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魔王と呼ばれた男  作者: あき
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ヨドム村 その2

登場人物や名称一覧


現 世  :元々主人公が住んでいた世界(物質世界)

霊 界  :今、主人公が生活している世界(半物質半精神世界)

      現世で魂の存在に気が付いた者だけ霊界に転生できる。

神 界  :神様が住む精神世界

イヒン  :霊界に存在する人族 人族の中では魂の理解度が高く魔法が得意。

ドルーク :霊界に存在する人族 好戦的で力が強い。

イフアン :イヒンとドルークの混血。

妖 人  :魂の理解度が低い転生者。コボルド・ゴブリン・オーク・オーガ等

亜 人  :精霊の影響を受けた転生者。ノーム・ハーフリング・ドワーフ・エルフ等

魔 人  :魂の理解度がすすみ、寿命を超越した存在。バンパイア・リッチ他

ワード大陸:ペニ城が存在した大きな大陸。魔王の登場で一度全生物が滅ぶ。

ペニ城  :魔王の襲撃を受けて滅んだイヒンの国の城。

ヨドム村 :隕石衝突後にできた魔海沿いの港町。

穴道 徹 :霊界では「トール」と名乗っている主人公。一応、魔王。

オルグ  :元ペニ城の戦士長。トールに救出されてからは魔王の眷属となる。

コムケ  :元ペニ城の戦士。トールに救出されてからは魔王の眷属となる。

ゲルダ  :神様に幽閉された魔法使い。冬の女王。トールの登場で解放される。

セレナ  :ゲルダが作ったゴーレム。

ヨルドン爺:ヨドム村の墓守。

ダイゴ  :ヨドム村の自衛団の団長。モルテガの子ども。

モルテガ :ヨドム村の村長。ダイゴの父親。


15 ヨドム村 その2


 不思議な村だった。なんか村人がぎこちない。声をかけると目をそらされる・・・。


 村の中に入ると、一斉に会話が止んで、みんな見つめてくる。なのに顔を向けるとまた目をそらされる・・・。旅人に慣れていないのだろうか?でもここは港町だよな・・・。港に大きな船も止まっている。不思議だ。



 なんとか酒場を見つけた。やはり旅の情報集めは、酒場が基本だ。僕が小学校のころに遊んだドラクエからの基本だ。でもいやな予感もする。アニメでは大抵、余所者は変な目で見られて、足をかけられたり、用心棒みたいな大男に絡まれたりするんだよな・・・



 気を引き締めて、酒場のドアを開けて中に入る。



 みんなの視線を感じる。まぁ余所者だし・・・とりあえず足に注意してカウンターに向かう。だれも足を引っかけなかった。考え過ぎたようだ。


 「マスター!ビールちょうだい!」



 外から人が入ってきて、近くのテーブルの集団に耳打ちした瞬間、雰囲気が変わった。次第に会話がなくなり、こちらを見る目とこそこそ話が多くなる。やな雰囲気だ・・・。


 とりあえず、マスターから情報を得ようと話しかける。


 「マスター!ここってどんな所なの?来たばかりでよく知らないんだ。」


 マスターが何か言いかけようとしたその時、後ろから声が聞こえた。


 「ここは魔海の入り口さ。もっとも危険な世界と隣り合わせの村だ。そして、俺がここの守り手だ。」


 身長はオルグに負けていない。腕もぼくの太股より太い。一番絡まれたくない相手だ・・・背中に大剣を背負ってるが、気になるのは腰に下げている拳銃にしては筒が太い小型のランチャーのような武器だ。


 「にいちゃん、、南の森から来たんだってなぁ。」


 「あぁ、旅を続けていて、南の森に拠点をかまえたんだ。」


 「それでだ・・・・どうやって南の森に行ったんだ?」


 そういえば、ここは山脈に囲まれた内海だった。中に入るにはこの村を通るしかない・・・・何も考えずに来てしまった。必死に答えを考える。


 「山脈を抜けてきたんだ。地面を潜る魔法を使ってね。」


 実際、山脈は僕の体なので、自由自在に出入りできる。次の瞬間10人以上の人が詰め寄ってきた・・・


 「南側はどうなってるんだ?」

 「山脈に挑戦した人は、誰も戻らなかったと聞いたぞ。」

 「よく無事だったな。」


 「うるせー!黙れ!!」


 守り手の大男がカウンターを叩いた。途端にみなすごすごと元の席に戻る・・・・


 「ありえねーな。にいちゃんはどう見ても強そうにみえない。山脈にも魔海にも化け物みたいのがうようよいるって話だ。」


 「そうかい、愛想のいい魔人はいたけど、そんな化け物には会わなかったな・・・・。」


 ついコムケの事を思い出してしまった。


 「魔人だと・・・・にいちゃん、山脈を抜けられるぐらい強いのなら証明してみろ!」


 大男は腰に手を当てると、筒をこちらに向けて引き金を引いた。


 筒からは大きな弾丸が飛び出してきたが、筒から出た瞬間に散開・・・無数の小さな火薬弾が飛び散り、それらがまた小さな爆発を引き起こす。大男の前方で数百の小爆発が繰り返し起こり、破片と煙で何も見えなくなる。


 無論、僕の体にも破片は向かってきたが、刺さるほどの威力はなかった。火薬の爆発程度では、皮膚がこげるぐらいだ。ただ・・・旅服がボロボロだ。幸い煙で何も見えていないようなので、物置に穴を出し着替えの旅服を取り出し着替えた。呪いの度に服がだめになるので、ゲルダが同じ服をたくさん用意してくれていたのだ。


 「これはなー、対魔人用の武器だ。魔法ってのは考えたり詠唱したりで一瞬隙ができるのよ。これなら一瞬だ。」


 やがて煙がはれてきた。敵対しにきたわけじゃないけど・・・どうしようか悩む。とりあえず箒とちりとりの仲良しコンビを取り出し片づけるように指示をだす。


 「「「「うわーーーーー!化け物だーーーーー!」」」」


 周辺に座っていた人々が、我先に扉から逃げ出す・・・・。口をぽかんと開けて立ちすくむ大男。絶対喧嘩では勝てないので、捕獲用の威力を弱めた雷弾を手に持ち軽く大男に触る。雷の縄で縛られたようになり倒れる大男。気絶しないのはすごい。


 「この店の修理代は、この大男に請求してよね。僕は何もしてないからね。」


 マスターにそう告げて、店を出ようとしたら、箒とちりとりが騒いだので、あわてて戻った。


 大男がむごむごしている・・・。


 「アイデアはいいけど、その武器じゃ魔人には通用しないと思うよ。」


 一応、大男にアドバイスをして店を出た。


 あぁー最悪の展開だ!旅行記分で村の探索にきたのに、なんでこうなったんだ。頭をかきながら、とぼとぼと森の小屋にもどった。


 数人の人影が後をついてきたようだったが、森には入ってこなかった。



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