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プロローグ:魔族侵攻

がれきの山から顔を出すと、制服のスカートの下から水色のパンツが見えた。

一瞬ボーッとしていると、俺に気づいた藤嶋春華がしゃがみ込み、手を差し伸べてくれる。

「大丈夫ですか?先輩」

「ああ……なんとか」

俺は春華の手を取り、がれきの山の上へとよじ登る。

荒い息を吐きながら見下ろすと、さっきまで俺たちと戦っていたドラゴンが虫の息になって地上に倒れ伏していた。

全身から血を流し、時々ボゥッ、ボゥッと口から小さな火を吹いている。

どうやら俺が吹き飛ばされて気を失っている間に、春華とクロティルドさんが追い詰めてくれたらしい。

クロティルドさんは青い甲冑に肩まで伸ばした金髪を風に揺らせながら、真剣な表情でドラゴンを睨みつけている。

「気をつけろよ……ドラゴンは死に際が一番凶暴で危険なんだ」

クロティルドさんがフラグを立てるや否や、耳をつんざくような咆哮が響き渡る。

ドラゴンが最後の力を振り絞って飛び上がり、三人の方を目がけて突進してきた。

「二人とも下がってろ……俺が決着をつける」

俺は右手を宙に掲げ、指を鳴らした。

ーー瞬間、時が止まる。

挙げた右手を刀の柄に戻し、抜刀の構えを取る。

そのままドラゴンの心臓に向かって跳び、なぎ払うようにして刀を振るう。

グロォォォォォォォォォォォォン!

時が動き出し、ドラゴンが激しい断末魔を上げて地面に倒れ込む。


ーーー


「先輩、聞いてもいいですか?」

息絶えたドラゴンを見つめながら、春華が言う。

「ああ」

「いったい、この世界に何が起こってるんでしょうか?」

その問いかけに、俺は腕を組んで考え込む。

「分からない……まさか、異世界から魔族が攻めてくるなんて」

そもそも、異世界と現実世界を行き来するには”カギ”と”トビラ”が必要なはずなのに。

ヤツら、いったいどうやって……

「私からも、ひとつ聞いていいか」

クロティルドさんが甲冑をカチャカチャさせながら右手を挙げる。

「ええ。俺に答えられることなら」

「これからどうする気だ?」

「それはまあ……」

俺は今朝のテレビのニュースを思い出す。

『東京、横浜、名古屋、京都に謎の巨大生物が出現』。

日本各地の都市が魔族や魔獣に襲われている。

しかも魔力を込めた武器でなければ、ヤツらに攻撃を加えることはできない。

つまり自衛隊や米軍もきっとヤツらには歯が立たない。

「まあ、俺らが日本を救うしかないよな……」


ーーまさか、こんな厄介なことになるなんて。

俺はただ、異世界と現実世界のWハーレムを楽しんでいただけなのに。

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