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1 アポ取り翌日

春香へのアポ取りの後冷静になった俺は、頭を地面に叩きつけたくなった。

あんな発言をしたら、完全に告白したようなものだ。

幸い、春香は体調が悪かったらしく、あまり気にしてなかったようだが、冷静になればすぐに気づくだろう。


春香になんて言い訳をすべきかを考えている間に夜は明け、元気よく流れる携帯の目覚ましによって現実に引き戻された。

ボーっとしたまま、食卓に着席し運ばれてきた食事に手を付ける。

明らかにいつもより美味い。しっかりと出汁を感じるお味噌汁。噛むと出汁のうまみがあふれ出すだし巻き卵。程よく焼き上げられた鮭。しっかりと粒が立ったお米。それに、ものすごくこのみな味付けのほうれん草の胡麻和えという小鉢。

朝食が無くなるのは一瞬だった。


「美味かった。」


母さん、今日は気合を入れたのかなと思いつつ、横を見ればニコニコの春香。

周りを見ても母の姿はない。


「おいしかった?」


普段はいない春香がうちに居ることに驚いたが、冷静になれば今日のおいしい朝食は春香が作ったものだ。

母のご飯ももちろん好きだし、安心する味だ。

だが、個人的には春香の料理のほうが俺の好みに合っている感じがするのだ。


「凄くおいしかった。

毎日食いたいくらい、マジで美味い。

春香の料理って、マジで俺の好みにドンピシャなんだよな。

ちなみに、母さんは?」


「そ、そっか。

あれ、美香さんに聞いてない?

今日から美香さん旦那さんのとこに一週間出かけるから、私にお世話してくれって言われたの。」


父は単身赴任をしていて、母は3か月に一度は1週間かけて遊びに行っている。

ちなみに、それ以外の月は2、3日父が帰ってくる。


「あー、言ってたかも。

気にしてなかったわ。」


ということは、この家には俺と春香の二人しかいないということだ。


「あのさ、今日も遊びにくるのか ?」


「もちろん。ご飯も作んなきゃだし。

なんだったら、泊って行ってもいいって言われたよ。」


「え!と、泊るの?」


「そうしよっかな。」

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