2階、3階の吹き抜けの周りが全て部屋になっている。


 もうひとつが、大きなホール場のような建物。野球場ぐらいありそうだ。机が所狭しと並んでいて、船員は主にこちらで食事をしたり酒を飲んだりしている。船が入港すると途端に活気に溢れる。


 村の主な収入源は、山脈の鉱石と海の幸らしい。


 ヨルド村は山脈の切れ目にあるので、容易に山脈の鉱脈にアクセスできるのだ。もちろんあまり奥の方には入らないが。山脈は魔力が強く、魔石に加工できる石が多いとのこと。つまり、魔石の産地なのだ。


 漁も、ただの漁ではなかった。魔海から流れてくる海の魔獣を狙っているらしい。骨や鱗はよい資材になるし、身は栄養価が高いらしい。その分、命がけで高価なのだ。


 魚以外の食料品はほとんど商業船から購入しているらしい。でも魔石も魔獣も高価な物なので、十分生活できるようだ。それどころか、村長の家なんかどこかの貴族並に立派だ。


 ただ・・・村の雰囲気は・・・少しカオスだ。道ばたで吐いて寝ている人。酔っぱらって婦人に絡む老人。反対に酔っぱらっている集団に声をかける娼婦? 店の外で寝ながら酒のお代わりを叫んでいる青年。酔っぱらいばっかりだ。船員に漁師に鉱夫、まぁそうなるわな・・・。


 ただ、自衛団の行動がてきぱきしていて素晴らしい。酔っぱらいに水をかけてさっさと追い返し、起きない酔っぱらいは、肩に担いで詰め所に運んでいく。酔っぱらいの喧嘩は、両方を殴り飛ばしてすぐに解決。指示を出しているのは、前回僕に絡んできた大男だ。以外とやり手のようだ。自衛団がいなければ、収拾がつかないくらいカオスだっただろう。


 ホールで程良くお酒を飲んで骨付き肉を堪能した僕は、気持ちよく帰宅した。これぐらいカオスな村の方が、身元がばれずに楽しめそうだ。


 次回は、市場といろいろな店をまわろうと誓った。


 


一気にヨドム村の話を書こうと思ったけど・・・

この3連休、ついノームやドワーフ達との絡みを書き始めてしまった。

次回は、2回連続で、ノーム達の話を投稿します。

なんか、ひとつの話を書き上げる前に、ちがう話の概要を書く癖ができてしまい、下書きがたまっていく。

間違って投稿しそうだ・・・


ヨドム村 ノーム・ドワーフの話は、前後が入れ替わっても関係ないが、気を付けようと思う。



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